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2023.12.26
相談員ブログ

心不全について

【心不全とは】
近年、高齢化による高血圧や弁膜症の増加に伴い、心不全の患者が急増しています。
心不全とは病名ではなく、心臓に何かの異常があり、心臓のポンプ機能が低下して、全身に十分な血液を送り出せなくなった状態をいいます。
心不全は1つの病気ではなく、心臓の様々な病気や高血圧などで心臓に負担がかかっている症候群のことを言います。
症状の進行するスピードにより、「急性心不全」と「慢性心不全」とに分かれます。
急性心不全は突如発症し、急速に症状が進行し、生命の危機にさらされることもあります。
それに対して慢性心不全は心臓に負担がかかり続けて、徐々に症状が進行します。
そのため、初期のころは自覚症状がなく、気が付いた時にはかなり心不全が進行しているということがあります。

【心不全の症状】
左心不全だと心臓から全身に送られる血液が減るため、皮膚の色が悪くななったり、肺に血液が溜まりやすくなったりします。
右心不全の場合には心臓に戻る血液が滞るため、腹部や胸に水が溜まるという症状が現れます。
このようなことから、下のような症状が出てきます。
・倦怠感
・息切れ
・動悸
・冷感
・不整脈
・むくみ
・不眠
・体重の増加
・咳込み

【心不全の原因】
心不全の原因には以下のような疾患があります。
・虚血性心疾患
心臓の表面にある冠動脈が栄養や酸素を送り、心筋(心臓の筋肉)を動かしますが、この動脈が狭まったり(狭心症)、詰まったり(心筋梗塞)することで血液不足(虚血)となります。
その結果、心筋が壊死して、心臓のポンプ機能が低下します。
・高血圧性心疾患
高血圧を放置していると心臓に負荷がかかり、心筋が肥大化します。
心筋が肥大化すると硬化してしまい、拡張しにくくなります。そうなると心臓内の圧は高まり、肺に水が染み出し呼吸困難を起こして心不全となります。
・弁膜症
心臓にはは血液の逆流を防ぐための弁がありますが、その弁が損なわれると心臓に負担となり、心不全を発症します。
・心筋症
心筋が拡大、肥大、硬化する病気です。
・心筋炎
ウイルスなどが心臓の中に侵入して炎症を起こします。
・不整脈
不整脈だと心筋が活発に動かないといけないので、疲労を続けることで心不全を引き起こします。

【心不全の治療と予防】
薬物治療で血管を拡張したり心筋を活性化しますが、場合によってはペースメーカーを設置することがあります。
しかし、ステージCまで進行してしまうと、ステージA・Bの状態に戻るのは困難とみられます。
心不全の症状を改善し、悪化予防をするには生活習慣の見直しが必要です。
・塩分制限
塩分摂取が多いと体内に水が溜まりやすくなり、むくみに繋がります。
塩分は1日6g以下に制限するようにしましょう。
・体重管理
バランスの取れた食事と、肥満解消が必要です。
・適度な運動
心臓に負担がかからない運動量について主治医と相談しましょう。
・睡眠管理
心不全の患者の2/3以上が睡眠時無呼吸障害を合併しています。
積極的な治療が必要です。
・禁煙

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