介護付有料老人ホーム「サンスーシ北浦和」（誠愛苑）
さいたま市桜区にある「サンスーシ北浦和」を取材。
今回の老人ホーム取材レポートは、「サンスーシ北浦和」です。
「アドニスプラザ大宮」「サンスーシ大和田」とともに、「東京建物グループの誠愛苑」が運営する３つの施設のうちの１つです。古くからさいまた市で老人ホームを運営してきて、地元住人からの信頼も篤い「誠愛苑」が、明治29年の創業を誇る伝統と実績の「東京建物」のグループに加わることによって、主に建物を中心としたハード面も充実。人のサービスなどのソフト面でも、建物などのハード面でも他にひけを取らない、今注目のグループであることは、前回の「サンスーシ大和田」の回でも、前々回の「アドニスプラザ大宮」の回でも申し上げました。
しかしここ「サンスーシ北浦和」の建物は、聞くところによると、以前は他の老人ホームが入っていた施設を買い上げたとのこと。つまり「サンスーシ北浦和：の建物は、「東京建物」による設計ではないということです。だからといって、他とは見劣りするかといえば、決してそんなことはありません。むしろ立派。話の行きがかり上、先に内観を紹介しますと、とにかく明るく、開放感にあふれています。この開放感が、「東京建物グループの誠愛苑」の特色なのでしょう。庭に面した壁一面がガラス張りで、窓際に行かずとも食堂のどこからでも、「サンスーシ大和田」と同様、丁寧に手入れされ四季折々の花を咲かず庭園を眺められます。かなり大胆なリフォームが施されたようです。
では話を戻して、まず立地からみていきましょう。最寄駅はＪＲ埼京線「南与野」駅。西口より徒歩２分の「南与野駅北口」バス停より国際興業バス「埼玉大学」行きのバスに乗って約10分、「大泉院通り」バス停で降りて徒歩約11分、または「埼玉大学」バス停下車、徒歩約14分、とパンフレットにはあります。ＪＲ京浜東北線「北浦和」駅からも「大泉通り」または「埼玉大学」行きのバスが出ています。一番歩かなくて済むのは、ＪＲ京浜東北線・宇都宮線・高崎線「浦和」駅西口より国際興業バス「桜区役所」行き・「大久保浄水場」行きに乗って約30分、「十石田」バス停で降りれば、そこから約３２０ｍ、徒歩約４分で行けます。
こう説明すると、ちょっと遠いな、面倒だな、と思うかもしれませんが、クルマなら首都高速埼玉大宮線の「北浦和」出入口からすぐですから大変便利。むしろ埼玉大学のすぐ隣、桜区役所も身近にあり、生活の利便性と自然が調和した、暮らしやすい環境だといえます。「南与野」駅からは「赤羽」駅まで約15分、「新宿」駅まで約29分で行けますし、「北浦和」駅も「東京」駅まで直通で約37分。今年３月にＪＲ上野東京ライン開通でますます便利になりました。
ここでパンフレットを見て気がついたんですが、「秋ヶ瀬公園」も近いんですよね。よく、近くに公園があるだけで「自然が豊か」なんて言うと、「公園は自然じゃないだろ！」と突っ込まれそうですが、荒川の河川敷に広がる「秋ヶ瀬公園」であれば、多少人の手が入っていようと、堂々と「豊かな自然」と言っていいでしょう。ご存知の方も多いと存じますが、「秋ヶ瀬公園」は、バードウォッチングも楽しめるほど、深い緑と水の潤いに満ちた公園です。さらに、もう少し離れたところには「別所沼公園」もあります。そんな公園が近くにあることを、大変恵まれた環境と言わずになんといいましょう。
食堂兼多目的ホールで健康体操
次に建物の外観ですが、３階建てで横に広く、結構大きな建物の割には、周囲を木々に囲まれているせいか、あまり大きさを感じません。狭い道路を入っていくと、木々の間からぽっかりと顔を出す、といった感じです。多分、遠くからでは目立たず、初めての方にはわかりにくいかもしれません。建物は大きいんだけど、なぜかひっそり佇んでいるような印象で、静けさを好む方にはうってつけだと思います。
正面玄関は、病院のようにクルマがつけられるようになっていて、送迎には大変便利です。エントランスも広大で、ゆとりもあって清潔感もあります。入ってすぐ目に飛び込んでくるのが、季節に応じた飾りつけ。取材当日は、小さなお神輿のようなものが飾ってありました。こういうところに職員のセンスが現れるものですが、ここはかなり良いセンスだと思います。
そしてエントランスを左に行けば、先に申し上げました、開放感あふれる食堂兼多目的ホール。ここが「サンスーシ北浦和」となる前は別の老人ホームが入っていたというので、施設はちょっと古めかなと思いきや、リフォームしたばかりなのか、まったく古さを感じません。築浅のまだ新しい建物と言われても信じてしまうんじゃないか、そう思うほど新しく、明るく、気持ちの良い空間です。
食堂兼多目的ホールの奥に、「おおくぼの湯」と書かれた木の雰囲気ある看板が掲げられています。そうです。ここも「アドニスプラザ大宮」と同様、大浴場があるんです！ 実際に入らせてもらいました。手すりがたくさんあって、スロープもありますが、それ以外はホテルや温泉旅館にあるような広々とした大理石風の大きな浴槽。大きな窓から外を眺められて、ほんとうに温泉に来たような気分になります。浴槽の中に立っている手すりは、体が浮かないためのものだそうで、入居者への配慮も万全。安心して、手足をゆっくり伸ばせて入れます。取材当日は暑くてたくさん汗をかいていましたから、さっぱりと汗を流せてとても気持ちよかったです。これが毎日楽しめるなんて、最高ですね。
