2024.06.20
相談員ブログ
心房細動について
【心房細動とは】「不整脈」には色々なタイプがあり、脈が速くなる頻脈性不整脈、遅くなる徐脈性不整脈などあり、全てが危険なものではありません。
しかし、めまいや息切れなど症状が強く出現して、日常生活に支障をきたすものや、突然死や心不全の原因にもなる不整脈もあります。
危険視すべき不整脈の中には、加齢とともに増加する「心房細動」があります。
日本では70歳以上の2%、80歳以上の3%の人が心房細動の症状があると見なされています。
心房細動は、心臓の4つに分かれた部屋のうち、「心房」と呼ばれる上部の2部屋で生じた異常な電気的興奮により発生する不整脈です。
心房細動が生じると、心房がけいれんしたように不規則に震えて、脈が不規則に速くなるのが特徴です。
心房細動には短期間で終息する発作性心房細動と、1週間以上続く持続性心房細動、1年以上続く長期持続性心房細動があります。
発作性心房細動の人の中には自覚症状が無く、短時間の検査では見つからないこともありますが、体に悪影響を及ぼすことは変わりありません。
【心房細動の原因】
心房細動は加齢に伴って発症率が高くなります。電気信号を伝える心筋が劣化し、心房の異常興奮が起きやすくなるからです。
また、心臓弁膜症・心筋症・虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)などの心臓病、高血圧、甲状腺機能亢進症などの持病があると、心房細動を引き起こしやすくなります。
ほかにも、糖尿病、肥満、脂質異常症や、これらを合わせたメタボリックシンドロームや慢性腎臓病なども心房細動の原因になります。
健康な人であっても、アルコールやカフェインの過剰摂取や精神的なストレス、睡眠不足などが要因となる場合もあると見られています。
【心房細動の症状】
心房細動の症状は個人差が大きく、自覚症状のない人から突然倒れる人まで様々です。
心房細動のはじめには、「脈が飛ぶ」「動悸がする」「胸の苦しさを感じる」「階段や坂を上るのがきつい」など、人によって異なります。
しかし、治療せずに放置していると不整脈が長時間続くようになり、「胸の痛み」「息切れ」「めまい」「ふらつき」なども起こるようになる人もいます。
脈の異常はたまにしか起こらないからといって、安心することはできません。
心房細胞の状態が長時間継続すると、倦怠感や動悸、息切れが激しくなり、日常生活に支障が生じてきます。
なかには突然卒倒してしまう人もいるので、早めの治療が必要です。
【心房細動と合併症】
・脳梗塞
心房細動で最も注意しなければならないのは、「脳梗塞」のリスクが高まることです。
脳梗塞は、脳の血管を血栓がふさいでしまう病気です。
脳の機能に障害をきたし、多くの場合に麻痺や言語障害を残してしまうことがあります。
心房細動が脳梗塞を引き起こす理由は、心房細動が継続することで心房の内部で血液が淀み血栓が発生して、この血栓が脳の血管まで流れて行って塞いでしまうのです。
心房細動を発症していると、通常の約5倍の割合で脳梗塞を起こしやすいと考えられています。
・心不全
心房細動をきっかけに、全身に十分な血液を送り出すことができにくくなる「心不全」になってしまう場合があります。
心不全になると息切れ、むくみ、倦怠感などの症状によって日常生活に支障が生じてしまうことがあります。
心不全が悪化すると心房細動の発作が頻繁に起こり、発作時間も長く続いたりして、更に心不全に影響を及ぼす負の連鎖につながってしまうこともあります。
心房細動と心不全を繰り返す悪循環に陥る前に、早めに心房細動の治療を受けることが大事です。