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2025.10.01
相談員ブログ

パーキンソン症候群について

「パーキンソン症候群」とは、パーキンソン病に似た運動症状が現れる病態を総称した言葉です。ここでは、パーキンソン病との違いや、パーキンソン症候群を引き起こす様々な病気や原因について詳しく解説します。

【パーキンソン症候群とは】
脳内には、体の動きを滑らかにするために重要な役割を果たすドーパミンという神経伝達物質があります。パーキンソン症候群では、このドーパミンをつくる神経細胞が障害されることで、以下のような「パーキンソン病の4大症状」と呼ばれる運動機能障害が現れます。
・振戦(ふるえ):手足が無意識に細かくふるえる
・筋固縮(筋肉のこわばり):体が硬くなり動かしにくい
・無動・寡動(運動が遅くなる):動作が緩慢になり、表情も乏しくなる
・姿勢反射障害(バランスを崩しやすい):転倒しやすくなる
これらの症状は徐々に進行することが多く、日常生活に大きな影響を与えます。

【パーキンソン病との違い】
パーキンソン病は、パーキンソン症候群のなかでも最も多い疾患であり、原因が特定できない「特発性」神経変性疾患です。脳の中脳黒質にあるドーパミン神経細胞が減少し、その結果として症状が現れます。
一方、パーキンソン症候群は、パーキンソン病を含めたより広い概念です。「症候群」という名称が示す通り、ほかの病気や特定の原因によってパーキンソン病に似た症状が起こる場合も含まれます。例えば、脳の病気や薬の副作用など、原因が特定できる場合は「症候性パーキンソニズム」と呼ばれます。
したがって、「パーキンソン病=パーキンソン症候群」ではありません。原因や治療法が異なることも多いため、正確な診断が重要です。

【パーキンソン症候群を引き起こす主な病気や原因】
パーキンソン病のほかにも、パーキンソン症候群の症状を引き起こす代表的な病気には以下のようなものがあります。
・進行性核上性麻痺(PSP)
パーキンソン病よりも進行が早く、転倒が初期から目立つのが特徴です。また、眼球が上下に動かしにくくなる「眼球運動障害」を伴います。
・大脳皮質基底核変性症(CBD)
左右どちらか一方の手足に症状が強く現れ、腕が意思に反して動く「他人の手徴候」や、筋肉の異常な緊張が見られることがあります。
・多系統萎縮症(MSA)
パーキンソン症状に加えて、起立性低血圧(立ちくらみ)や排尿障害など自律神経障害が顕著に現れるのが特徴です。
・薬剤性パーキンソン症候群
抗精神薬や吐き気止めなど、特定の薬の副作用として起こります。薬の服用を中止することで症状が改善することがあります。
・血管性パーキンソン症候群
脳梗塞や脳出血といった脳血管障害が原因で発症します。下半身に強く症状が出て歩行障害が目立ち、進行はパーキンソン病ほどではないこともあります。
・その他
外傷、脳炎、正常圧水頭症などが原因となることもあります。

【診断と治療の概要】
パーキンソン症候群の診断には、専門医による詳細な問診や神経学的診察に加え、MRIなどの画像検査が不可欠です。
治療法は、診断された病型によって大きく異なります。
・パーキンソン病
脳内のドーパミンを補充する薬が非常に効果的で、症状改善が期待できます。
・パーキンソン病以外の病気
パーキンソン病に有効な薬が効きにくい場合が多いです。症状に合わせた対症療法や、リハビリテーションが治療の中心となります。
このように、パーキンソン症候群は様々な原因で起こり、症状の現れ方や経過、治療法も多岐にわたります。早期に正確な診断を受け、病型に合わせた適切な治療やリハビリテーションを開始することが、その後のQOL(生活の質)を維持するために非常に重要です。

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