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2023年02月28日

「明るく、楽しく、元気に」を実現へ わらび花の郷

「地域のリハビリセンター」をモットーに、障害を持つ方や高齢の方が住み慣れた地域で自分らしく生活できるよう支えること。そして支える職員の心身両面も含めた幸福を追求し、地域社会に貢献することを企業理念としてかかげる株式会社パイン。
介護用品のリースサービスも手がけていますが、介護を必要とする住環境が必要な方には綺麗な住宅を提供するという考えで介護付有料老人ホームを運営しています。
全国でデイサービスや介護付有料老人ホーム、在宅サービス事業を展開している株式会社シダーの100%出資子会社です。
株式会社シダーのDNAを引継ぎ、リハビリテーションを重視した施設運営を行っています。
今回は蕨駅から徒歩10分の「わらび花の郷」を訪問しました。
周辺にはドラッグストアや商店街もあり、買い物にも便利です。
施設長の平林謙一さんと、入居相談員の櫻井文さんからお話を伺うことができました。

写真

高齢者に必要なリハビリとは

先ず、「地域のリハビリセンター」とはどういう立ち位置なのでしょうか?

櫻井さん:地域に根差し、リハビリを中心に据えた老人ホームということです。コロナ以前は地域の方たちと交流したり、リハビリについての講習会等もしてきていました。
弊社の考える高齢者に必要なリハビリについて話しますね。
リハビリは大きく2つに分けられます。集中的に専門スタッフがしっかり介入して行う時期(入院時など)と、治療後の日々の生活の中で継続して自分で行うリハビリです。
高齢者にとって重視すべきは、後者になります。そこで大切なことは「活動量を増加」するリハビリという考えです。
例えば、週に1~2回何十分間だけリハビリスタッフに身体を動かしてもらい、あとはゴロゴロする生活と、毎日欠かさず40分間リハビリ体操をする生活では、その差は歴然ですよね。
平林さん:毎日欠かさずリハビリ体操を各フロアごとに行っていますが、100%に近い参加率です。お互い誘い合ったり、みんなでやるから習慣化して長続きします。
この体操は株式会社シダーのリハビリ職員が指導して確立したスタイルで、前半はストレッチ、後半は有酸素運動になっているのです。
櫻井さん:もちろん、御身体の状態でできることできないことはあるので、できる範囲で御身体を動かしていただくようにしています。
失ってしまった身体機能を回復できないと嘆くより、残存機能をずっと維持して、自分でできることをキープできるように取り組んでいるのです。

元気になると楽しい気持ちになれますよね。

平林さん:入居されてから元気になられたというご家族からのお話をよく伺います。この前も猫背だった方の姿勢がだんだん改善され、「身長が伸びた!」と喜んでおられました。
また、独居であまり食事されていなかった方も、毎日40分のリハビリ体操をするうちに食欲が増し、適正な体重になってきていました。
それから週に1回ですが理学療法士が巡回してきます。福祉用具や装具のフィッティングをしたり、トレーニングやマシーンの利用についてアドバイスを行うのです。マシーンは男性の利用率が高いですね。
櫻井さん:各フロアに食堂を設けているのも、活動量を増やすためなのです。居室にこもらずフロアに出てきてもらうように、カウンターでお茶飲んだりお話ししたりしやすいようにしているのです。
お友達ができることはメンタル面も含めて大事なリハビリの要素になります。
ここは蕨市や戸田市、川口市からの入居者様がほとんどで、顔見知りだったり、話題が共通することも多いみたいで、良い雰囲気になっています。

機能訓練室

明るく工夫を凝らすスタッフたち

特にこのホームの魅力は何でしょうか?

櫻井さん:カラオケルームやシアタールーム、図書館などの設備があり、気の合う仲間と、あるいは個人の趣味の時間を満喫できる空間が整っています。カラオケとかは大人数でやるより、少人数の方が堪能できますよね。それは高齢になっても同じです。
これらの設備も活動量を増加する考えの一貫として設置しているわけなのですよ。
そうそう、入浴も一般的には週2回というところが多いのですが、ここでは週3回の入浴となっています。もちろん、衛生面でも喜ばれていますが、これも活動量の増加に一役買っているのです。
また、中庭があって整備されていて気持ちよいので、ご家族とそこで面会する方もおられます。

平林さんが良いなと思っていることは何ですか?

平林さん:本音を言うと、採用がうまくいったというのが一番ありがたいことです。面接者が多いのでしっかり選考できたというのが実感です。新卒も4名採用できましたし、有資格者も複数来てくれました。年齢層的にも内容的にもバランスの良いスタッフ構成です。
インドネシアの方も5名働いていますが、日本人受けが良いというのか、真面目で仕事が丁寧ですね。
そして、スタッフ間の仲が良いことは、何よりありがたいことです。教育担当者が熱心に新人の面倒を見てくれていることも大きな要因です。
レクリエーションやイベントでも大枠は私が決めますが、あとはスタッフが自発的に積極的にやってくれています。
私たちの会社ではグループ内で109施設あり、時々イベントのコンテストがあるのですが、この前のクリスマスでは堂々の2位でした。(笑)インスタグラムもありますので、閲覧してみてくださいね。

