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2023.12.14
ニュース

醤油をたっぷりかける高齢者がいるのは何故?

【味覚の変化?】
お料理に醤油をたっぷりかけたり、砂糖が入ったコーヒーに更に砂糖を入れたりする高齢者を見られた方はいませんか?
味を感じる舌には「味蕾(みらい)」という細胞がありますが、この細胞が上手く再生されなくなったり、働きが悪くなることで味覚障害が生じます。
味蕾は加齢によりだんだん減少していきます。
そのため、高齢者は新生児と比較して3~5割ほど味蕾が減少していると言われています。

【味覚障害の症状】
・無味覚
食事をしても味がしないとか、何を食べても砂を噛んでいるようだと感じること。
・味覚減退
今までと同じ味付けなのに味が薄く感じること。
・自発性異常味覚
何も食べていないのに、口の中に味がすること。
・解離性味覚障害
特定のものの味が識別できないこと。

【高齢者の味覚が低下する原因】
・唾液の分泌量の低下
唾液は食べ物を分解する役割ととともに、味を感じる役割があります。
唾液の分泌量が減少することが、味を感じなくなる理由の一つです。
・亜鉛不足
体内の亜鉛が不足すると、味蕾の新陳代謝が十分に行われなくなり、味覚障害が生じます。
・薬の副作用
関節リュウマチ・高血圧・パーキンソン病・糖尿病・鎮痛剤・解熱剤・抗アレルギー薬・消化性潰瘍治療薬などの薬などで、味覚障害の原因が指摘されています。
・舌苔(ぜったい)の発生
舌が白い苔(舌苔)で覆われることで、味がしなくなることがあります。
・糖尿病や腎臓病などの病気
味覚の低下は、糖尿病や腎臓病などの病気の合併症の可能性もあります。
・心理的要因
ストレスや緊張・不安などや、うつ病や不安神経症も味覚障害の要因になることがあります。
・臭覚障害
臭覚は味覚を感じるために必要な感覚です。鼻づまりなどが味覚を感じさせなくなることがあります。


【味覚を感じにくくなった場合の対策】
・よく咀嚼する。
食べ物をよく噛むことで、唾液の分泌を促せます。
また梅干しやかんきつ類など、唾液の分泌しやすい食材を加えることも有効です。
・唾液マッサージ
顎の裏側や両耳の付け根あたりを刺激して、唾液の分泌を促しましょう。
・うがいをこまめに行う。
口の中の水分を補いましょう。
・亜鉛を補う。
味蕾の働きや生成を助ける栄養素である亜鉛を積極的に摂取しましょう。
・舌を磨く
歯磨きをする際に、舌も磨き舌苔を除去しましょう。
・鼻づまりの解消
鼻詰まりなどの症状が治まることで、臭覚と味覚の能力が回復することがあります。

味覚が低下することで、塩分や糖分の摂取量が増加してしまうことがあります。
そのことが新たな病気を誘発する恐れがあります。
料理にうまみ成分や酸味を加えたりして、味に変化をもたらすこともできるので工夫を凝らしましょう。
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