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2023年06月21日

HAPPINESS AGING 「ウェルケアガーデン深沢」

株式会社サンケイビルウェルケアは、フジサンケイグループが運営する会社の一員です。不動産事業を担う株式会社サンケイビルの100%出資により、2011年4月、シニア事業を推進するべく設立されました。「自立支援介護」を実践する有料老人ホームを運営して、きめ細かくパーソナルなケアが提供されています。
今回取材させていただいたのは「ウェルケアガーデン深沢」。
高級住宅地深沢一丁目にふさわしい、品格漂う上質な佇まい。高級感溢れる開放的な住空間で、2019年度グッドデザイン賞をはじめ、日本や世界で様々な建築賞を受賞。格式高いホームとなっております。
インタビューに応じてくださったのは入居相談室課長渡邉喜一郎さん、支配人の佐藤知良さんです。

外観

「自立支援介護」とは

先ずはサンケイビルウェルケアの掲げるコンセプトを教えてください。

佐藤さん:会社として掲げているテーマは「昨日より今日を元気に 今日より明日を元気に」なのですが、その実現のためにValue aging「自立支援介護」を推し進めています。「自立支援介護」は具体的な4つの取り組みがあります。
①水分‐1日1,500mlの水分摂取②運動‐1日30分以上の歩行または2㎞以上の散歩③食事‐1日1,500kcal以上の食事④排泄‐下剤を使わず3日以内に1回の自然排便を理想とします。
これは弊社が老人ホーム運営を始めた時から標榜していることです。

高齢者はあまり渇きを覚えない方もおられますが、どうしているのですか?

渡邉さん:タイミングがとても大事です。覚醒時や食事の前後、運動や入浴時に声掛けしていますが、10ml単位でスタッフが携帯しているスマホの記録システムにオンタイムで記録しています。ですので、飲み忘れていないかはいつもスタッフ全員が気を遣うようになっています。もちろんお好きな飲み物の把握も欠かせません。

佐藤さん:運動に関してですが、ここにはリハビリ専属のスタッフが3名おります。歩行訓練もそうですが、パワーリハビリも充実していて1回30~40分その方の体力に応じた運動を行ってもらっています。因みに現在ST(言語聴覚士)が巡回で週2回は来ているのですよ。

食事と排便の取り組みももう少し教えてください。

渡邉さん:ご入居者には常食を食べていただくことを推奨しています。嚥下と咀嚼は一連の動作です。嚙まないで飲み込むことにリスクがあると見ているのです。しっかり噛むために歯科医と連携を取り歯石の除去や虫歯の治療、義歯の調整をしてもらいます。食事は柔らかくすることで味も食感も食欲も低下し、食事量が減少します。ですので刻み食やソフト食よりも一口大で噛んでいただける食事形態を薦めています。

佐藤さん:高齢者は下剤を使われる方が多いのですが、下剤を使わずに、食物繊維ファイバーや乳酸菌飲料を採り入れて自然排便を促しています。また、おむつゼロを目指していて、便器で排泄してもらうように努めています。

地道な努力をこつこつと続けているのですね。

佐藤さん:そうですね。根気ある取り組みで改善された事例は幾つもあります。
例えば、介護5で胃ろうになり寝たきり状態で入居された方がおられました。VE検査などして嚥下の状態確認をし、あたりめを噛むなどの訓練から始まり、運動量や食事量を徐々に上げていきました。1年半かかりましたが、普通に経口摂取できるようになり、何と今では要支援1まで回復されたのです。他にも状態改善して在宅復帰された方も複数おられます。

エントランスホール
エントランスホール

HAPPINESS AGINGの取り組み

冒頭触れられたValue agingについて教えてください。

渡邉さん:Value agingとは身体的サポート、精神的サポート、社会的サポートを組み合わせたものなのですが、価値ある老後を送っていただきたいという想いを込めています。
「自立支援介護」で元気になったその先に何ができるか。自分らしさを取り戻し、希望に満ちて暮らしていただく。それが私たちの目指す介護の到達点です。

佐藤さん:ウェルケアガーデン深沢ではValue agingを踏まえたうえで独自にHAPPINESS AGINGという取り組みをしていまして、ご入居者に元気になってもらい希望を叶えてもらうことを打ち出しています。

具体的にはどんな事例がありますか?

佐藤さん:十二指腸のガンを患われ、下痢が頻回で外出できなくなってしまった方が入居されました。その方は音楽プロモーターとして活躍され、毎晩のようにコンサートに行かれていたのです。
HAPPINESS AGINGの取り組みをお伝えすると、知人のコンサートに行きたいという希望を語られたのです。
そこで、最寄駅からコンサート会場までの距離を歩けるように、歩行訓練を重ね脚力をつけてもらいました。便失禁に関しても訪問医の協力で改善され、ついに目標だったコンサートに職員同行のもと行けました。楽屋にいた知人を訪問し、外食もされて戻られたのは夜の11時頃でしたが、疲れも見せられず最高の笑顔で大変喜ばれていましたね。

渡邉さん:自信を回復されたので、次なるご希望を伺うと、「出身地の愛媛に行きたい」ということでした。更にリハビリを重ね、3カ月後にはご家族同行で愛媛旅行に行かれたのですよ。

良い話ですね。感動しました。

佐藤さん:他の方の話ですが、寝たきりでPICC(腕から挿入する中心静脈カテーテル)を装着されて、痰吸引も1時間に1回、多い時は30分に1回もある状態で入居された方がおられました。もう余命宣告も受けておられたのですが、ご家族が何とか一度自宅に帰らせてあげたいという希望を強くお持ちでした。
誤嚥性肺炎やPICC挿入部から来る発熱などで入退院を繰り返す状態ではありましたが、中心静脈栄養をポート式に切り替えたり、座位保持のリハビリをしているうちに発語も徐々にできるようになったのです。
そして、リクライニング車いすで一時帰宅していただいたのです。急な入院と施設入居でしたので、ご本人もご家族も久しぶりの我が家を一緒に楽しめて大変喜ばれていました。

渡邉さん:ご本人様のご状態と意欲にもよりますが、スタッフもHAPPINESS AGINGに取り組む意識が無ければ起こらなかった出来事ですよね。身体状態の改善はゴールではなくプロセスです。その先に希望を実現することがHAPPINESS AGINGです。

機能訓練室
機能訓練室

ウェルケアガーデン深沢の魅力について

佐藤さんが支配人としてこのホームにほれ込んでいる点は何ですか?

