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2025年03月21日

太陽燦燦「茅ヶ崎 太陽の郷」

茅ヶ崎海岸に面した広大な砂丘において、明治32年にサナトリウム「南湖院」が創設され、独自の療養哲学による「闘病生活のための環境整備」が行われていました。
「茅ヶ崎 太陽の郷」はこの「南湖院」の跡地の一部で、昭和54年に「高齢者にとって本当に暮らしやすい集合住宅」を目指してオープンしました。
「南湖院」の運営思想を受け継ぎ、高齢者にとって真に暮らしやすい理想のコミュニティの実現を目指しています。
「茅ヶ崎 太陽の郷」は美しい自然の中でプライバシーが守られ、一方的な介護ではなく、ご本人が望まれるサービスを選び、ご自分のペースで暮らされることを目指しています。

今回インタビューに応じていただいたのは、支配人の髙木孝二さんです。

外観

「茅ヶ崎 太陽の郷」の歴史と想い

このホームの歴史的背景について教えてください。

髙木さん:先ずは、「南湖院(なんこいん)」の話をさせてください。
1899年(明治32年)に、高田畊安(たかたこうあん)がこの地に東洋一の規模である結核療養所「南湖院」を開設したのです。
畊安の兄が結核により亡くなってしまったのです。
そして、畊安も医師ですが結核を患い療養生活を送り療養生活を送り、完治している。
このことがきっかけとなり、畊安は結核を治すための療養所を運営することに人生を捧げたのです。
気候に恵まれた広大な地で結核療養所を開設したいという畊安の志に、この地の村長や地主の協力があり、土地を譲ってくれたのでした。
約5万坪の敷地内に約4,500坪の建物を建築し、常時200名もの患者が療養していました。
文人の患者も多く、国木田独歩や八木重吉、吉井勇などの著名人も療養していました。畊安の妻は勝海舟の娘でしたが、勝海舟の妻もここに入院していたのです。しかしながら、第二次世界大戦末期に日本海軍に徴用され、終戦後は米軍の駐留などを経て閉院となってしまいました。

その後、どうなったのですか。

髙木さん:畊安の孫である凖三が、老人ホームを開設。
「南湖院」の理念を継承するために尽力したのです。
当時の社会は未だ核家族化が進んでいたわけでもありませんし、高齢者の受け入れ施設は極めて少なかったと思います。
1979年(昭和54年)、約9,000坪の敷地に190室を擁するヨットの帆をイメージした本館2棟をオープンさせました。
「南湖院」から継承したポリシーに基づいて「茅ヶ崎 太陽の郷」は運営されているのです。
4つのポリシーとは、
・『自然との調和』
自然を守り、自然と共存
・『人との調和』
親身なサービス、心豊かなコミュニケーション
・『社会との調和』
社会の仕組みを活用した充分なサポート
・『自分との調和』
プライバシー重視、自分のペースで暮らす
ということです。

斬新な建築物が幾つもあり、老人ホームのイメージを一新させますよね。

髙木さん:温泉プールはエコロジー発想で造られた木造建築で、太陽熱利用の省エネ施設です。
平成19年度の神奈川県建築コンクールで「アピール賞(環境)」を受賞しています。
健康推進のために用意されたものですが、水中歩行できる水深1.1mのプールです。
水質が良く、飲料水滴(水質管理基準)のレベルが保たれています。
火曜と金曜は無料開放されていて、会員登録をすると常時利用できます。
このプールは一般の人も会員登録をすれば利用可能となっています。
それから「博修館」というホールがありまして、こちらも太陽光を取り込む構造となっています。
コーラスや運動プログラムなどが楽しめる多目的ホールとなっています。
近隣の広域避難所として使用できるように、井戸水や暖炉等のライフラインが確保されているのですよ。
こちらは、「住宅・建築省エネルギー機構理事長賞」を受賞しています。
もう一つ建物として紹介したいものがあります。
旧南湖院の第一病舎が現存していますが、2015年に茅ヶ崎市へ寄付され、重要文化財に指定されています。
洋館風の建物で、明治時代の茅ヶ崎ではとても珍しい物でした。

博修館
博修館

「茅ヶ崎 太陽の郷」の魅力について

髙木さんが勧める、このホームの魅力はどのようなことがありますか。

髙木さん:それはスタッフですね。
私たちはハードではなくソフトを重視しています。
このホームの46年の歴史と実績の中で育まれたスタッフが、豊かなホスピタリティをもって入居者様に接しています。
スタッフは自ら率先して、入居者様第一で対応しているのです。
現在170名の入居者様が生活されていますが、大人数の割にはアットホームな雰囲気にあふれています。
こちらは自立の方を中心としたホームで、スタッフは生活支援・安否確認をしています。
介護が必要な状態になったら、同敷地内にある100%子会社の「南湖サーボ」が訪問介護を提供します。
ここで看取りをしてもらいたいという希望を持たれる方も多いので、可能な限り終末期までの対応をしています。
医療面でも看護師が24時間勤務していますので、夜間も安心です。
また、「クリニック太陽の郷」が併設されていて、週に3回診療していますし、緊急時には院長が診察指示を行っています。

