ご家族と入居者様の懸け橋「イリーゼ川越はなれ」
HITOWAケアサービス株式会社は、「ひとのために。ひとの力で。ともに明日へ。」をスローガンとして掲げ、HITO(人)+WA(和・輪)+TOWA(永遠)を社名としています。
それは人と人との「和」を大切にしながら、様々な事業が繋がり、ひとつの「輪」になって、より良い社会を創造したい。ひとと暮らしを「永遠」に支え続けることを社名に込めているのです。
「生活総合支援サービス」分野でビジネスを展開していますが、介護・子育て支援・ライフサポート・フードサービスの4部門を運営しています。
介護分野では、「ご本人のケア・ご家族のケア・街のケア」を柱に、首都圏を中心に「イリーゼ」ブランドで、有料老人ホーム・デイサービス・ショートステイなどを運営しているのです。
今回訪問したのは「イリーゼ川越はなれ」。
インタビューに応えてくれたのは、コーディネーターの森一也さん、ホーム長の青木勝成さん、ケアマネージャーの犬飼里恵さん、生活相談員の小杉朋子さん、コンシェルジュの佐藤さんです。

HITOWAの想い
─ 先ずは企業の理念を教えてください。
森さん:事業理念としては、「私たちは、プラスワンのサービス提供を通じて、あらゆるお客様のQOL向上を実現します」とあります。
従来の介護サービスにとらわれずに、ひと手間プラスすることで、入居者様に喜んでいただきたいと考えております。
住まいの住空間、介護、レクリエーションに至るまで、日常のあらゆるスポットに「プラスワン」のサービスを提供することで、入居者様が願う暮らしへ一歩でも近づけるように、スタッフが自主的に行動していくよう努めているのです。
私たちは常にどうしたら「プラスワン」のサービス提供をしていけるか考えてきましたが、「イリーゼはなれシリーズ」はまさにその思いを凝縮し実現したものです。
「イリーゼ川越はなれ」は、「イリーゼはなれシリーズ」第二弾なのですが、1棟目の「イリーゼ狭山入曽はなれ」がとても好評でしたので、今年(2024年)3月にオープンしたのです。
─ では、「はなれ」のコンセプトについて教えてください。
小杉さん:「はなれ」とは母屋につながっていているけれど、少し離れている建物のことを言います。
ご自宅から出て、施設に入居するのは誰もが不安に感じるでしょうが、この施設を「はなれ」と思っていただくことで、心の敷居を下げられるのではないでしょうか。
犬飼さん:施設入居は本人様にもご家族にもとても勇気が要ることです。
でも、「はなれに移る」という感じであれば、楽な気持ちでご入居を検討いただけるのではと考えています。
入居後に、「ここは本当にはなれだね」と言って下さるご家族が多くいらっしゃいます。
ご家族にとっても、ここは家の延長線上と感じていただけています。
─ 「はなれ」として皆さんが心掛けていることは、何ですか。
佐藤さん:ご家族と入居者様との懸け橋となる、ということですね。
ご家族様が一緒に参加できるイベントやアクティビティ、サークル活動なども企画実行しています。
私はコンシェルジュという立場から、入居者様のご様子をこまめにうかがうようにしていて、ご家族にお伝えしています。
青木さん:コンシェルジュは毎週ご家族にメールをお送りしています。
入居者様の日常を文章でもお伝えしていますが、必ずお写真を添付しているのです。
コンシェルジュだけではなく、現場のスタッフや事務所スタッフもみんなが、入居者様とご家族の想いに耳を傾けてカタチにできるように注力しています。
例えば、「外気をもっと吸いたい」というご要望があれば、それをイベントやレクに取り入れて行うようにしています。具体的には散歩や買い物レクを企画、実行しているのです。
入居者様の「したい」という想いを大切にし、実現に向けたご提案やお手伝いをしています。