スタッフに恵まれているのは素晴らしいことですね。

櫻井さん:そうなんですよ。明るくて声掛けが上手なスタッフが多いです。
この前あった実話を一つお話ししますね。極端にこだわりの強い方がご入居されたのですが、居室で寝るのを嫌がられ、食堂にご自分で寝具を持ち出して寝られていたのです。スタッフも根気強く距離を縮めて行きました。1週間取り組んだ末、スタッフを信頼してくださり、やっと居室で寝られるようになったということがありました。

カラオケルーム

入居後の生活について

他にも入居後の話や、このホームを選ばれたきっかけ等教えてください。

平林さん:フロアの机に生花を飾ってあることを気に入られて入居を決めた方もいましたよ。(笑)
現場スタッフもそうですが、事務所のスタッフも対応力がありますね。少し前に入居された方ですが、お元気な認知症の方です。帰宅願望が強く、頻繁に外へ出ようとされ、止めると怒られてしまう状況でした。でも、事務所スタッフがうまくなだめることをし続けて、今では落ち着かれています。
櫻井さん:他の施設にご入居されていた方がこちらに転居されてきました。以前居たところではスタッフが気に入らなかったらしく、居室に閉じこもりスタッフも居室に入れてもらえず、ゴミもかなり散乱していたと聞きました。
「介護拒否」が強いということでしたが、こちらに移られてからは、気持ちを汲んでもらえるスタッフが多いからか、閉じこもることもなく、ご自分のペースで生活していただいています。

認知症対応について取り組みがありますか?

平林さん:1階には認知症の強い方専用の区切られた居住スペースが6部屋ユニットのようにしてあります。廊下も畳スタイルにしたり、居室もカーテンではなく障子タイプにして落ち着きを得られるように整えています。
一方、共同生活に支障がない範囲の認知症の方たちは、3階を専用フロアとして生活してもらっています。認知症の方同士でなごやかに過ごしていただいていて、コミュニティができてきていますね。レクも盛り上がっていますし。

医療面に関してもお聞かせください。

櫻井さん:看護師が朝8時30分から夜21時30分まで勤務していますので、インスリンを日に4回注射する方や、胃ろうの方も夜間痰吸引がなければ対応可能です。
平林さん:ご家族のご協力のもとですが、今まで鼻腔経管栄養の方や気管切開の方も受け入れてきました。
それから、お看取り状態の方も何人もお迎えしてきました。わずか数日間しか生活されなかった方もおられましたが、コロナで病院では面会ができない状態だったので、ご家族からはここに来てよかったと感謝されました。

施設長 平林謙一さん

仕事のやりがいについて

平林さんは施設長歴15年だそうですが、やりがい等教えてください。

平林さん:私は元々全然畑違いの仕事をしていましたのですよ。大学で測量建築を学び、その道に進んでいたのですが、受注自体がどんどん減っていました。その頃介護保険制度が始まり、建築の方でもバリアフリーの話をよく耳にするようになっていました。
そこでこれからは介護が必要とされる時代だと思い、福祉の専門学校に通い始めたのです。
はじめはデイサービスに勤めましたが、割と忙しくて利用者様とゆっくり話をするようなこともできませんでした。そうこうしているうちに、同じグループの老人ホームに異動となり、管理者を任ぜられたという次第です。
本当はもっと入居者様と交わる時間を沢山持ちたいのですが、現実はやらなければならないことも多く、あっという間に15年という月日が流れてしまいました。 私はご家族をお呼びして行うイベントを行うのが大好きで、ここでも月に1回は行うようにしています。
介護状態の親御さんをご自宅で看ていたら、親子でイベントに行くことはめったにないのではと思うのです。だからこそ、入居者様とご家族が楽しむ時間を提供したいのです。
先日、ご逝去された方のお通夜に参列した際に、お花見レクに行った際の写真が御棺に入れてあるのを見て本当に心打たれました。

櫻井さんはいかがですか?

櫻井さん:私もウェブデザイナーというこれまた畑違いの仕事していました。
ある時、老人ホームの事務員の募集を目にしたので面接に行ったところ、「事務というより、人と話すのが好きではないですか?」と言われ、入居相談員をその場で勧められたのです。
営業的な仕事とは無縁でしたが、周りの皆さんに助けられながら今日までやってこられました。
ご家族から親御様の入居について相談を受けるのですが、だんだん人生相談のようになり、一緒に悩んだり考えたりすることも多々あります。私は介護の現場を担ったことはないですが、ご家族のお気持ちに寄り添うことはできるのかなと思っています。そういう意味ではとても重要な仕事だなと感じながら日々働かせてもらっています。

今日はお忙しい中、ありがとうございました。

入居相談員 櫻井文さん

施設情報

施設名 わらび花の郷
施設種別 介護付有料老人ホーム
住所 埼玉県 蕨市 北町 1丁目22番地11号
入居時費用 30万円~228万円
月額費用 20.39万円~23.69万円
アクセス JR京浜東北・根岸線蕨駅徒歩10分
モデルルーム
フロア
老人ホーム・介護施設探しは「老人ホーム相談プラザ」で
老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。
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