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2023年09月25日

音楽があふれる「リュエル・シャンテール」

運営会社である株式会社ヒューマンテックは、生活に不可欠な「介護福祉事業」と「エネルギー事業」で地域社会に貢献しています。
ヒューマンテックの介護福祉事業では、「シャンテール」ブランドで各種運営を行っています、
音楽療法を柱としたデイサービスからスタートし、福祉用具の貸与・販売、住宅改修を経て、現在は住宅型有料老人ホームの運営を行っています。
「リュエル・シャンテール」は「身近に医療のある安心」と「生きがい溢れる毎日の想像」を目指しています。
最寄りのバス停から1分の立地で欧州風の外観が街並みになじんでいます。
インタビューに応じてくれたのは、相談員の濱本高俊さん、施設長の藤田周悟さんです。

写真

リュエル・シャンテールのバックボーン

先ずは、会社の歴史や流れを教えてください。

藤田さん:運営している㈱ヒューマンテックはエネルギー事業を中心に100年の歴史をもつシムラグループの一員であります。
車の潤滑油やLPガスの製造や出荷、設備のメンテナンスをしてきましたが、地元で長年お付き合いしてきた実績の信頼に対して、恩返しをしたいという思いから、平成16年介護事業を立ち上げたのです。
自分自身が入りたくなる施設となることを実現したいというのが当社の思いです。
デイサービスから手がけましたが、その始まりから「音楽療法」を取り入れてきました。当初デイサービスを2か所程運営していると、利用者様の中には介護度が進行し通えなくなる方もおられました。その方たちから「シャンテールでずっとお世話になり続けたい」との声も多く聞かれたので、平成25年に住宅型有料老人ホーム「リュエル・シャンテール」をオープンしたという次第です。
長年エネルギー業界で培われてきたこともあり、安全にはうるさい会社なので、決して安全と安心の提供には手を抜きませんね。

では、「身近に医療のある安心」について教えてください。

濱本さん:この建物の一角に「悠翔会在宅クリニック川崎」が併設されていたのです。手狭になってしまい、昨年近くに移転しましたが、今も継続して担当してもらっています。やはり、10年間一緒に歩んできた連帯力は確固たるものがあります。
精神科の医師もいるので、認知症対応には非常に安心できます。特にお看取りに関しては連携がしっかりできていますね。この10年間で3桁近い方のお看取りを対応してきました。
ここは住宅型有料老人ホームですが、平均介護度も3.4度と高く、介護5の方もお迎え入れしてきました。悪戦苦闘しながらも、実力をつけてきたと実感しています。

それから、「生きがい溢れる毎日の想像」についても教えてください。

濱本さん:「リュエル・シャンテール」とはフランス語で「歌と笑いがあふれる横丁」という意味があります。
介護には色んな特性がありますが、私たちは事業を初めた時から一貫して音楽療法の重要性を掲げてきました。
日本では未だ音楽療法が医療として認められていないのですが、諸外国では既に医療としての音楽療法が認められています。それを私たちは地道に実行して、日本でもその位置づけを確立していきたいと考えているのです。

フロア
フロア

リュエル・シャンテールの音楽療法に関して

どのように音楽療法を取り入れていったのですか?

濱本さん:当社役員の杉本が、まず国内の音楽療法士に学び、その後海外で習得して帰国してきました。デイサービスの一号店では杉本が管理者となり、音楽療法を取り入れたデイサービスの運営を始めたのです。
その後、2号店も同じく管理者となり音楽療法を取り入れたデイサービスを確立していったのです。
そして、このリュエル・シャンテール立ち上げ時から約7年の間、再び杉本が管理者をしながら音楽療法を定着させていったのです。
現在ではグループ内に約30名の音楽療法士が在籍し活躍しています。

音楽と一体となった生活

濱本さん:音楽療法は週に6回行っていますが、その時間帯だけではなく、館内には24時間音楽が流れています。生活のリズムに合わせて音楽を切り替えているのですよ。
例えば、この音楽なら食事だなとか、この音楽なら運動だなとか、音楽と生活が一体となっているのです。

それでは、具体的に音楽療法によってどのような効果が表れているのですか?

濱本さん:先ず歌詞を声に出して歌うことは、咀嚼効果の維持に繋がります。そして、「もっと大きな声で」と促されることで、心肺機能の向上になっていきます。
音楽療法は大きなモニターを用いて映像を見ながら行いますが、その曲にちなんだ映像をご覧いただきながら、皆様に質問を投げかけます。脳トレにも繋がりますし、回想療法にもなるのです。
終えた後の高揚感もありますし、様々な効果が得られているのです。

集団の音楽療法以外にもいろいろメニューがあると伺いましたが。

濱本さん:小集団音楽療法というのもあります。元々コーラスを嗜んでいた方が複数おられたので、サークルのようにコーラスをしたり、ウクレレの演奏もしています。
その他に個別レッスンもあります。音楽を始めたいけれど、みんなの前では憚れるという方向けに居室で行ったりしますね。
音楽療法士はピアノ演奏は必須ですが、アコーデオン・ギター・サックスなどを奏でる者たちがいますので、ミニコンサートを開くこともあります。
シャンテール音楽会は入居者様も含めて開催されますが、ご家族様や近隣の方たちもお呼びしたりしますよ。
その他にも「オトカテ」ということもしていて、他の施設にも音楽療法を広げる活動もしています。こちらから出向いて行って行いますが、コロナのことなどもあり、オンラインで配信も行っています。

