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2023年06月20日

心の介護をしていく「アスカ大磯」

株式会社セリスは神奈川県下で訪問介護事業や高齢者福祉施設の開発・運営事業、高齢者の施設入居等の相談事業を行っています。
現時点(2023年5月)で、住宅型有料老人ホームを8施設運営しています。
理念であり強みは、
・小規模でアットホームな環境づくり
・可能な限りの低料金で提供
・施設の透明性
を謳っています。
ご利用者様が職員を家族のように身近に感じて頂くために小規模に、ご利用者様に経済的不安を感じて頂かないために低料金に、ご入居者様が望むことであれば外部のサービスを積極的に受け入れる透明性にこだわり続けているのです。

今回訪問したのは「アスカ大磯」。JR東海道本線大磯駅から歩いて12分。住宅街の中にあり、とても静かで落ち着いた環境です。
大磯海岸の方向にに面しているので、晴れた日には施設の2階から、大磯の海を見ることも出来ます。
インタビューに応じてくれたのは、施設長の綿貫翔さんです。

写真

「小規模」「低料金」「透明性」

それでは、アスカシリーズのコンセプトを教えてください。

綿貫さん:私たちは運営コンセプトとして「小規模」「低料金」「透明性」を掲げています。
先ず、小規模に関してですが、アスカシリーズはここ以外ほとんどが定員20名前後になります。アスカ大磯は34室で38名定員となります。
因みに居室の広さは14.07㎡から21.73㎡で、夫婦部屋も4部屋用意されています。
小規模であることの強みは、スタッフとご利用者様の距離が近く、細かいことにも気づけて、家族のような関係になれることです。
大規模ですとバタバタして見過ごしてしまうようなことも、小規模ならお一人おひとりにしっかり、ゆっくり、かかわりを持つことができます。

次に低料金についてお願いします。

綿貫さん:経済的な不安はご利用者様やご家族様にとって大きな負担になります。安心して暮らしていただくためにも、豪華な設備や過剰なサービスを無くし、利用料金をなるべく抑えるようにしています。入居一時金などは無く、一人部屋月額166,000円~174,000円。二人部屋ご夫婦で入居された場合、月額290,000円と293,000円が二部屋ずつとなっています。
住宅型有料老人ホームで話題にのぼる、介護保険サービスの限度額をオーバーした際に、想定以上の自費の持ち出しがあるという懸念材料があります。アスカシリーズではそのようなことが無いように検討してケアプランを組み、一時的な対応ならサービスとして対処し必要に応じて区分変更、サービスの見直しを行います。

透明性についても教えてください。

綿貫さん:ここは訪問介護が併設となっていますが、ご利用者様が希望される場合は、社外の介護サービスを積極的に受け入れられるように開かれた施設を目指しています。
社外の事業者にご協力いただくことで、こちらのサービスを客観的に見直すことができ、その結果ご利用様に一層満足していただけるサービスを提供できると考えています。
デイサービスを利用されている方もおられますし、訪問看護を利用して褥瘡の処置してもらったり、排便コントロールしてもらっている方もおられます。他にも訪問医や訪問歯科、訪問マッサージや訪問リハビリテーション、福祉用具の利用もされていますね。
また、透明性という時に、施設で起こったことは包み隠さずオープンに、ご家族様へ情報提供し連絡差し上げています。
「利用者様には『安全』を、ご家族様には『安心』を」が私たちのモットーなのです。

水槽
水槽

アスカ大磯の特徴について

小規模かつ住宅型有料老人ホームであることのメリットは何でしょうか?

綿貫さん:しっかり、ゆっくり、マンツーマンで対応できることが一番良いことだと考えています。住宅型有料老人ホームですと決められた時間内はそのご利用者様が介護職員と1対1で関わることができます。職員もそのご利用者様のお話を聞きながら介護できるので、困っておられることなども自然な会話の中で聞くことができます。そのことによって、より適したサービスの在り方を考え直すきっかけにもなり、信頼関係も築きやすくなるのです。
また、ご利用者様の中にはたくさんお話をしたいと思っている方もいます。その思いを満たすこと、その繰り返しが信頼関係を生むことにつながっていきます。
そして、信頼関係は笑顔を生むことになるのです。

アスカ大磯で大事にしていることがあるそうですが、詳しく教えてください。

綿貫さん:「心の介護をしていく」ということです。
心ある介護をしないと、ご利用者様に信用されませんし、本音を話してもらえません。これは私が20年間介護に携わってきて一番大切に思ってやってきたことです。仕事をしていれば、知識や技術は身についてきます。しかし、心がそこに無ければ、気持ちのこもった介護はできません。職員の採用面接する時も、介護の知識・技術、経験がなくても、高齢者が好きであること、ご利用者様とゆっくり関わりたい、笑顔を多く引き出したいという方であれば採用します。逆にどんなにベテランの経験者でもスピード重視、業務優先の考えをお持ちの方は採用はしないのです。
個人面談でも新人研修でも常に言い続けているのは、「心の介護をしていく」ということです。これなくしてアスカ大磯ではありません。