「はなれ」が提供するプライベートスペース。
─ では、「はなれ」に用意された空間についてお聞かせください。
青木さん:シアターダイニングは大変ご好評いただいています。
こちらは無料で貸し切れるので、ご家族のイベント事にもご利用いただいています。
遠方でなかなかお越しいただけないご家族でも、シアター画面を使って臨場感あふれるオンライン面会を楽しめます。
また、お孫様のご結婚式に諸事情でその場に行けなくても、オンラインで参列したりすることも可能です。
また備え付けのキッチンには調理器具も一式揃っていますから、ご家族の手料理に舌鼓を打つこともできるのです。
犬飼さん:外食に出かけるのがなかなか難しいご状態にある方もおられます。
でも、この場所なら外に出かけなくても、ゆったり楽しめます。
─ とても、配慮が行き届いてスペースですね。
小杉さん:先日、あるご家族がここに入居されているおじい様の誕生会をされたのです。
ご自宅におられた時は、顔を見せたらすぐに自室に戻られてしまわれていたそうですが、シアターダイニングで2時間もお孫様やひ孫様と一緒にお過ごしになられたのです。
そのようなご様子をご家族がご覧になり、「こんなに長くおじいちゃんと一緒に過ごしたことはなかったよ。本当に良かった。」と喜ばれてお帰りになられました。
また、他のご家族の話しですが、静岡からお孫様たちがおばあ様を訪ねていらっしゃいました。
本人様は少々体調が悪かったのですが、シアターダイニングで一緒にカラオケをしたり楽しい時間を過ごされると、すっかり元気を取り戻しておられました。
「良いところに住んでいるね、おばあちゃん」とおっしゃられたお孫様の言葉に、本人様も笑顔がこぼれていました。
─ 他にもご家族様と一緒に過ごせるスペースがあるのですか。
青木さん:半個室になっているファミリーカフェは、ドリンクをご提供していまして、ご家族と心地良く団欒できるスペースになっています。
それから、中庭もご家族時間を堪能できるスペースがあります。
外気に触れながら、日光浴をしながら、会話が楽しめるようになっています。
佐藤さん:このようなスペースを利用されると、いつもと少し異なる特別な時間を演出することができますね。
─ 家族との時間にバリエーションが持てますね。
犬飼さん:居室での面会と比べたら、このようなプライベートスペースをたっぷり利用することで、入居者様に活気が出てくることが多く見られます。
ご家族が来られるということは、入居者様の生活意欲の向上に繋がっているのです。
「家族がまた会いに来てくれる」と思うと、生きることにハリが出てきて、「もっと元気になるために、身体を動かしたり、食事も摂らなくては」と思われる方が多いですね。
ご家族にとっても、ここに来ること自体が楽しみになっているので、双方にとっても良いことですよね。

「イリーゼ川越はなれ」が選ばれる理由。
─ 他にはどのような設備がありますか。
青木さん:入居者様やご家族からのご要望として、「最後まで入浴を」との声が多く聞かれましたので、4タイプの浴室をご用意しています。
個別浴室、銭湯のような雰囲気を味わえる中間浴室、チェアーインの浴室、寝たきりでも入れる機械浴室があります。
週に1回は「変わり種湯」として、日本各地の温泉の湯を提供したり、ゆず湯や季節の湯に浸かっていただいています。
それから、安心感を増すために導入しているものとして、「見守り支援システム」が全居室に設置してあります。
転倒リスクがある方の居室での様子や、夜間の睡眠状態を把握できるシステムで、呼吸状態や心拍数などを検知してデータ化されます。
ですので、その方に応じた時間に、適したケアができるのです。
─ ソフト面でもこの施設の魅力を教えてください。
森さん:それはここの施設長の青木ですね。
弊社には独自のスキル検定である「スリースター検定」があります。
弊社は全国に社員が1万3千人いまして、スリースターを取得している者は10名前後なのですが、青木はその希少な1人なのです。
青木さん:「スリースター検定」は会社のルールや想いを知ってもらうために実施されているものです。
介護における接遇、技術、指導の三つの部門で、実施試験と学科試験をクリアしないとなりません。
本社には研修課がありまして、介護技術や知識を伝えていますが、介護の学校で講師を務めている者たちが、試験官として指導係として対応しています。
内部研修が充実しているので、スタッフのやる気やモチベーション向上にもつながっています。
─ 人材育成もしっかりしているのですね。
現場の皆さんの様子も教えてください。
青木さん:介護の新規施設では1年で全員入れ替わってしまうことが、実はよくある話です。
けれども、ここはほぼ離職がありません。
業種間のいざこざもなく、スタッフ間の情報共有も良くできていて、「どうしたら入居者様に良いケアを提供できるか」を考えながら業務にあたってくれています。
佐藤さん:ご家族から、「ここのスタッフは皆、あたたかいわね」との声をよく伺います。
オープン前から一緒に研修を受けてきたスタッフですから、ともに作り上げている一体感があって、皆な同じ方向を向いて仕事できていることは素晴らしいことです。