エントランスルーム
エントランスルーム

リュエル・シャンテールの様々な取り組み

その他にも、このホームでの取り組みをお聞かせください。

藤田さん:住宅型ですので、外部の訪問リハビリなど使えるのですが、普段から入居者様の日々の様子を見て関係性を築いてくれている自社の機能訓練指導員のサービスを利用される方が多いですね。
現在は柔道整復師が常駐していますが、コミュニケーションを上手く取りながら日々リハビリに取組んでいます。

濱本さん:ロコモビクスという体操を集団でも個別でも行っています。いわゆるマシンや器具など使うリハビリはしていませんが、生活に密着したリハビリを重視しています。
どこの部位を強化するか計画書を作成して、実行したことを本人様にもご家族様にも報告します。そして、半年取り組んだ成果を提示しますと、本人様の意欲も向上しますね。

本社のかかわりが多いというお話を伺いましたが、どのようなことがありますか?

藤田さん:本社がすぐ裏にありますが、そこに安全品質管理室があり、毎日のように現場に来ては安心安全をいかに提供できるか検討し確認してくれています。
他にもプロジェクトチームを発足し、入居者様やご家族様視点で色々な改善に着手しています。季節感を醸し出す装飾品の設置や、清潔感があり居心地の良い空間を提供するために絨毯の貼り替えや照明関係の改善、レクリエーション関係の検討と実施など入居者様が少しでも前向きに楽しく過ごせる空間を会社一体となって取り組んでいます。

濱本さん:会社の代表取締役が日常的に来所して、利用者様目線でちょこちょこ改善を促してくれます。
食事も毎日のようにここで食べて、気づくことがあれば厨房に直接伝えています。入居者様が満足できるものが出せないようなら、厨房を変えることもしました。
それに機械浴も、効率よりも入居者様が気持ち良く入浴して頂けるのか?を優先し導入しておりません。全て、入居者様の視点に立ってどうなのかが判断基準になっています。

見学者が決められたポイントや、入居後に喜ばれているのはどのようなことですか?

濱本さん:入居者様の動きがある時間帯に見学してもらっています。そして、実際に入居者様と話していただいたりして、皆さまが明るく楽しく暮らしているのを身近に感じていただくと安心されて、申込みになることが多いですよ。

藤田さん:入居された時は本人様もご家族様もとても不安に思われていますが、スタッフが温かく接しているうちに段々と笑顔が見られるようになっていきます。
先日もご家族と外泊される入居者様がいて、本人様がとても不安に感じられており、ここでの生活が本当に安心して暮らせているのだとご家族様が実感されていたようです。他にも色々な感謝の声をいただいてますが、それがスタッフのモチベーションに繋がっています。

相談員 濱本高俊さん
相談員 濱本高俊さん

リュエル・シャンテールまでの道のり

それではここに至るまでの半生をお聞かせください。

濱本さん:20年間営業一筋で歩んできました。しかし、どんなに社内で昇格しても年数を経ても、営業職としての資格を取得できる訳ではないことに行き詰まりを感じていました。
そのような時に介護職として働く妻が、福祉用具で勤めてみてはとアドバイスしてくれたのです。
そこで勤めることなったのが、この会社だったわけです。福祉用具専門相談員として在宅の利用者様を対象に仕事していたのですが、リュエル・シャンテールが開設するにあたり、福祉用具の対応もできる入居相談員として白羽の矢が立ったのです。
入居相談の9割がご家族のご相談ですが、本当に困りきった表情で来られる方もおられます。お話を受け止めながら、こうすれば何とかなるのではとご提案しているうちに、希望を持たれるようになることがあります。そのような時は本当にこの仕事をしていて良かったと思うのです。
メリットとデメリットを話し、本人様にとって最善の着地点が見出せるようにアドバイスをするように心掛けています。

藤田さんもお聞かせください。

藤田さん:社会に出てホテルで7年間、ホスピタリティを身に付けながら働いていました。その後、縁があって当社に入社しましたが、もう入社して18年が過ぎましたね。
はじめは、エネルギー事業の工場で汗を流し、事務管理を経て本社異動になりました。会社が展開する事業を見つつ、人と接する仕事もしたいと思うようになり、介護のことも学んでいました。
そして、こちらの施設長に任命されたのです。今まで身に付けたホスピタリティと安全管理を活かしていこうと心掛けてきました。
先日も納涼祭を開催しましたが、入居者様の笑顔を見られることは他では味わえない感覚です。
社風としては、仕事を通して様々なことに挑戦できる環境にあり、充実感や達成感を得ながら人としても成長していきたいと考えています。

今日は忙しい中、ありがとうございました。

 

取材後記:あいにく音楽療法の時間には見学できませんでしたが、取材を終えて外に出ると、何気なく鼻歌を口ずさんでいました。音楽療法の具体的な効果をうかがいましたが、心軽やかに陽気になれることが大事な効用だなと思ったのでした。

施設情報

施設名 リュエル・シャンテール
施設種別 住宅型有料老人ホーム
住所 神奈川県川崎市川崎区浜町4-6-19
入居時費用 402,000円
月額費用 214,718円
アクセス JR「川崎駅」東口より バス「浜町」下車徒歩3分
コミュニティルーム
居室
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老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。
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