2020.04.21
相談員ブログ
新型コロナウイルス感染症の影響による老人ホームの見学・入居状況について
現在、新型コロナウイルス感染症により、見学や入居に関する各社の対応が異なる状況が続いております。
現状、概ね各老人ホームで見学時に「マスク持参、検温、手洗い・うがいの徹底や、体調確認(以下、「基本事項」と記載)が実施されています。
医療機関同様に多くの老人ホームでもマスク不足となっているため、見学者が自ら持参という対応がとられています。
(以前まではマスクを持参せずとも、当日老人ホームから配布されていました)
■対応例)見学ができる(可)の老人ホーム
・基本事項(上記記載)の実施
・見学できる場所(共用部等は不可)の制限
・1日で同法人が運営する別施設の見学不可
・見学はできるが体験入居は不可
・病院から直接入居の制限
・見学時間の制限
・見学人数の制限(ご家族でも1?2名限定等)
■対応例)見学ができない(不可)の老人ホーム
・4月末まで見学不可
・5月6日まで見学不可
・緊急事態宣言解除まで見学不可
・当面の期間、見学不可
・将来の入居検討(1年後等)の見学不可
また老人ホーム相談プラザの相談員が、老人ホームの見学時に同行ができない場合。同行しても共有部を見学するときは別室で待機する場合もございます。
各社対応は日々変化しておりますので、まずは相談員にご相談ください。
今回は老人ホームの感染症対策にも触れさせていただきます。
前述の通り、新型コロナウイルス感染症により見学や入居に関する対応は各社異なりますが、高齢者が入居している老人ホームでは、昔から感染症には最大限の注意を行っています。
入居時には感染症に関する検査が必要で、ノロウイルス感染症、疥癬(かいせん)、結核、MRSA感染症、肝炎(B・C型肝炎)等の有無についても確認しています。(今後は検査項目にコロナウイルスも追加される予想です)
老人ホームは、高齢者による生活の場です。
施設内には食堂やお風呂等、皆様で共有して使用する場所もございます。
また、介護という仕事には「生活援助」や「身体介護」という仕事が代表的ですが、たとえ直接的な身体介護が無くても、加齢とともに低下する聴力のために耳元で会話すること等も多くあります。
排泄物(便・尿等)と物理的に近くなるトイレ介助。血液や体液、傷のある皮膚への接触なども忘れてはいけません。
他にも食事の介助、歩行や入浴介助など多岐にわたります。
介護する側、される側がお互いに感染する危険性が、この「生活の場」にあふれているのです。
(感染経路は接触感染、飛沫感染、空気感染、血液媒介感染等)
では、どのように危険回避を行うか。
老人ホームでは日ごろ(平常時)から、感染症を予防する体制を整備・実施し、万が一、感染症発生時には感染の拡大防止のため、迅速に適切な対応を図ることが必要となります。
そのために職員一人ひとりが考え、実践することが求められ、日ごろの研修からも広く周知されています。
老人ホームを管轄する厚生労働省では、「高齢者介護施設における感染対策マニュアル」を公表しており、また各施設の実情(職員、入居者、建物、設備等)を踏まえ、独自の指針やマニュアル等の作成も行っています。
私たち老人ホーム相談プラザの相談員は、相談員同士の情報交換はもちろん。老人ホーム等の情報収集、病院やケアマネジャー、行政等の専門職と情報共有を行っております。
老人ホームへの入居をご検討されるご本人、ご家族へのお力になれるよう手を休めることなく尽力してまいります。
また、私たち老人ホーム相談プラザ相談員も新型コロナウイルス感染症対策に努めておりますので、引き続きご愛顧いただけますと幸いです。
たわいのない、かけがえのない日常の日々が、一日も早く戻ってきますように。