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2023年06月30日

家だったらどうする、を念頭に 「シルバーシティ石神井北館」

株式会社太平洋シルバーサービスは1984年創業で、都市型有料老人ホームの草分けとして地域密着の運営をしてきました。
現在東京都内で8つの介護付有料老人ホーム「シルバーシティ」を有しています。
都心にありながらも環境を重視し、日常生活の延長線上でのシニアライフを実現しています。シティホテルのような機能性、細やかなお世話による安心感、そしてご家庭のような安らぎを感じていただけるよう、多様なサービスを提供しています。

今回訪問した「シルバーシティ石神井北館」は桜、紫陽花、藤棚、金木犀、ビワ、ミカンなど、季節毎の木々に囲まれ四季を彩っているホームです。
西武新宿線武蔵関駅より徒歩約8分、西武新宿線上石神井駅より徒歩約13分で、西武新宿線と青梅街道に挟まれた閑静な住宅街に立地しています。
インタビューに応じてくれたのは、園長の金澤裕美さん、ケアマネジャーの庄内祐子さんです。

外観

コンセプトについて

では会社のコンセプトをどのように現場で実現しているかを教えてください。

金澤さん:会社のコンセプトとして、ホームは「家である」ことを念頭に対応をしております。
家だったら、買い物や散歩に出かけるでしょう。そして家だったら、たまには旅行にも行くでしょう。ご入居者様の「こうしたい、ああしたい」を大切にして、お待たせしない対応を心掛けています。

具体的にはどのような感じなのですか?

金澤さん:サークルを毎日2回行っていますが、皆様が参加される訳ではありません。中には土いじりが好きな方がいて、お花や野菜の苗を一緒に買いに行ったり、美容院に行きたい、眼科に行きたい、散歩をしたいなどさまざまなご要望にお応えしております。そのような声が聞こえたら、できるだけ早く手の空いた職員が対応しています。

とは言え、全部に対応していくのは大変ではないですか?

金澤さん:人員配置が1.5対1という手厚さもありますが、開設以来30年以上同じスタンスで対応してきました。やりくりしようと皆が意識していると、何とかできるものですよ。
ご入居者様が居室にいる時間が長いとわかれば、職員自ら「外出しませんか」とお声かけしています。

それから、旅行も随分しているそうですが、具体的に教えてください。

金澤さん:以前の話ですが、全社イベントとしてハワイへ10数名で行ったこともあります。職員もマンツーマンで5泊の旅に同行しました。
長い旅行としては北海道に3泊4日の船旅をしたこともありますし、他にも1泊2日なら、山梨や長野、浅草に行ったこともあります。
日帰りなら寅さん記念館、NHKスタジオパーク、ディズニーランド、読売ランドのイルミネーション、西武園の花菖蒲を見に行くなんてこともしましたね。ほとんどが「行ってみたいなあ」という、ご入居者様の声を汲んで行っています。
労力的には大変ですが、何よりもご入居者様が笑顔になってくださるし、職員も一緒に楽しんでおります。
体調次第ですが、寝たきりの方でもリクライニング車椅子でお連れすることもありますし、ご家族様が同行されることもありますよ。

あと、ナイトパーティについても教えてください。

金澤さん:ナイトパーティはご家族様に日頃の感謝を表すための会でして、3か月に1回くらいで行っています。スタッフがおもてなしをしますが、オーナーやサークルの先生もお呼びしたりします。これも、家ならばホームパーティをするでしょうという発想から来ています。

エントランス受付
エントランス受付

シルバーシティ石神井北館が地元から支持される理由

即日入居も随分されてきたそうですね。

庄内さん:年を重ねると予定通りにことが進むわけでなく、急に体調が変化することもあります。急な対応をするために老人ホームは存在すると私たちは考えています。

金澤さん:即日入居を基本的にはお断りしませんし、当たり前にやってきました。
どのような方でも対応できると考えていますし、それくらい介護力があると自負しています。
緊急な入居は切羽詰まったお困りの方の相談なわけですから、困っている方を放ってはおけませんので。
大体地元の方が多いので、地域貢献にもつながるととらえています。コロナ禍においても即日対応はしてきたので、地域のケアマネジャーさんたちからは「困った時のシルバーシティ」と頼りにしていただいてます。

では、地元からの入居者様も多いのですね。

金澤さん:そうですね。
それからシルバーシティの傾向として、入居されていた方のご兄弟やご親族が入居されるという方たちが複数おられます。
また、「お祖母ちゃんが面倒見てもらって、とても良かったから、今度はお母さんもお願いします」と二世代にわたって入居されるいう話もありました。
中にはこんな話も。自分の親を入居させてとても対応が良かったので、今度は自分がここで働いて、恩返しというか、同様なことを他の方たちにもして差し上げたいと、入職した人もいます。

それはすごい話ですね。いい介護をしている証ですね。
ところで、どんな方でも即日入居対応されてきたそうですが、認知症の症状が強く出ている方とかはいかが対応してこられたのですか?


金澤さん:他社では受け入れ困難で、帰宅願望の強い方がいらっしゃいました。先ずは一泊だけでもしてみませんかと促しましたところ、落ち着いておられたので、そのまま本入居となりました。
私たちには何かのメソッドがあるわけではないですが、「行動の否定をしない」ということは徹底して行っています。100回同じことを聞かれても、100回しっかりお答えするとか、5分ごとに立ち上がるなら、それに毎回付き合うということを粘り強く行います。
これは伝統というか先輩たちから受け継いできた、認知症の方への姿勢ですね。

池

シルバーシティ石神井北館の魅力について

このホームならではの魅力は何でしょう?

