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2023.11.01
相談員ブログ

急に立ち止まる高齢者がいるのは何故?

【急に立ち止まる高齢者】
エスカレーターを降りたところで立ち止まる高齢者がいて、ぶつかりそうになったことはありませんか?
横断歩道が青になったのに、立ち止まったままの高齢者がいて、ニアミスを起こしそうになった人はいませんか?
電車を降りると先にいた高齢者が立ち止まり、よけて他の人にぶつかってしまった経験はありませんか?
「なんで!?」と迷惑に思ってしまいがちですが、なぜ高齢者が立ち止まるのか、その理由を知ることで、理解と心構えを持ちましょう。

【デュエルタスク(二重課題)に弱くなる】
デュエルタスクとは、ある程度集中力が必要な行為を同時に行うことです。
高齢者になると、同時に複数のことに注意を払うことが苦手になっていきます。
一つのことに注意を向けると、他のことに注意が向けられなくなってしまうのです。
ですので、急に立ち止まってしまうのは、次はどちらの方向に行くのかとか、何かを思い出したとか、電話をかけなければと思ったとか、注意を向けることが起こったからなのでしょう。
歩きながら他の用をこなすとか、後ろの人に注意を払うなどということは、同時にできにくいのです。

【パーキンソン病の可能性】
パーキンソン病を患うと、運動障害が起こり、最初の一歩が出しづらくなります。
歩き出す時に両足が道にへばりついているかに見えますが、片方の足に体重を移動させて、もう片方の足を前に出すことが困難になっているのです。
また、歩き続けることが大変になり、急に止まってしまうこともあります。

【間欠性跛行(かんけつせいはこう)の可能性】
高齢者になると一般的に長時間歩き続けるのは辛いものがあり、都度立ち止まって休憩することはあります。
そのような体力的な理由の他に、間欠性跛行(かんけつせいはこう)と言われるものがあります。
一定の時間歩くと足が痛くなったり、しびれを感じたりして歩けなくなるものの、暫く休むとまた歩けるという症状です。
それは神経の圧迫によって起こる脊柱管狭窄症と、血流の障害による閉塞性動脈硬化症の二つを指します。
・脊柱管狭窄症 
足のしびれや痛みは、特に太ももやすねの外側に出やすいです。
歩き続けていたり、立ち続けると、腰部の神経への血行が悪くなります。
前かがみや座ることで、足の痛みやしびれが緩和され、再び歩くことができるのです。
・閉塞性動脈硬化症 
足の動脈が狭くなったり、詰まったりするため、一定の距離を歩くと痛くなります。
これもまた、少し休むことで歩けるようになります。

【急に立ち止まる高齢者への理解】
人間誰しも、自分の行く手を突如として阻まれたら、驚いたり腹立たしく思ったりします。
しかし、高齢者もわざと急に立ち止まったり、嫌がらせをしているわけではないことを理解しましょう。
高齢者が自分の前を歩いている時には、自分の方から注意を払って、優しい気持ちで不測の事態にも心掛けましょう。








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