1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. お知らせ
  3. 関節リウマチについて
2024.05.01
相談員ブログ

関節リウマチについて

【関節リウマチについて】
人間の体内には有害な異物(ウイルスや細菌など)を排除する免疫が備わっています。
しかしながら「自己免疫疾患」と言って、免疫が異常反応を起こし、自分の正常な細胞や組織を攻撃しダメージを与えてしまうことがあります。
関節リウマチもそのような自己免疫疾患によって引き起こされます。
関節リウマチは、手や足を中心とした関節に炎症を起こし、関節を動かさなくても痛みが発生する特徴があります。この疾患は他の関節の病気とは異なります。
関節リウマチが進行すると、関節の軟骨や骨が破壊されて関節の可動域が制限され、関節の脱臼や変形が生じることもあります。
そして、更に関節破壊が進むと、家事や仕事を行うことが難しくなり、通常の日常生活に支障をきたすことがあります。
その他にも発熱や倦怠感、食欲不振などの症状が現れることもあり、関節の炎症が肺や血管など全身に広がることもあります。

【関節リウマチの症状】
関節リウマチの発症初期には、以下のような症状でつらく感じることがあります。
・朝、手足がこわばり、体が動かしにくくなる。
・関節に痛みが発生し、熱を伴って腫れる。
・手に力が入りにくく、絞る動作がしづらくなる。
・多くの関節が同時に腫れたりする。
・歩く時に足裏が痛くなる。

そして、以下のようなことが日常的に支障となってきます。
・重いものを運ぶ。
・長時間歩く。
・階段の上り下り。
また、梅雨の時期や冷房の強い部屋では調子が悪くなることもあります。

【関節リウマチの進行度と分類】
関節リウマチにおける関節破壊の進行程度は4段階に分類されます。
・ステージⅠ(初期)
骨や軟骨の変形が見られない段階です。
・ステージⅡ(中等期)
骨が少し欠けてくることや、関節の隙間が狭くなってきている段階です。
・ステージⅢ(高度進行期)
関節と関節の隙間がほとんどなくなり、くっつきかけている段階です。
・ステージⅣ(末期)
関節の隙間が完全になくなり、ほぼ完全に関節がくっついてしまっている段階です。

また、関節破壊の進行に伴う日常生活の障がいの程度は、4段階のクラスに分類されます。
・クラスⅠ(ほぼ正常)
健康な人とほぼ同様に生活や仕事ができる状態です。
・クラスⅡ(軽度障がい)
関節の痛みがあって生活に多少支障をきたしていますが、普通の生活ができる状態です。
・クラスⅢ(制限)
身の回りのことは何とかできますが、外出時には介助が必要な状態です。
・クラスⅣ(不能)
ほとんど寝たきりや車いす生活で、身の回りのことは自分でできない状態です。

これらの段階とクラスは、関節リウマチの進行状況や日常生活への影響を理解する上で重要な指標となります。

【関節リウマチを発症しやすいのは?】
関節リウマチは自己免疫疾患ですが、その原因は解明されていません。
細菌やウイルスによる感染、過労やストレス、喫煙、出産、怪我などがきっかけで発症することがあるようです。
関節リウマチは人口の0.5~1%の人がかかっていて、珍しい病気ではありません。
幼児から高齢者まで各年齢層で発症しますが、発症のピークは30~50代です。
働き盛りや家庭内での果たすべき役割が大きい年齢で発症することが多いため、職場や家庭での支障が少なくありません。
男女比では人口1000人あたり女性5.4人、男性1.1人(2020年調べ)と女性に起こりやすい病気でもあります。
60歳以上で発症した関節リウマチは「高齢発症関節リウマチ」と呼ばれ、男女の発症率はほぼ同じになります。
40~64歳までに16の特定疾病に罹ると、介護保険の被保険者に認定されることもあります。
関節リウマチは16の特定疾病に含まれています。
  1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. お知らせ
  3. 関節リウマチについて
お気軽に相談員にお尋ねください