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2023年03月30日

練馬で畑を楽しめる「ニチイホーム都立家政」

株式会社ニチイケアパレスは、首都圏において「ニチイホーム」と「アイリスガーデン」計70施設以上を運営しています。
全国展開するニチイグループでは、居宅介護支援・訪問介護・通所介護(デイサービス)などの在宅系サービスや、有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・グループホームなどの居住系介護サービス、家事代行などの介護保険外サービスまでを、「トータル介護サービス」として提供しています。
 
今回訪問したのは「ニチイホーム都立家政」。西部新宿線・都立家政駅から落ち着きある商店街や住宅街を歩くこと13分。目の前には畑があり、近隣には公園などもあり緑豊かな土地に建っています。
今回インタビューに応じてくれたのは、ホーム長の髙橋康平さんと、統括チーフの山下和真さんです。

外観

ニチイホームの特徴

先ずはニチイホームの強みを教えてください。

髙橋さん:スタッフの教育が充実していることです。
新入社員を対象としたものは「フォローアップ研修」と言い、経験を積んだスタッフを対象にヒューマンスキルの向上を目的とした「階層別研修」、更なる介護サービスの向上を目指す「技術向上研修」など、段階別の研修を定期的に行っていますね。

山下さん:会社として資格支援を積極的に推奨しています。スタッフ全員が初任者研修の取得者なのです。また.、介護福祉士を取得することを奨励してそのための勉強を開催しています。また、独自の資格ですが「介護予防運動指導員」といういわばトレーナーのような資格者育成のカリキュラムもあります。知識が増えると自信になりますし、入居者様に対してもエビデンスを持って接することができます。

さすが、教育が充実していますね。

山下さん:研修に出るのは労務時間の中に組み込まれていて、そのように現場のシフトも作っています。ですから研修に出るスタッフも気兼ねなく出られますし、他のスタッフも理解して助け合っています。

髙橋さん:介護福祉士・介護予防指導員・認知症ケア専門士・認定特定行為業務従事者(喀痰吸引)の資格をそれぞれ取れば給与が上がりますし、この4つの資格を全て取得すると会社から「プラチナ介護職」と認定されます。働くモチベーションが上がりますし、一目置かれる存在になります。何よりも入居者様への安心感が増すので大事ですね。

それからニチイさんと言えば災害対策にしっかり取り組んでいるイメージがありますが、いかがでしょうか?

山下さん:LPP「災害時における生命・生活の保護計画」というものを全ホームで行っています。
具体的には、
・全ての窓ガラスに飛散防止フィルムを張っている。
・食料の備蓄は10日間の食事対応可能としている。
・手押しくみ上げ井戸を設置して、飲料水や生活用水の確保をしている。
・太陽光パネルと移動式蓄電池を装備。
・電気自動車を配置し、ガソリン供給困難時に備えている。
・かまど・薪・カセットコンロなど、ガスや電気が止まった時のために準備している。
・おむつや清潔用品を14日分用意。
・帰宅困難になったスタッフの宿泊用に寝具を確保。
などして備えています。

髙橋さん:全ホームが災害に備える「自助」、地域で近接のホームが連携する「互助」、協力会社や区・市との「協助」、による総合的な防災対応することになっています。また、近隣の方たちのための防災拠点になることも想定しています。毛布や備品もあるので、近隣に貢献できればと考えているのですよ。

2階テラス

ニチイホーム都立家政の魅力について

ではこのホームのウリをお聞かせください。

髙橋さん:すぐ隣の畑の1区画を借りて、野菜を育てていることですね。種まきから収穫、そして調理して食べることを入居者様に楽しんでもらっています。
年によって植えるものが違うのですがトウモロコシやキュウリ、枝豆に茄子など植えてきましたね。先日種まきしたばかりです。
東京23区内で菜園はあっても本格的に畑仕事を楽しめる老人ホームはそうないのではないですか(笑)。地域の方との交流の場にもなっています。
車いすや作業に参加できない方であっても、眺めてもらったり収穫物に触れていただいて楽しんでもらっています。
調理する際は包丁も握ってもらいますので、女性陣も盛り上がります。

山下さん:2階のテラスではガーデニングを楽しんでもらっています。季節の花を植えてもらったり、水やりしてもらったり。外気に触れる機会が多いのは良いことですよね。
春は忙しいですよ(笑)。桜が終わればつつじ、紫陽花、バラなど車に乗って少し行けば見られますのでお連れしています。

他にはどんなことがありますか?

