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2024.02.28
相談員ブログ

回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟について

【回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟】
重症患者や緊急度が高い患者に対応するのが急性期の病院ですが、治療により症状の進行が穏やかになった患者は、回復期か慢性期と言われる状態とみなされます。
急性期の病棟を出て回復期になった患者は、「回復期リハビリテーション病棟」か「地域包括ケア病棟」に移るのですが、この二つは良く混同されます。
それぞれの役割や特徴を知り、その違いを理解しましょう。

【回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟の目的】
[回復期リハビリテーション病棟]
脳血管疾患や大腿骨頸部骨折などの病気があり、社会的・心理的サポートが必要な患者に対し、多くの専門職がチームで集中的なリハビリテーションを実施して、心身共に回復して自宅や社会へ復帰することを目的としています。

[地域包括ケア病棟]
急性期治療後、そのまま自宅や施設に戻るには不安がある患者や、自宅や施設で体調を崩し入院治療が必要な患者に対して、元の生活の場への復帰に向け診療、看護、リハビリを目的とした病棟です。

どちらも在宅復帰を目指していますが、回復期リハビリテーション病棟ではより重点的なリハビリテーションを提供しています。
一方、地域包括ケア病棟は在宅療養中の方の受け入れや、家族の介護疲れの一時休息(レスパイト)として利用したりして、安心して地域で暮らすことが特長的です。

【回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟の対象者】
[回復期リハビリテーション病棟]
・厚生労働省が疾患などの条件を定めていて、それにそって専門の医師による診断がされた患者。
・治療を急性期病院で終えたものの、自宅復帰には不安が残り、引き続き治療やリハビリテーションを必要とする患者。

[地域包括ケア病棟]
・急性期治療は終えたが、自宅復帰のため引き続き経過観察や治療が必要な患者。
・自宅復帰や社会復帰に向けて、リハビリテーション加療が必要な患者。
・自宅や施設で生活中に体調不良となり、集中治療の必要はないが入院治療が必要な患者。
・レスパイトが必要な患者。

地域包括ケア病棟は回復期リハビリテーション病棟とは異なり、対象疾患や医療区分などの縛りがありません。
そのため、あらゆる患者の受け入れに努めています。

【入院日数の上限と対象疾患】
[回復期リハビリテーション]
・180日 高次脳機能障害を伴う重症脳血管障害、重度の頸椎損傷及び頭部外傷を含む多部位外傷
・150日 脳血管疾患、脊椎損傷、頭部外傷、クモ膜下出血のシャント手術後、脳腫瘍、脳炎、急性脳症、脊髄炎、多発性神経炎、多発性硬化症、腕神経叢損傷などの発症または手術後、義肢装備訓練を要する状態
・90日 大腿骨、骨盤、脊椎、股関節もしくは膝関節の骨折または二肢以上の多発骨折の発症後または手術後の状態
・90日 股関節または膝関節の置換術後の状態
・90日 外科手術または肺炎などの治療時の安静により廃用症候群を有しており、手術後または発症後の状態
・60日 大腿骨、骨盤、脊椎、股関節または膝関節の神経、筋または靭帯損傷後の状態

[地域包括ケア病棟]
状況により入院日数が変わりますが、上限は60日です。
定められた対象疾患はありません。
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