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2023年06月22日

Lys(リュース)~心に灯りを燈す 「ヒルデモアたまプラーザ・ビレッジⅠ」

ヒルデモア、ヒュッテを運営する東京海上日動ベターライフサービスは、東京海上グループの総合介護事業会社です。
東京海上グループは約140年の間、保険を中心にさまざまな事業に取り組み、現在では、総資産約25兆円、約40000人の従業員が働く企業グループとなりました。
こうした安定した経営基盤のもと、ヒルデモア、ヒュッテは2000年12月、介護保険の創設と同時に運営を開始しました。
約20年間の事業運営を通じて蓄積した豊富な知識と経験により、品質の高いサービスを提供しています。
「ヒルデモア」はアンデルセンの童話に登場する妖精の名前に由来します。この妖精はお年寄りをたたえ応援し、見守ってくれるそうです。そんな妖精が宿る住まいでありたいと命名されたのです。

今回訪問したのは、「ヒルデモアたまプラーザ・ビレッジⅠ」。
東急田園都市線「たまプラーザ」駅北口より上り坂を含め、徒歩約13分の落ち着いた雰囲気の住宅街に立地しています。
インタビューに応えてくれたのは、ご入居相談部次長の小山佳孝さん、支配人の岩佐茂さんです。

外観

コンセプトについて

ヒルデモアのコンセプトなど教えてください。

小山さん:『老いて豊かと語れる暮らし』がコンセプトとなります。‘豊か’につながる仕組みとしては「コンタクトパーソン制度」を整えているのです。
コンタクトパーソンは単なる居室担当者ではなく、ご家族に代わってその方をよく知り、ご家族なら気づけるであろう様々なことに対応するという役目を担っています。
もちろん、一人ではできないのでコンタクトパーソンが中心になり、チームケアを行っているのです。
私たちが毎朝復唱している「社員行動宣言」の中に、「私たちは、この方のために、今何ができるのかを考えています。」や、「私たちは家族のように寄り添える存在を目指します。」という一節があります。このような職員の姿勢が入居者様の‘豊か’につながると思います。
「隣人以上、家族未満」の距離感が、信頼関係を築いています。

コンタクトパーソンについてもう少しお聞かせください。

岩佐さん:コンタクトパーソンの仕事は、担当する入居者様の自分史を聞き取ることから始まります。生まれてから、どんな生涯を送ってこられたのか、どんな暮らしを望まれているのか伺い、スタッフに共有します。
居室のレイアウトはどうするのか、お召し物はどうするのか、ご家族も交えて相談をします。ですので、生活の中で起こった出来事などご家族ともよく連絡を取りますので、ご家族が訪問される際は、コンタクトパーソンが出勤している日を選んで来られます。
家族に近い存在になっていくので、お別れの日には葬儀の場にも必ず参列して、涙する光景はよく見られます。

ヒルデモアたまプラーザ・ビレッジⅠのテーマはいかがですか?

小山さん:5階フロアをリニューアルしていて、そこを「Lys(リュース)」とよんでいます。
Lysはデンマーク語で光とか灯りを意味しますが、太陽の光が燦燦と注がれるスペースで、そこにはリハビリホール、ウォークスルーライブラリ、グランホール、サロン、屋上庭園などがあります。

岩佐さん:Lysはホールのネーミングだけではなく、まさに私たちの仕事のことをさしていると思うのです。それは、入居者様お一人おひとりの心の中に灯りを燈すことです。最後のその日まで、その生涯に灯りを燈すことを心掛けていなければ、私たちはただ介助をするだけの存在になってしまうと思うのです。

ううむ、感動しました。そのような心づもりでお仕事なさっているのですね。

岩佐さん:お一人おひとりに合ったアプローチをして、「こんなことをしてみたい」という気持ちを引き出し、能動的な思いを把握して、それを継続していただくために、アクティビティやリハビリというカタチを提供しています。

カフェオーデンセ
カフェオーデンセ

ヒルデモアたまプラーザ・ビレッジⅠの魅力について

それでは、このホームの魅力について教えてください。

小山さん:ここは2000年にオープンしたので、23年間実績を重ねてきた安定感があります。また、都度都度リニューアル工事もしているので、‘経年優化’していると言えます。
特に5階がLys仕様となってから、アクティビティやリハビリが充実してきました。
アクティビティ専任者が3名いて、音楽療法や作業療法的なレクも盛んです。
しかし、実行回数以上に重視しているのは、入居者様の心が動くことです。私たちは心が動くことをアクティビティと呼んでいます。日常生活の中で、いかに心が動くか、その機会をどれだけ作れるかが基本的な取り組みです。

岩佐さん:入居者様お一人おひとりの求めていることを、プログラム化しているのでかなり多種多様になります。それができるのは専任スタッフが3名もいるからこそ実現可能なのです。

リハビリについても教えてください。

小山さん:リハビリ専属のスタッフは現在4名います。理学療法士、作業療法士、看護師資格を持っている者、リハビリ補助です。
午前はレッドコードを使うグループリハビリ、午後は自主トレになっているので、体を動かしたいという意欲支援を叶えられるようになっています。

岩佐さん:維持期にある高齢者にとって、回数以上に「やりたい」と思って行うことが一番のリハビリです。
暮らしの中でどれだけリハビリの意欲を引き出せるかが、リハビリスタッフや私たちの仕事です。

他にもこのホームのウリはありますか?