山下さん:PT(理学療法士)がいるのは大きな強みです。
個別機能訓練も行いますが、入居者様お一人おひとりの状態把握をしてケアの方にアドバイスやサポートします。例えば居室内のレイアウトなども考えたりしています。
毎日体操は行っているものの、コロナ禍で全体的に活動量が減ってしまっていました。そこでPTが体力測定を行い、何をすべきか考えだしたのが、サーキットトレーニングです。①腹筋②背筋③トレーニングマシン④階段昇降運動⑤つま先上げ⑥握力⑦錘をつけての腿上げトレーニング⑧バランスボールを使った股関節柔軟⑨足上げバランストレーニング の9つを巡るメニューが用意されており、楽しみながらとてもよい運動になっています。

髙橋さん:PTが入居者様の生活の中での活動量をあげる原動力になっています。
そして、割とギリギリまで自力歩行を促しています。車いすに乗るとその時はご自身が楽になりますが、そこからどんどん筋力低下が進んでしまいます。介護も歩行介助をするよりも車いすの方が時間短縮して楽なのですが、結局は介助量が増えることとなり良い結果になりません。ですので、できることはなるべくご自身でやってもらうようPTが中心になって進めています。

リハビリは、みんなで取組まないと進みませんものね。

山下さん:確かにPTが介護と看護の間もうまくつないでいると思います。全体的にスタッフ間、各職種間のコミュニケーションがうまく取れていると思っています。看護師も相談しやすい人ばかりですし、フットワークが軽いですね。

髙橋さん:入居者様やご家族から、ここのスタッフは明るいと評価されています。スタッフ間でごちゃごちゃするとその雰囲気はすぐ入居者様に伝わってしまうものです。特にこのホームは元気な方が多いのでスタッフのことをよく見ていますよね。

機能訓練室

ホームでの生活について

入居者様のご様子など伺えますか?

髙橋さん:ご自宅にいた時よりも明るくなったとか、元気になったという話しをご家族からも伺います。
ここの入居者様は仲が良く、いくつかコミュニティができています。食事の時には「ご飯に行きましょう」と互いに声を掛け合っていたり、食事が終わった後もずっと話しをされていたり。

ではアクティビティについてもお聞かせください。

山下さん:毎日午前中に体操があり、午後は脳トレや歌唱サークル・ガーデニング・ゲーム・映画鑑賞・書道・風船バレー・散歩などがあります。フロアごとに介護度が異なるので、同じレクでもそのフロアの状況に合わせて行っています。3階は元気な方が多いので歌なども肺活量を使ってもらうようにしていますね。
麻雀が好きな方も多いのでボランティアの方にも来ていただき、週に2回は楽しんでもらっています。

食事についても教えてください。

髙橋さん:栄養バランスに考慮した通常メニューの他に、「選べるメニュー」をご用意しています。
昼食と夕食は、その日の気分により、当日注文可能な7種類のメニューの中から、お好きな料理をお選びいただけます。当日の朝までに変更可能です。7種類もありますが、セントラルキッチンで作られたものを湯煎するのではなく、ここの厨房で作っているのですよ。
朝食は和食と洋食のどちらか選べるようになっています。
それから第4日曜日は「華麗なる日曜日」と銘打って、特別なカレー料理を提供してもらっていたり、「今月のシェフアイディアメニュー」や「品質UPの日」というのもあります。

統括チーフ 山下和真さん

ニチイホームで働くきっかけとやりがい。

この仕事に携わるようになった経緯などお聞かせください。

髙橋さん:私の祖母が認知症になり、母が面倒をみていました。私たちのこともわからなくなっていく様子も間近に見てきて、これは家族だけで看るのは大変なことだなと痛感していました。
そのような中、私は大学卒業後は介護の道に進もうと決めていました。私たちと同じように苦労しているご家族のために役立ちたいと思ってのことでした。
今から20年前のことですから介護施設と言っても業務的なことしかしない所もあり、ピンと来なかったのですが、ニチイホームの前身になる桜湯園を見に行った時に、「ここだ!」と思ったのです。そこでは入居者様の個性を尊重し寄り添う介護をしていたからでした。
実際働いてみると介護が楽しく、上司も皆の意見を聞き入れて柔軟に対応してくれて、働きやすい所でした。
やがて介護の現場から管理者になっていくのですが、スタッフの満足度がイコール入居者様の満足度に繋がっていくことを感じています。スタッフの年代はかなり幅が広いですが、ベテランからはアドバイスも受け、若い人の意見にも「今はこうなんだ」と耳を傾けながら皆をまとめていっています。

山下さんはいかがですか?

山下さん:大学在籍中に、「ずっと続けられる仕事は何だろう」と考えていましたが、私は人と交流するのが好きなこともあり、介護の道を志したのです。
介護の現場で色々な方をお迎えしますが、私たちが関わることによって、少しでもお身体が回復されたり、生活が改善されたり、楽しまれたりする御姿を見られるとやりがいに感じます。「ここに来て、良かった」と言われたりすると最高に嬉しいですね。
良い介護をするためにはスタッフ間の意思疎通が大切ですから、率先して話し合いの場を設け、忌憚なく意見しやすい場づくりを心掛けています。

今日はお忙しい中、ありがとうございました。

ホーム長 髙橋康平さん
 

取材後記:「介護は人」という言葉がありますが、ニチイさんがこつこつと人づくりをしてきたことを改めて知りました。
何かの奇をてらうことなく、素朴な老人ホームですが、安心感がひたひたと伝わってきました。

施設情報

施設名 ニチイホーム都立家政
施設種別 介護付き有料老人ホーム
住所 東京都練馬区中村南1-9-1
入居時費用 0円~1,760万円
月額費用 234,300円~737,800円
アクセス 西武新宿線「都立家政」駅北口より徒歩13分(1km)
西武池袋線・豊島線・有楽町線、都営大江戸線「練馬」駅南口より徒歩22分(1.7km)
テラスから見える畑
居室
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老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。
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