里山時間を提供する「グリーンライフ仲池上」
「グリーンライフグループは東証プライム市場上場の「シップヘルスケアホールディングス株式会社」のグループ会社として、全国に介護施設や各種居宅サービスを運営しています。
シップヘルスケアホールディング株式会社は、医療・保健・福祉・介護の分野で医療機関とのパートナーシップを基本に事業展開をしていて、グリーンライフグループはそのうちの介護分野を担っています。
グリーンライフの介護は、1年365日同じ質と量のサービスを提供していて、運営する老人ホームは病院の延長ではなく「家庭の延長」であり、「安心・安全・快適」な生活をお過ごしいただける住まいと考えて取り組んでいるのです。
今回訪問したのは「グリーンライフ仲池上」。
ホームの目の前には「呑川」が流れて野鳥のさえずりが聞こえ、近くの「久が原久根児童公園」に散歩に出かけられます。
インタビューに応えてくれたのは、施設長の堀口大器さん、看護リーダーの岸川眞紀代さん、作業療法士の森谷奈々さんです。
ホールディングス、会社、施設の想い
─ 先ず、ホールディングスの想いからお聞かせください。
堀口さん:ホールディングスの名前は「SHIP」なのですが、Sincere(誠実な心)、Humanity(「情」の心)、Innovation(革新者の気概)、PartnerSHIP(パートナーシップ精神)の頭文字と、いつまでも帆に風を受けて航海を続ける船(ship)でありたい、という気持ちに由来しています。
この理念を毎朝「日常の五心」と共に全スタッフが唱和しています。
一、ハイと云う 素直な心
一、すみませんと云う 反省の心
一、わたしがしますと云う 奉仕の心
一、おかげさまと云う 謙虚な心
一、ありがとうと云う 感謝の心
岸川さん:「日常の五心」を唱和することで、心のスイッチが入ります。
入居者様に接する時も、「謙虚な心」や「奉仕の心」を念頭に置きながら対応するように心がけるようにしています。
─ では、会社としての想いはどのようなことがありますか。
堀口さん:グリーンライフ東日本株式会社としては、「家庭の生活の延長線上にある『介護サービス』」ということを掲げ、私たちの施設は病院の延長ではなく「家庭の延長」であり、「安心・安全・快適」な生活をお過ごしいただける住いと考えています。
家庭の延長線上にあることを入居者様にも感じていただくことで、その方らしく生活できるのです。
日常からお世話いたしますスタッフも、家庭の一員のような気持ちで親身になって接するように心がけているのです。
─ それでは、この施設のコンセプトや想いを教えてください。
堀口さん:グリーンライフグループとしてはここは72施設目で、久しぶりの新規開設になっています。
この施設の建設に携っている時に、昭和初期の仲池上の新日本画と出会うことがありました。
そこにはのどかな田園風景が描かれ、懐かしい「里山」を感じさせるものがありました。
そこで、「暮らす人々の想いが創る安心な場所。それが『里山時間』」ということがここの施設のコンセプトになったのです。
「心の故郷」「穏やかさ」「多様な命の育み」「支え合い」。これらをキーワードに心地良い空間を提供しています。
フロアも階ごとに壁紙を替えていて、時間の移ろいを表現しています。
1階は曙、2階が朝露、3階は日盛り、4階は暮方、5階は夕べを表しております。
「グリーンライフ仲池上」の取り組み
─ 具体的に「里山」とはどのようなことをしているのですか。
堀口さん:地域に溶け込んでいくために、外部に向けての色々な企画が催されています。
「里山マルシェ」は、群馬にある弊社の施設に入居されている方の畑で獲れた野菜や、グループ内で就労支援事業を行っていますが、そこの水耕栽培で収穫した農作物を取り寄せて、施設の玄関前で販売しています。
ハローキティとのイベントやハープ演奏なども一般公開しながら行いました。
森谷さん:ご近所の方に5階の機能訓練室まで上がっていただき、「大人の体力測定会」を開催したり、「介護予防教室」などもしています。
前回は「シーティング・座り方教室」を開催して、正しい座り方や褥瘡予防のための体勢について学んでもらったりしました。
訪問歯科の先生にインプラントの話や口腔健康講座をしてもらうことなどもしましたね。
─ お子様方も良く来訪されると伺いましたが、いかがですか。
堀口さん:近所のお子様たちを呼んで、食事会を開くこともありますが、先日は「高齢者バーチャル体験会」を催しました。
疑似体験装具を装着して、高齢者の感覚を知ってもらうことをしました。
車いす体験もしてもらいましたね。
それから、お世話になっている薬局の方が講師になって、「KIDS薬局体験」と銘打って、処方箋を作成したり、薬剤師の仕事体験をしてもらったりしました。
─ リハビリも注力されているそうですね。
森谷さん:この施設は、リハビリのための機器や環境が充実しています。
一般的に施設に入ると運動機能が下がる傾向が見受けられますが、ここでは今までの機能の維持向上を目指して、4つのリハビリプログラムを用意しています。
一つ目は小グループでトレーニングマシンを使いながらリハビリを行います。
二つ目はグループ運動とマンツーマンの訓練を行います。
三つめは週に2回、個別の目標に向けて機能訓練を行います。
そして、四つ目は「我が家に帰ろう」というプログラムで、在宅復帰を目指す方に週5回、集中的にリハビリを行っています。
堀口さん:弊社のある施設では2015年から60人以上の方が「我が家に帰ろう」プログラムで実際に在宅復帰されましたが、私たちも同様に取り組んでおります。
「グリーンライフ仲池上」が選ばれる理由
─ 大田区には多くの老人ホームがありますが、ここを選ばれた方たちの理由を教えてください。