スタッフをとても大切にしているそうですが、具体的に教えてください。

綿貫さん:先ず、しっかりリフレッシュできる労働環境があることです。月に10日間の休みがあり、年間にすると125日も休暇があります。訪問介護が基本なので、時間通りに終われば残業することもありません。
職員ともコミュニケーションを取ってよく話し合っていますし、現場と私の距離感も近いので、何でも気軽に相談してもらうようにしています。定期的な個人面談も行っていますし、働きやすくなるよう常に業務改善を行っています。
初心者の方も歓迎しています。OJT制度も導入して、現場主任を中心に教育プログラムを組んでいます。
研修プログラムも決まっていて毎月開催していますが、特に接遇に関しては力を入れて取組んでいますね。声のトーンや挨拶の仕方から気を配っています。接遇は常に意識付けしていないと崩れてくるので、本当に注意が必要です。

2階フロア
2階フロア

アスカ大磯が選ばれる理由について

アスカシリーズの中でもアスカ大磯ならではのことはありますか?

綿貫さん:ここは自前の厨房が有って、手作りの家庭的で温かい料理が提供されていることです。行事ごとに工夫を凝らしたイベント食も提供してもらっていますよ。
あと、季節ごとのイベントも担当者を決めて職員が盛り上げて行っていますね。
レクリエーションも現場がやりたいということを採用して行っています。お料理レクや喫茶店レクなど好評でした。コロナ前ですが、クリスマスイルミネーションを見に出かけることもしたのですよ。
日々の中でも口腔体操や早口言葉などバリエーションを増やしていこうとしています。

見学者がここに決められるポイントは何ですか?

綿貫さん:スタッフの明るい挨拶や、ご利用者様がワイワイと賑わっている様子とかの雰囲気を気に入られる方が多いですね。
あと、大磯の方は大磯から離れたくないと願われる方が多く、近隣の方がよく見学に来られます。実際ここのご近所から入居されている方も複数おられます。住み慣れた所にいたいのは人の常ですよね。
海が見える場所で生まれ育ったから、ここに決めたとおっしゃられる方もおれれました。晴れた日には2階から大磯の海を眺めることができるのです。
競合他社があまりないということもあり、エリアの取り込みが上手く行っていると思われます。
それから、費用面でも安心されて、申し込みに至ることも多いですね。

多目的ルーム
多目的ルーム

アスカまでの人生の道のり

20年間介護に携わってこられたとのことですが、どのように歩んでこられたかお話しください。

綿貫さん:高校卒業後の進路に悩んでいた時に、両親が介護福祉の道を勧めてきたのです。というのも、小学生の頃、知的障がい児学級の子の通学のお世話など私がしており最後まで投げ出さなかったことを、両親が印象深く憶えていたからです。
福祉の専門学校を出たあと、特養に勤めていました。
その特養では覚えることも多かったのですが、入居者様に話しかけて笑顔を引き出せると、それがとても楽しくなったのです。
昔の特養ですから、排泄介助も定時にしか行っていない状況でした。そこで個別に排泄のパターンを記録して、なるべくパットではなくトイレで排泄してもらうよう時間やタイミングに工夫しました。また、入浴拒否がある方をどう声掛けし、どうアプローチしたら入浴していただけるかなど、解決を考えていくのが介護の醍醐味だと実感したのでした。
当時、一緒に考えて行動してくれる同年代の人たちがいたことも大きかったですね。
その後、定員100名以上の老健にも勤めたのですが、大規模施設だと自分が理想に思う介護はできないと痛感したのでした。

それで、小規模な施設に移られたのですね。

綿貫さん:そうです。今はアスカシリーズは8棟ありますが、私が就職した時はアスカⅠが1棟しかありませんでした。
アスカで働き始めてもう7~8年ほど経ちますが、現場の介護職員から始まり、サービス担当責任者をして、施設長までスキルアップしてきました。
やはり、お一人おひとりにじっくり対応できて、細やかなケアができる点で小規模かつ住宅型有料老人ホームは良いと実感しています。
施設長となった今は、訪問介護に入りませんが、フロアに行けば積極的に声掛けをしたりお話をして笑顔を引き出すようにしています。
これからも、「心ある介護」を大切に取り組んでいきます。

お忙しい中、ありがとうございました。

施設長 綿貫翔さん
施設長 綿貫翔さん
 

取材後記:「しっかり、ゆっくり、お一人お一人に対応する」「心の介護をしていく」という、綿貫施設長の静かですが確信のこもった言葉がとても印象的でした。
取材した日はあいにくの曇天模様。2階から大磯の海は眺めることはできませんでしたが、窓を開けると、潮風のほのかなにおいが頬を撫でて通り過ぎていきました。

施設情報

施設名 住宅型有料老人ホーム アスカ大磯
施設種別 住宅型有料老人ホーム
住所 神奈川県中郡大磯町大磯371
入居時費用 0円
月額費用 16.6万円~29万円
アクセス 大磯駅から0.9㎞、平塚駅から2.9㎞、二宮駅から6.1㎞
面談室
浴室
老人ホーム・介護施設探しは「老人ホーム相談プラザ」で
老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。
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