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2024.01.09
相談員ブログ

脳血管性認知症について

【脳血管性認知症とは】
脳血管性認知症は、脳の血管障害いわゆる脳卒中(脳梗塞や脳出血など)によって発症します。
脳の細胞に酸素や栄養が送られなくなるため、細胞が壊れてしまい、本来細胞が担っていた機能を失うことで認知症が起こります。
認知症全体の約20%を占め、アルツハイマー型認知症に次いで多く、男性が発症する割合が多いです。
症状が出やすいのは60歳以上ですが、40代や50代の働き盛りに発症することもあります。

【脳血管性認知症の原因】
脳血管性認知症の人は脳血管障害に罹ったことがあり、高血圧、糖尿病、心疾患など脳血管障害のリスクを持っている人が多いことも特徴です。
脳血管の病気を起こす原因は動脈硬化です。
運動不足や肥満、喫煙、高血圧などが原因で起こる疾患なので、生活習慣の改善が予防になります。
脳血管認知症を起こすプロセスは二通りあります。
Ⅰ脳血管障害(脳卒中など)の後に起こすケース。
発症後に時間を置かずに認知症の症状が出ることがあったり、数か月たってから出る場合があります。
また、1回の脳血管障害で認知症を発症することもあれば、何度か脳血管障害を引き起こした後に発症することもあります。
Ⅱ脳小血管病によるケース。
脳梗塞や脳出血は脳の太い血管の詰まりや出血で起こりますが、脳小血管病は細い血管に起こります。
細い血管の場合は自覚症状がないまま、脳神経細胞が死滅していくことがあるのです。

【脳血管性認知症の症状】
・まだら認知症
ダメージを受けている脳の部分の機能は低下しますが、その他の部分は正常が保たれます。
そのために、今まで通りできることと、何もできなくなることが起こります。
また、時間によってもできることの差が出てくるので、「まだら認知症」と呼ばれたりします。
・抑うつ的になったり、感情の制御ができなくなる
本人が、できることできないことを自覚していることが多いため、抑うつ状態になったり、感情のコントロールが難しくなることが増えます。
・その他
歩行障害、手足の麻痺、ろれつが回らない、パーキンソン症状、排尿障害、嚥下障害などが見られます。

【脳血管性認知症の進行】
脳血管性認知症は脳血管の出血や梗塞で、突然発症します。
そのため安定した状態と突発的な症状が出現したり、改善と悪化を繰り返しながら階段状に症状が進行します。
進行速度は個人差が大きいのも特徴的です。
初期症状としては、意欲低下が現れることが多く、失認や失行が見られるようになります。
中期になると発音障害や嚥下障害などが見られ、歩行障害や排尿障害が起こります。
末期では、認知機能障害や運動障害が重度になります。
意欲低下が進行して、自分の意思を伝えたり、決断することも難しくなります。

進行が段階的になるのは、脳血管がダメージを受けるたびに症状が悪化するためです。
その一方、脳卒中を予防できれば、脳血管のダメージが起きないので、症状の進行を抑えることもできるのです。
生活習慣を見直すことが、脳卒中、脳血管性認知症の予防や進行の抑止に役立つのです。





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