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2024.01.22
相談員ブログ

廃用症候群について

【廃用症候群とは】
廃用症候群は、「生活不活発病」とも呼ばれますが、病気やケガのために長時間にわたり安静状態を続けると、身体機能の大幅な低下や精神状態にも悪影響を及ぼします。
特に高齢者は、1週間寝たままの状態を続けると約10~15%程度の筋力低下が見られ、元の状態に戻るまで1か月かかると言われます。
廃用症候群は「身体の不活動によって引き起こされる二次的な障害の総称」と定義されています。
身体を動かすことは、筋肉や関節を動かすだけではなく、臓器の働きにも深くかかわりがあります。
そのために、長時間身体を動かさないと、身体能力の低下にとどまらず、内臓の機能も低下していくことになります。
また、精神面でもうつ病やせん妄などの症状も誘発してしまうことになります。

【廃用症候群の原因】
廃用症候群の原因は内的要因と外的要因がありますが、二つの要因が連鎖して起こる場合が多いです。
[内的要因]
病気や怪我による症状や後遺症により、活動できないことを内的要因と言います。
・心不全などによる息切れ
・脳卒中による麻痺
・怪我の痛みなどによる活動量の低下
・内臓の疾患による倦怠感
・うつ状態
[外的要因]
病気の治療などで活動量が低下することを、外的要因と言います。
本人は動く意思があっても、治療方針により身体を動かせない場合、外的要因で廃用症候群になります。
・病気による安静指示
・怪我による安静治療
・住環境による不活発
・介助者が不在による活動低下
・介助者の過干渉による活動低下

【廃用症候群の症状】
[筋骨格系障害]
・筋委縮、関節拘縮、腰痛、骨密度減少、筋力低下
[皮膚障害]
・褥瘡
[圧迫性末梢神経障害]
・神経麻痺
[呼吸器障害]
・換気障害、肺機能低下、肺血栓症、誤嚥性肺炎、
[循環器障害]
・心機能低下、静脈血栓症・塞栓症、起立性低血圧
[自律神経・精神障害]
・抑うつ、せん妄、見当識障害、睡眠障害、認知症
[泌尿器障害]
・尿路感染症、尿路結石、排尿障害
[消化器系障害]
・逆流性食道炎、食欲低下、便秘、胸やけ
[代謝障害]
・耐糖能異常

【廃用症候群の予防】
・寝た状態を続けない。
・運動の機会をつくる。
・専門家の指導のもとでリハビリを行う。
・自分でできることは自分でする。
・栄養バランスの良い食事を摂取する。
・人との面会やかかわりを増やす。
・薬物治療を行う。
・福祉用具を使い、褥瘡等予防に心掛ける。





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