堀口さん:先ほど話題になった「我が家に帰ろう」プログラムをはじめとした、リハビリは評判が良いですね。
少し前に骨折してリクライニング車いすで入居された方がおられましたが、リハビリスタッフ以外にも看護師や色々なスタッフがかかわりを持ち、今は歩行器を使って歩けるようになりました。
森谷さん:表情もとてもシャッキっとされ、かくしゃくとされたお顔になられたことをご家族が大変喜ばれています。
また、他の方ですが、入居後にトイレにご自身で行かれるようになったことを、ご家族からとても感謝されました。
堀口さん:食事の時も車いすではなく、椅子に移乗していただくことや、体形に合わせたテーブルを用意して、正しい姿勢で食事ができるように、スタッフが工夫を凝らしながら地道に取り組んでいることも、評価いただいている点です。
─ 心配りが細やかなスタッフが多いのですね。
堀口さん:この施設にはご家族が良く来られます。
そのことで、入居者様の本音やご家族のご要望をスタッフが聞き細やかに聞き取って動いてくれています。
また、語先後礼、先にお声がけして、それからお辞儀することをスタッフに徹底していますが、接遇に対してもご家族からはお褒めいただくことがあります。
岸川さん:私たちは生命を預かっている緊張感を持っていますが、入居者様には安心していただくために、常に笑顔を絶やさないようにしています。
そして、なるべく一対一でお話を伺うように時間をかけるように心がけ、少しの変化でも気づけるようにしているのです。
看護と介護は良く声掛けあって、お互い足りないところを補い合っています。
穏やかなスタッフが多いのも、ここの魅力ですね。
堀口さん:スタッフ一人ひとりが「こういうケアをしていきたい」というしっかりした思いを持っています。
それをみんなで積み上げていけば、良い施設運営ができるのではと考えています。
─ 他にもどんなことがウリになっていますか。
堀口さん:レクに関してですが、入居者様のなさりたいことを実現していくカタチで、一つひとつ作り上げています。
「大人の学校」や作業療法的なアクティビティなども取り入れています。
先日は「納涼祭」を開催しましたが、ご家族も沢山ご参加いただき、大変盛り上がりました。
今後も多くの人が楽しめるイベントやレクリエーションを企画していきます。
これまでの半生
─ それでは皆さんの今までの歩みを語ってください。
森谷さん:私が小学生の頃、祖母が脳梗塞で半身不随になってしまうことがありました。
退院後に訪問リハビリの方たちが来られて、祖母のリハビリに取組んでいる様子を見て、「かっこいいな」と憧れを抱いたのが始まりでした。
作業療法士となり、10年ほど急性期の病院に勤めたのですが、目まぐるしく入退院の患者が入れ替わることに、段々物足りなさを覚えるようになったのです。
お一人おひとりの生活をしっかり踏まえたうえでないと、表面的一面的なリハビリしかできないのではないかと思い、施設でのリハビリを志したのです。
今は、生活全般を踏まえたうえで対応できるので、とてもやりがいを感じています。
─ 岸川さんもお願いします。
岸川さん:私が幼少期に祖母がガンで入院することがありました。
毎日のようにお見舞いに行ったのですが、いつも病院の看護師が温かく迎えてくれて、色々と手を差し伸べてくれたのです。
そのことがきっかけで看護師の道を選んだのです。
長らく病院で勤務してきたのですが、訪問看護をしたことが、私の考えを変えることになりました。
病院では患者の情報は紙だけでしたが、その方を取り巻く色々な人々や背景、環境があり、それらを理解したうえでないと、本当にその方に則した看護が提供できないのではないのかと思うようになったのです。
そのようなこともあり、生活全てを把握できる施設で働くことにしたのです。
今はなるべく入居者様の背景を理解したうえで、その方に応じた接し方をするようにしています。
─ では、堀口さんもお願いします。
堀口さん:私はコンサルタントにかかわる仕事をしていたのですが、何だか自分の性分に合っていないなと悶々としていました。
母がボランティア活動していたこともあり、福祉系の仕事をしようと思い、介護の世界に身を投じたのです。
介護の仕事も色々経験したのですが、デイサービスの運営に携わったことから、このホールディングスに入ることになりました。
入居者様とのかかわりの中で感謝されたり、ご家族のご希望を伺ってそれをスタッフと共に実現していくことは、他に変えることができないやりがいを感じています。
─ 今日はお忙しい中、ありがとうございました。
取材後記:館内を見学すると、スタッフが立ち止まり、語先後礼の挨拶をしてくれます。
新しくて素敵な施設ですが、どこか懐かしく落ち着く雰囲気が流れています。「あぁ、これが里山時間なんだな」と納得したのでした。
施設情報
施設名 | グリーンライフ仲池上 |
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施設種別 | 介護付有料老人ホーム |
住所 | 東京都大田区仲池上1-27-20 |
入居時費用 | 315,000円(敷金) |
月額費用 | 327,222円 |
アクセス | 都営浅草線西馬込駅より徒歩約15分 東急池上線 久が原駅より徒歩約19分 ─ バスをご利用の場合─ 東急池上線 池上駅(北口) 東急バス3番のりば 森06 上池上循環【外回り】 八幡神社 下車 徒歩約3分 JR大森駅(西口) 東急バス12番のりば 森07 上池上循環【内回り】八幡神社 下車 徒歩約3分 JR蒲田駅(西口) 東急バス2番のりば 蒲12 田園調布駅行 安詳寺前 下車 徒歩約7分 |
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