もちろん歩行や立位を保つのが困難な方のための寝台浴、車椅子を方が座ったまま入浴できるチェア浴、さらに１人で入浴したい人のための個人浴槽も用意。風呂が好きな方は要チェックですよ、と、私（お探し介護ライター）個人が風呂好きなもんで、風呂についてはつい力が入ってしまいますが、でも、お風呂って大事ですよね。毎日の生活の中での楽しみに一つですから、風呂の設備は重要ですし、ましてや大浴場を備えている老人ホームは他にはあまりないので、ポイント高いです。
お風呂と並んで、いや、お風呂以上に、生活の中の楽しみとして重要なのが、食事です。ここでも試食させていただきました。この日のメインメニューは「豚ロースの味噌焼き」。案内してくれた営業部長は、「味付けは、好みがあるからどうですか？」と心配していましたが、いやいや、十分美味しいですよ。豚ロースをトンカツにしないで、味噌で和えたところに健康への配慮を感じますし、その他の小鉢も心の込もった手作りです。そうなんですよ。食事を業者に任せず、すべて施設内で職員が手作りしているのが、「アドニスプラザ大宮」と「サンスーシ大和田」でも共通の、「誠愛苑」の大きな特長の一つ。手作りですから、きざみ食やミキサー食はもちろん、個々の好き嫌いまで細かい対応が可能です。また四季折々の行事に合わせたイベント食をここでも提供。栄養バランスを考えたうえで、季節やイベント等の楽しみも加えた健康食が日々を彩ります。
居室のほうは、部屋のタイプがＡタイプ２６．６０㎡、Ｂタイプ１９．６０㎡，Ｃタイプ２３．７６㎡の３タイプがあり（平均23㎡以上）、全６９室。全室キッチン・トイレ・収納・介護用ベッド・テーブル・椅子・ローチェスト・カーテン・レース・エアコン・照明完備。家具の持ち込み可。いずれもプライバシーに配慮した、広々とした空間となっています。間取りや細かな収納については、いずれも「サンスーシ大和田」の居室と同レベルということなので、まず間違いはないでしょう。
その他、協力医療機関との連携による医療支援、音楽療法や機能回復訓練などの健康維持のためのサービス、通院支援や買物代行などの暮らしのサービス、そして入居者同士の交流を深める年間行事やイベント等の活動も、すべて「サンスーシ大和田」と同様のサービスが受けられますので安心です。スタッフによるソフト面のサービスは、一度でも体験すれば、「さすが誠愛苑だ」と実感することでしょう。
心と体を整える専属のマッサージ師
最後にもう一つ、「サンスーシ北浦和」の目玉を紹介します。それは、“マッサージ”です。ここに常駐しているマッサージ師の前田さんは、業界では誰もがその名を知っている、今流行りの言葉で言えばレジェンドのお弟子さんだそうで、資格取得後も有名スポーツ選手を多数診察した実績ある先生から直接指導を受け、腕を磨いてきたとの事。よくよく話を聞けば、そんじょそこらのマッサージ師とは明らかに違う、大変失礼な言い方ながら、一老人ホームの専属ではもったいなほどの腕前なのだそうです。
なんて話は、いくら聞いても、実際にやってもらわないことには信用はできませんよね。ということで、厚かましくも、というか、恐れ多くも、というか、実際に私お探し介護ライターも前田さんにマッサージしてもらいました。
するとどうでしょう。最初のひと押しからもう違いました。前田さんのマッサージは、マッサージというよりも、まずツボ押しから始まります。これが最初は「うっ！」と声が出るほど痛いのですが、次のグッと体の中まで押された瞬間、痛気持ちよくなるのです。まるで体の中にある悪い塊が、ピンポイントで刺激され、ジュワッとほどけていくような――。私、それまでマッサージってあんまり好きではなくて、体を触られても揉まれても痛いだけで気持ちよくなったという記憶がほとんどないんですが、前田さんのマッサージは違いました。まさにゴッドハンドです。残念ながら時間の関係で、文字通り、ほんの触りだけしか受けられませんでしたが、ほんの触りだけでも掛け値なしに気持ち良くなります。フルコース受けたいと思ったマッサージははじめてです。前田さんのマッサージを受けるためだけに、「サンスーシ北浦和」を訪ねてもいい。それぐらいの価値があるマッサージだと思いました。
帰り際、多目的ホールで前田さんが入居者を集めて、健康維持体操の指導をしていました。前田さんが１人いるだけで、「サンスーシ北浦和」の健康サービスが手厚く充実したものに感じます。「東京建物グループの誠愛苑」にはこれまで紹介してきたような数々の長所がありましたが、その中でも最大の長所といえば、“優れた人材”ではないかと思いました。全ての部署のスタッフの仕事ぶりも見させていただいて、そう思いました。
明るい館内（ハード面）をさらに明るくする職員（ソフト面）が調和が、癒しの空間を創り上げていると感じました。
他の老人ホーム取材レポート
- 老人ホーム・介護施設探しは「老人ホーム相談プラザ」で
- 老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。