佐藤さん:ハード面ですと窓が大きく開放的で、日中は日の光が燦燦と入ってきます。建物自体が穏やかなつくりなので、ご入居者も穏やかに落ち着いて生活されています。
ソフト面ですと「自立支援介護」をしっかり理解し実施してくれるスタッフですね。ご入居者の希望を汲んでHAPPINESS AGINGを実現しようとする姿勢は自慢できるところです。また、自分たちがかかわったことで目に見えて改善する事例が沢山あることは自信にもつながっていますね。

渡邉さんが入居相談員としてこのホームに魅力を感じていることは何ですか?

渡邉さん:住環境が抜きんでて素晴らしく、閉塞感が無く採光をよく考えて建築されているつくりですね。
ソフト面では24時間看護師常駐は大きな魅力になっています。医療依存度が高い方の受け入れもしてきましたし、他で断られたような方でもご相談賜ってきました。困難事例も現場スタッフがどうしたら受け入れられるか一生懸命考えて対応してきてくれたのですよ。
自立支援もするし、リハビリも充実していて、更に医療にも強いとなると、かなり受け入れ幅が広いホームだと胸を張って言えます。

見学者様が選ばれる際に注目されている点はどのようなことですか?

佐藤さん:環境やハード、明るい雰囲気が良いと言われることが多いです。
在宅ではできない成果が目に見えて出ているリハビリも評価が高いですね。入居された後2~3か月経つと「こんなに回復するとは思わなかった」とご家族に驚かれることもあります。

渡邉さん:やはり「自立支援介護」に関心を寄せられることが多いです。
それから、パワーリハビリの様子を見られて、専門のリハビリスタッフがいることに期待を高める方は多いですね。改善されていく様子を沢山動画に収めていますので、同様な状態の方の相談者にはお見せしながら安心感を提供することができます。

入居相談室課長 渡邉喜一郎さん
入居相談室課長 渡邉喜一郎さん

今までの道のりとやりがい

今日に至るまでの人生の道のりを教えてください。

佐藤さん:私は大学を出た後に14年ほど商社で財務経理を行っていました。やがてもっと違うことを試したくなり、デベロッパーに採用となるのですが、そこが老人ホームの運営をしていて、本社では総務企画等携わったり、老人ホームの管理者をしたりしたのです。今の会社も含めると管理者をして15~16年経ちます。
入居された方たちが回復改善されたりして感謝されたり、ご家族から「元気になったわ」と喜ばれると、本当に嬉しいですね。
また、スタッフの成長する姿を見ることができるとやりがいを感じますね。向上心があるスタッフが成長することはもとより、そうでないスタッフが少しでも変わったりするのは我がことのように嬉しいのです。

渡邉さんもお願いします。

渡邉さん:私は不動産や金融関係の仕事をしていました。勤めていた先が大手銀行に吸収されたこともあり、丁度介護保険が始まる頃でもあり、介護業界に飛び込むことにしました。
介護職もしましたが、色々と役職が上がり管理者として務めるようになりました。
色々学ばせてもらったのですが、勤めていた会社は現状維持がベースで、ご入居者の生活や状態の改善にはあまり視点が向いておらず物足りなさを憶えていました。
そのような時に会社自体の方針としてADL(日常生活動作)の向上に努め「自立支援介護」を掲げるサンケイビルウェルケアと出会いました。
また、実際働いてみて良いなと思うことは、社風としてあきらめずにやり続ける姿勢があることです。実際改善するには時間がかかるものですが、愚直にやり続けると何らかの改善が見えてきます。入居時よりも表情が明るくなったとか、少し話されるようになったとか、些細な変化でも見られると嬉しいのです。

今日はお忙しい中、ありがとうございました。

 

取材後記:今回の取材では希望という言葉を何回も耳にしました。希望を持つことで改善できたご入居者がいて、その希望を支えるスタッフの皆様がいる。
見学をさせてもらうと、ガラス張りの壁面から射す日光が木漏れ日のようにうららかに館内を照らしていました。

施設情報

施設名 ウェルケアガーデン深沢
施設種別 介護付有料老人ホーム
住所 東京都世田谷区深沢一丁目32番18号
入居時費用 251万円~3,700万円
月額費用 30.56万円~83.29万円
アクセス 東急東横線 「都立大学」駅北口から黒07系統(弦巻営業所)行きに乗車し、『都立大学理学部前』下車、徒歩1分
東急田園都市線「駒沢大学駅」前から渋11系統(田園調布駅)行きに乗車し、『八雲』下車、徒歩5分
東急東横線・大井町線「自由が丘駅」入口から渋11系統(渋谷駅西口)行きに乗車し、『八雲』下車、徒歩5分
東急東横線・大井町線「自由が丘駅」から自01系統(駒沢深沢キャンパス前)行き(深沢1丁目経由)に乗車し、『深沢1丁目』下車、徒歩6分
エントランスホールから 見える中庭
居室
老人ホーム・介護施設探しは「老人ホーム相談プラザ」で
老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。
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