他にもありますか。

髙木さん:自然に恵まれた環境は魅力ですよね。
9,000㎡も敷地がある老人ホームは首都圏ではそうないのではないでしょうか。
季節の花の香りや、訪れる野鳥などが散策するたびに変化を楽しませてくれます。
植栽スタッフは3名おりまして、毎日手入れをしていますが、四季によって行う作業が異なっています。
敷地内の草花を植栽スタッフがホームページにあげていますので是非ご覧ください。
それから、自然の恵みを味わうこともできます。
梅が沢山実りますので、入居者様にお配りしたり、厨房で梅干しにして食事時に提供したりします。
柚子もいっぱい実るので、デザートにして提供しています。

食事についても教えてください。

髙木さん:ここの調理スタッフが手作りでご提供しています。
場合によっては、一部ではありますが、その方の嚥下状態に応じた食事形態でお出しすることも可能です。
栄養バランスと美味しさの両立を目指したメニューを丁寧に調理しています。
旬の食材を取り入れ、季節感を添えてご提供しています。
基本は食堂でお食事していただきますが、体調により居室に配膳することもあります。

温水プール
温水プール

「茅ヶ崎 太陽の郷」が選ばれる理由。

入居者様がここに決められた理由などを教えてください。

髙木さん:茅ヶ崎や神奈川の方が多いですが、関東近郊から入居される方たちもおられます。
先ず一番はリゾート地のような自然環境の良さ、気候の良さなどが入口になります。
そして、スタッフの接遇をご覧になられたり、食事を召し上がっていただいて、ご満足いただくことでお申し込みになられる方が多いですね。

入居後のご感想など、お聞かせください。

髙木さん:「居心地の良さ」に満足されている方が多いですね。
普通に外出、外泊、旅行に出かける方もおられます。
送迎バスもご用意していますので、買物など生活しやすい環境を整えております。
また、外出しなくても、色々と済ませることができることも喜ばれている点ではないでしょうか。
移動美容室は毎週水曜日に来ていますし、フットケアが定期的に来ていて、巻き爪の対応などもしています。
それから、「スポーツモチベーション」という会社と提携していて、人生100年時代を豊かに生きるために、「100トレ」を週2回行っています。
3つのポイントがあり、
①一生涯自分の脚で歩くための「脚トレ」
②自分の力で食べるための「口トレ」
③自分自身で排泄コントロールをするための「骨盤トレ」
を強度別に行います。
「しっかり100トレ」は博修館で行い、「らくらく100トレ」はロビーで行っているのです。

アクティビティについても教えてください。

髙木さん:季節ごとのイベント事は色々行っていますが、サークル活動として入居様同士で楽しまれているのが、ピンポン、麻雀、かるた、読書、囲碁、将棋などです。
講師に来てもらって有料で行っているのが、書道教室、コーラス、オカリナ、絵画教室、フラダンス、歌声サロンなどになります。
日帰りバス旅行など外出レクリエーションも計画中です。
また、地域交流としては、庭園が一般公開されていることや、茅ヶ崎市の文化推進課が主催する講座が博修館で開かれています。
夏に行われる「浜降り祭」では、大量の神輿がこの海岸にやって来ますが、子ども神輿がこの施設の中に入ってきます。
手作りのプレゼントを入居者様に渡してくれるのですよ。
また、施設の両サイドに高等学校と中学校がありますが、そこの吹奏楽部が演奏しに来ます。
また、近所の小学校の生徒さんが野外学習で訪問しに来たりします。

東屋
東屋

「茅ヶ崎 太陽の郷」に至る人生の道のり

では、髙木さんの半生を教えてください。

髙木さん:私は元々、ホテルの現場で働いていました。
やがて部署が変わって、企業が保有する保養所の再生プロジェクトに参加することになり、赤字を減らしていく業務に勤しんでいました。
そんな折り、縁あって「茅ヶ崎 太陽の郷」のプロジェクト推進室に携わるため転職することになったのです。
接客業は好きでしたが、入居者様と接することと多くの共通点があります。
朝昼夕とロビーに立ち、入居者様とコミュニケーションを取ることを大切にしました。
そのかいあって、170人おられる入居者様のお顔とお名前を割と早く覚えられました。
今は支配人になり、事務作業も多くあるため、ロビーに立つのは朝だけになりましたが、入居者様になるべくお声がけしたりお話ししたりしています。
やはり、何よりも入居者様が第一ですので、少しでも過ごしやすい生活になるように心掛けております。

今日はお忙しい中、ありがとうございました。

支配人 髙木孝二さん
支配人 髙木孝二さん
 

取材後記:取材にうかがった日は真冬の寒い日でした。
けれども、「茅ヶ崎 太陽の郷」に向かえば向かう程、太陽の日差しが温かく感じられたのです。
プールや博修館も日光が射して心地良いぬくもりが満ちていました。
すれ違うスタッフも温かく挨拶してくれて、名実ともに「太陽の郷だなぁ」と感じたのでした。

施設情報

施設名 茅ヶ崎 太陽の郷
施設種別 住宅型有料老人ホーム
住所 神奈川県茅ヶ崎市南湖7-12869
入居時費用 100万円~2,848万円(1名)/100万円~3,400万円(2名)
月額費用 15.68万円~33.78万円(1名)/24.08万円~43.58万円(2名)
アクセス JR東海道本線「茅ヶ崎駅」南口からタクシーで約5分
JR東海道本線{茅ヶ崎駅」南口からバス(33系統)「仲町」下車徒歩約7分
居室
食堂
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老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。
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