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2024.05.16
相談員ブログ

老人性難難聴ついて

【老人性難聴とは】
加齢に伴う聴力の低下は、誰にでも起こりうることです。
けれども聴力の低下の時期や程度は、人によって大きく異なります。
高齢者の難聴は「老人性難聴」と呼ばれたり、「加齢性難聴」とも呼ばれます。
一般的に70歳を超えると約半数の人が老人性難聴になると考えられていて、男性の方は65歳くらいから難聴が始まり、女性の方が老人性難聴になりにくいという傾向が見られます。
難聴が進行すると、車や自転車の接近に気づかないなど危険の察知が遅れてしまうこともあります。
また、言葉を聞き取れなかったり、会話が成立しにくくなったりして、周囲や社会からの疎外感を感じたり、人との交流を避けがちになり、認知機能の低下も懸念されます。

【老人性難聴の原因】
老人性難聴は耳の奥にある内耳で起こった生理的変化が原因になっているとされています。

・蝸牛にある神経細胞の障害
内耳に含まれる蝸牛には音を感じ取る有毛細胞がありますが、加齢によりこの有毛細胞が減少してしまい、高音が聞き取りづらくなっていきます。
有毛細胞が一度壊れてしまうと、元には戻れないのです。

・蝸牛の周囲にある血管の障害
蝸牛の周囲には栄養を送る血管が多く流れています。この血管が動脈硬化などで障害が起こると、蝸牛に十分栄養が行きわたらず、有毛細胞の機能低下につながります。

・神経の障害
脳神経などに障害があると、音が脳に伝達されず、音として認識できなくなります。

これらの状況になるには以下のような要因が関与していると考えられています。
・遺伝
・音響による負荷
・感染
・高血圧
・糖尿病
・耳鼻性薬物の投与
・食生活
・心疾患
・動脈硬化

【老人性難聴の特徴】
・症状に気づきにくい
老人性難聴は少しずつ進行するので、本人の自覚が少なく、周囲の人の方が先にその症状に気づく場合が多いようです。

・高音域の低下が著しい
一般的に高い周波数の音(電子音や電話の呼び出し音など)から徐々に聞こえにくくなります。

・単純な音は聞こえるが、言葉の聞き取り能力が低下する。
音声が割れたり、ひずんだり、こもって聞こえたり、早口での会話が理解しにくくなったり、言葉を聞き取ることが困難になります。

・騒音の中、複数の会話が飛び交う中での言葉が理解できない。
小さな音は聞こえにくいのですが、大きな音はうるさく聞こえてしまいます。

【老人性難聴の治療】
老人性難聴の治療は薬では治らないため、なるべく難聴を進めないようにすることが大切です。
そのためには、適度な有酸素運動、規則正しい生活や睡眠、長時間の騒音暴露を避ける、血液循環を良くするビタミンEや、神経の維持に必要なビタミンB12を含む食事を摂取することを心掛けましょう。
両耳が40dBのラインを超える難聴になると会話も困難になるため、補聴器を使う必要が出てきます。
軽度のうちから補聴器を早く使い始めることで、聴覚刺激を入れることが進行の予防にもつながっていきます。
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