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2024.02.22
相談員ブログ

認知症の中核症状と周辺症状

【認知症の症状には2種類ある】
認知症の症状は大きく分けると2種類あります。
脳の神経機能の低下による「中核症状」がひとつめです。
そしてもうひとつが、中核症状により二次的に発生する「周辺症状(BPSD)」です。
「行動・心理症状」とも呼ばれ、本人の性格や生活環境、人間関係などによって、その現れ方は人によって異なります。
ほとんど現れないない人もいれば、ある症状が極端に強く出る人もいます。

【中核症状】
中核症状は本質的な症状であり、下記のような5つの症状が見られます。
①記憶障害
初期段階から見られますが、記憶することができなくなり、直前のことが思い出せなくなります。
症状が進むと、昔の記憶や自分に関しても記憶が損なわれてしまいます。
②見当識障害
見当識とは、自分が置かれている状況を正しく認識する能力です。
時間・季節・場所・人物などの認識ができなくなります。
③理解・判断力障害
物事の理解に時間がかかり、適切な判断をすることが難しくなります。
同時に複数のことができなくなったり、いつもと違う出来事があると混乱してしまいます。
④実行機能障害
物事を論理的に考えたり、計画を立てたり実行することが困難になります。
予想外の出来事に関して、対応できなくなります。
⑤失行・失認・失語
・失行
身体機能の障害はなく、行動しようとはするものの、今までできていたことができなくなったりします。
・失認
五感がうまく働かなくなり、自分の身体状態や周辺との位置関係が把握できなくなったり、物が認識できなくなります。
・失語
言葉をつかさどる脳の部分が機能せず、聞く・話す・読む・書くなどの言葉に関する機能がうまく使えない状態になります。

【周辺症状(BPSD)】
認知症の周辺症状は「行動症状」と「心理症状」の2種類に分けられます。
①行動症状
・徘徊
周りから見ると意味なく歩き回っているようですが、本人には何らかの理由があります。
・暴言・暴力・介護拒否
脳の機能低下により感情を抑えられず、もどかしさや不安が暴言・暴力になってしまうことがあります。
・不潔行為
見当識障害や実行障害により、場所を構わず放尿したり、排泄物をもてあそんでしまったりします。
・帰宅願望
自宅にいても「家に帰る」と訴え、出かけようとします。安心できる場所を求めていると考えられます。
・異食
食べられる物かどうかの判断ができなくなり、食べ物ではない物を口に入れてしまいます。
・物取られ妄想
物をどこに置き忘れたかわからなくなり、「盗まれた」と周りの人を疑います。

②心理症状
・せん妄
意識障害がおこり、混乱した状態になり、不穏な精神状態となります。
・幻覚
実際に無いものが見える幻視、聞こえないはずの音や声が聞こえる幻聴などがあります。
・抑うつ・不安
できないことが増えることにより不安を感じたり、気分が落ち込み抑うつ的になります。
・無気力・無関心
自分自身についても、身の回りのことについても関心や意欲を失います。
・睡眠障害
体内時計がうまく認識できず眠られなくなり、不眠や昼夜逆転などが起こります。



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