金澤さん:やはりここの介護力のある職員ですね。よく気づいてくれますし、ご入居者様のお気持ちを考えて行動してくれています。お客様のご要望を汲み取ったり、こうした方が良いのではという提案をしてくれます。
色々な方を受け入れてきたので、その分知識や技術、見識も豊かに身についてきたと思います。
職員以外ですと、庭池が自慢です。池がある老人ホームってなかなか珍しいですよね。カモやサギがどこからかこの池にやってきます。それをご入居者様が喜んで見ていますね。池には夏祭りの金魚すくいですくわれた金魚が泳いでいます。
あと敷地内に木々がいっぱいあり、季節ごとの楽しみ、花が咲いたり、果実が実ったりして、ご入居者様が楽しんでいただけることですね。

庄内さん:サークルやイベントが多くて、刺激が多いことも魅力だと思います。また、一歩外に出れば四季を感じることもできますし。私も時々、ご入居者様と散歩に出かけますよ。

入居後に、ご家族から評価を受けられることはどのようなことでしょうか?

金澤さん:笑顔が多くなったとご家族様から言われることが多いですね。ご自宅だとどうしても独りの時間が多かったでしょうから。ここに来られて職員もよく話しかけますし、ご入居者様同士でお話もするでしょうし。話すと笑顔が増えますよね。
思い出深いエピソードを一つ。105歳でご逝去された方なのですが、塗り絵や書道がお好きだったそうで、入居された時はほぼ寝たきりでしたが、なるべく起き上がっていただき楽しんでもらいました。その作品や写真を撮ってご家族様にお渡ししたのですが、大変喜ばれました。入居後数か月でお亡くなりになったのですが、ご家族様からは「こんなに楽しい生活なら、もっと早くからこのホームで過ごさせてあげたかった」と感謝していただきました。

庄内さんはいかがですか?

庄内さん:ほとんどのご入居者様がここで看取りをしておられます。ご本人様もそうですが、ご家族様のメンタルケアにも関わることになります。ご家族様にとって後悔が残らないように一緒に最期の時をどう過ごすか考えます。例えばお好きだった食事の提供をするとか、好きな音楽をお聞かせするとか。この前は海外に暮らしておられるご家族様とZOOMを繋いで対面していただきました。
「ここでお世話になり、看取りができて良かった」と言っていただけると、こちらも胸がいっぱいになります。

ケアマネジャー 庄内祐子さん
ケアマネジャー 庄内祐子さん

シルバーシティ石神井北館に至るまでの道のり

ここで働くまでの半生や、仕事のやりがいについてお聞かせください。

金澤さん:私の夫の祖母が認知症になり、ご飯を食べたのに、「ご飯は未だ?」と言うのを繰り返すようになったのです。そのことを通じて介護に関心を抱くようになりました。
最初は看護助手として病院に勤めたのですが、太平洋シルバーサービスがヘルパー2級を半額で取得させてくれるというので、こちらに入職することにしました。
最初は週2のパート職員だったのですが、徐々にステップアップしてヘルパー長になりました。その時に、園長になると色々な権限を持たせてくれることを知り、園長になりたいと思ったのです。それは予算をしっかり取って花いっぱいのホームにしたら、ご入居者様に喜ばれるだろうなと思ったからです。
幸いここは、敷地内に沢山の木々があり、菜園好きのご入居者様も多く、プランターやベランダに花をいっぱい植えて、皆様に四季を満喫してもらえています。

庄内さんもお聞かせください。

庄内さん:私は姉が老人ホームで栄養士をしていたので、学生の頃から老人ホームへ行ったり、ボランティアで障がい者施設に行ったりしていたので、若い時から福祉に関心がありました。
高齢者の介護に携わるのですが、腰を痛めたことから、ケアマネジャーの資格を取得し、特養や居宅介護支援事業所で働いていました。
シルバーシティはとても評判の良い老人ホームだと聞いて、数年前から勤めています。
ケアマネジャーの仕事は、ご利用者様の生活を少しでも暮らしやすくしたり、体調や心向きを改善したりすることです。その方の人生に少しでも光りを与えることが出来たらと思いながら日々努めています。やりがいですね。

今日はお忙しい中、ありがとうございました。

園長 金澤裕美さん
園長 金澤裕美さん
 

取材後記:お話を伺いつつ、お客様のために、ここまでやるのかと、その太っ腹にすっかり感心してしまいました。
館内を見学した後、庭を見せてもらいました。ミカンが青くて小さな実をつけだし、ビワがたわわに実のり始めています。
その光景は、このホームの豊かなサービスを象徴しているようにも見えました。

施設情報

施設名 シルバーシティ石神井北館
施設種別 介護付有料老人ホーム
住所 東京都練馬区関町東1-15-12
入居時費用 0円~5,640万円
月額費用 252,400円~890,600円
アクセス 西武新宿線「武蔵関」駅より約580m(徒歩約8分)
西武新宿線「上石神井」駅より約1000m(徒歩約13分)
庭の藤棚
家具付きの居室
老人ホーム・介護施設探しは「老人ホーム相談プラザ」で
老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。
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