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2024.04.18
相談員ブログ

感染性胃腸炎について

【胃腸炎とは】
胃腸炎とは、胃と腸(小腸、大腸)の粘膜に炎症が生じて、下痢や腹痛、吐き気などが現れる病気の総称です。
主な原因として、以下のような種類があります。
・感染性胃腸炎
食べ物や飲み物などを介してウイルスや細菌に感染する。
・過敏性腸炎
ストレスや生活習慣によって引き起こされる。
・虚血性腸炎
大腸への血流が一時的に悪化し、循環障害によって起こる。
・炎症性腸疾患
自己免疫疾患や元々の体質によって腸炎を繰り返す。

他にもアレルギーや化学薬品、食べすぎや刺激物の取り過ぎによる胃腸炎もあります。
一般的に胃腸炎というと、ウイルスや細菌を原因とした「感染性胃腸炎」を指します。
集団感染や二次感染などを起こすこともあるので、適切な予防や対処が大切です。
胃腸炎は幅広い年齢層で感染が見られますが、特に免疫力の弱い小児や高齢者は重症化しやすいため、注意が必要です。

【ウイルス性胃腸炎の特徴】
感染性胃腸炎の9割がウイルス性で占められています。
その原因となるウイルスには、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス、エンテロウイルス、サポウイルス、アストロウイルスなどが挙げられます。
ウイルス性腸炎は年間を通じて発症しますが、通常は11月から3月にかけてピークを迎えます。
感染すると一定の潜伏期間を経て、嘔吐、下痢、腹痛などの症状が現れます。
感染経路としては、汚染された水や食品が考えられますが、二枚貝を生や加熱不十分なまま摂取することで感染することが多いです。
また、人から人へ感染する場合は、感染者の嘔吐物や便に触れた手や、その手で触れた物を介して人の口に入ることがあります。
ウイルスの多くは低温で乾燥した環境下でも長く生存するため、冬に流行する傾向があります。

【細菌性胃腸炎の特徴】
細菌性胃腸炎は、サルモネラ菌、カンピロバクター、腸管ビブリオ、腸管出血性大腸菌、細菌性赤痢、コレラ、腸チフス、黄色ブドウ球菌、ウエルッシュ菌などが原因となります。
細菌性胃腸炎の流行は通常6月から8月にピークを迎え、夏場に食中毒として多く見られます。
特にカンピロバクターやサルモネラ菌などは、牛や鶏、豚などの腸内に生息していることが多いため、加熱が不十分な状態で食べることや、細菌に触れた手や調理器具を介して感染することがあります。
細菌は一定の温度や湿度などの条件が整うと増殖するため、夏に集団発生が起きる傾向があります。
細菌性胃腸炎に感染すると、一定の潜伏期間を経て、腹痛や下痢が発生し、発熱や血便を伴うこともあります。

【感染性胃腸炎の予防】
感染症胃腸炎を予防するために以下の対策をとることが重要です。
・手洗いと消毒
手洗いは帰宅時や食前、トイレの後など、こまめに行いましょう。
感染者が触れた物は、塩素系漂白剤を希釈した液体でふき取ります。
ふきんや調理器具は、85℃以上の熱湯で1分以上加熱することで消毒できます。
・食品の加熱
細菌やウイルスは加熱処理することで死滅させることができます。
牡蠣などの二枚貝はしっかり中心部まで火を通してから食べるようにしましょう。
・嘔吐物や便の処理
嘔吐物や便にはウイルスが含まれているため、処理する際に感染しないように気を付けましょう。
使い捨てのマスクや手袋、エプロンを着用して、ペーパータオルなどで清掃します。
清掃後は次亜塩素酸ナトリウムや塩素系漂白剤で水拭きし、換気をして感染物の飛散に気を付けます。
また、嘔吐物や便が乾燥すると、ウイルスが空気中に漂い、口から感染する可能性もありますので、注意が必要です。

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