「イリーゼ川越はなれ」に至るまでの半生
─ それではこれまでの人生の道のりについてお聞かせください。
佐藤さん:中学生の時に職業体験で、老人ホームに行きましたが、それがとても印象深くて、「介護の仕事がしたい」と思ったのです。
社会に出てから介護職をしてきたのですが、体力的に続けていくのが厳しく、求職活動をしていた時に、「老人ホームでのコンシェルジュ」の求人に巡り合ったのです。
ご家族と入居者様をつなぐという仕事ですが、自分にとても合っているので、楽しんで働かせていただいています。
─ 小杉さんはいかがですか。
小杉さん:以前働いていた職場で、大変お世話になった上司がガンになることがありました。
家族がいない方でしたが、何もお手伝いできなかったことにとても歯痒い経験をしました。
それがきっかけで、介護の仕事をするようになったのです。
仕事を続けるうちに、プライドや社会的地位がある方ほど、本音や弱音を話しづらい様子を垣間見たのです。
そのような方たちの話をうかがいやすい、生活相談員という仕事をするようになりました。
「あなたは話しやすい人ね」と言われたりしますが、ありがたいことです。
この施設のご入居様が、穏やかに過ごせるように、常に耳を傾けて対応していきたいと心掛けています。
─ 犬飼さんもお聞かせください。
犬飼さん:私が小学生の時、障がい児が同じクラスにいて、色々とお手伝いしていたのですが、そのことがきっかけで、福祉の仕事をしたいと願っていました。
結婚、出産、育児を経た後に、福祉業界で働きましたが、やがて介護の道に進みました。
訪問介護をしていた時代に一緒に働いたケアマネがとても素晴らしい人で、誰にでもしっかり寄り添っている姿に憧れて、私も資格を取りケアマネとして働くようになったのです。
この施設では、ご本人が望まれる生活を、スタッフ皆と考えてゴールを目指して取組むことがやりがいとなっています。
─ 最後に青木さん、お願いします。
青木さん:私の母が保育士で、母の姿を見ながら、何か人のためになる仕事をしたいと思い、介護の仕事を選びました。
高齢者のお手伝いをすることに面白味を感じてきましたが、より良い介護施設を作り上げたいと思うようになり、管理職を志しました。
実際に施設長になりましたが、全職員が入居者様のことを第一に考えて、チームケアをするように注力しています。
離職者がほぼいないことや、ご家族が「ここに入居できて良かった」と言われることが、仕事のやりがいになっています。
─ 今日はお忙しい中、ありがとうございました。

取材後記:館内を案内していただくと、あちこちでご家族と入居者様が談笑している様子が見られました。
「はなれ」というネーミングのとおり、自宅の延長線上にこの施設があることを実感しました。
ご家族の絆がより深まる「はなれ」を離れて帰路につきました。
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