小山さん:お客様からよくお褒めいただくのは、ここのスタッフが明るくて温かいということです。
建物的には少し無機質な外観をしていますが、一歩足を踏み入れると元気なスタッフが出迎えてくれます。

岩佐さん:特に接遇研修などしてはいないのですが、先輩スタッフがしてきたことを継承してくれています。
いわゆるホテルのような接遇ではありませんが、相手に対して敬意がある立ち振る舞いをしてくれています。
例えて言うなら、家に親戚の人が来たら、みんなして出迎え、みんなして見送るような雰囲気です。

Lysリハビリホール
Lysリハビリホール

ヒルデモアたまプラーザ・ビレッジⅠが選ばれる理由

このホームを選ばれた方たちの理由は様々でしょうけれども、特徴的なお話はありますか?

小山さん:ここは、介護を必要とする方用のビレッジⅠと、自立の方向けのビレッジⅢ、そしてその中間くらいのビレッジⅡが隣接して一つのビレッジのようになっています。
ご夫妻で入居を考えておられる方がよく来られます。ですが大概が片方が自立で、片方が介護状態という事が多いのです。そして、夫婦部屋を求められるのですが、別棟で住むことをお勧めすることがあります。
介護のことはスタッフに任せ、元気な方は元気な方同士のコミュニティで楽しまれた方が、充実した生活が送られるからです。介護は任せることで、本来の夫婦関係に戻ることができるのです。
そんな、生活を送ることができるのもここがビレッジ状態になっているからです。

岩佐さんはいかがですか?

岩佐さん:実は入居検討者が静堂を見学され、看取りや葬儀をしてくれるということに安心されて、決め手になったこともあります。
ご家族もここを実家のように感じて訪ねてきてくださり、お看取りの際はここに泊まられて、お仕事に向かわれる方もいらっしゃいます。スタッフも「行ってらっしゃいませ」「お帰りなさいませ」と挨拶するので、いよいよこのホームがご家族の暮らしの一部になるのです。
他のご家族からも「親もここのスタッフに囲まれながら逝きたいに違いない」と言われたり、入居者様からも「自分もここから、みんなに見送られたい」と言われたりしています。
ですので、ここで8割の方がお看取りをされ、7割の方が葬儀を執り行います。病院でご逝去された場合も、こちらに戻られて、ここで葬儀をなさる方もおられます。
ご家族様から、「ここで見送れて良かったよ」と感謝されますと、この仕事冥利に尽きるなあと感慨深いものがあります。

ご入居相談部次長 小山佳孝さん
ご入居相談部次長 小山佳孝さん

ヒルデモアで働くに至る道、そしてやりがい

それではこれまでの人生の歩みをお知えてください。

小山さん:大学卒業を目の前にして、人生の大半を費やすことになる仕事は、やりがいを感じなければ続けられないだろうなと模索していました。そこで、人とのかかわりを持つ仕事が、最も自分にとって大切なことではないかと考えたのです。
飲食も考えましたが、人とのかかわりの深さを思えば介護が良いなという結論に至り、この会社に就職したのです。会社の考え方や働く仲間と共感できることなど水が合って、もう20年同じ所で働いています。
現場や新規ホームの立ち上げ、人事の仕事もしましたが、入居相談の仕事を最も長くやっていますね。
入居前のお困りごとの相談にのり、お手伝いしながら入居と笑顔に着地できることをダイレクトに感じることができます。
ご相談は1件とて同じことはありませんが、だからこそ都度勉強し、成長させられています。

岩佐さんもお願いします。

岩佐さん:私が大学への進路を決めるころ、祖母が寝たきりになってしまい、両親はどうしたら良いかわからない状態に陥っておりました。
また、社会的にも福祉や介護の必要性がクローズアップされ始めたころでもありました。
そこで、大学で社会福祉を学び、家や社会のためになる仕事をしようと考えたのです。
大学を卒業するころは、シルバー産業という流れも出てきて、自分なりに創造的な仕事ができそうな期待を持つようになっていたのです。
そうこうするうちに、卒論の取材のつもりで訪ねた有料老人ホームとご縁があり、採用となりました。
そこでは建物維持管理や企画、営業などもさせてもらい、様々な研修も受けさせてもらえて、自分のやりたい思いも実現させてもらうことができました。
そこでは21年間勤務したのですが、関東の実家に戻らなければならないこともあり、以前から交流があったヒルデモアの扉を叩くことになったのです。自分の思い描いていた理想と当社の理念がフィットし、コンセプトがしっくりきましたので、以来15年支配人として勤務して今日に至ります。

今日はお忙しい中、ありがとうございました。

支配人 岩佐茂さん
支配人 岩佐茂さん
 

取材後記:訪問したその時間は、まさに正面玄関から出棺されるその時でした。岩佐支配人は喪服から着替えて、取材に駆けつけてくれたのです。
Lysのお話を聞きつつ、私の胸にも温かい何かが燈るようでした。
取材の帰り道、「よし、やるぞ」と靴ひもを結び直したのでした。

施設情報

施設名 ヒルデモアたまプラーザ・ビレッジI
施設種別 介護付有料老人ホーム
住所 神奈川県川崎市宮前区犬蔵2-33-1
入居時費用 0円~5,175万円
月額費用 239,643円~686,943円
アクセス 東急田園都市線「たまプラーザ」駅北口より上り坂を含め、徒歩約13分
静堂
居室
老人ホーム・介護施設探しは「老人ホーム相談プラザ」で
老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。
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