2024.11.07
相談員ブログ
排尿障害と対処法について
【排尿障害とは】排尿障害の原因は、泌尿器自体に障害が生じたものや、泌尿器周辺の他臓器や泌尿器につながる神経の障害が要因となって起こるものがあります。
男性の前立腺肥大、女性の骨盤底筋のゆるみや腹圧性尿失禁、男女ともに生じる過活動膀胱など、加齢にともなって排尿障害が生じることは多くあります。
排尿障害は大きく2つに分類されています。
①畜尿障害
尿を膀胱に溜めておくことが困難になる状態です。
膀胱排尿筋の過活動や、膀胱が小さくなること、尿道閉鎖圧が低下することで、尿失禁や頻尿が生じたり、突然トイレに行きたくなることがあります。
②排出障害
尿を出すことが困難になる状態です。
膀胱排尿筋の収縮力低下や、膀胱出口の抵抗が大きくなることで、排尿することが困難になります。
尿の勢いが弱まったり、排尿中に途切れたり、排尿後に残尿感を感じたりします。
高齢者では畜尿障害と排出障害の両方が同時に生じてしまう場合が多くなります。
薬物等の治療を行っても、十分な排出が認められない場合は、主に導尿とバルーンカテーテルの二通りを検討します。
【導尿について】
一定時間ごとに尿道にカテーテルを挿入して排尿を促す方法です。
本来の排泄方法とほぼ同様なため通常の生活が可能であり、膀胱の機能回復につながる可能性もあります。
ただし、カテーテルを挿入する際に、清潔を保たないと、細菌が膀胱に侵入し、感染症のリスクが高まります。
また、特に男性の場合、尿道が傷つきやすいため注意が必要です。
老人ホームでは自己導尿できる方の入居は問題ありませんが、導尿を看護師が対応しなければならないという場合は、入居が困難になるケースもあります。
【バルーンカテーテル】
バルーンカテーテルは尿カテーテルとも言われますが、正式には膀胱留置カテーテルといいます。
挿入したカテーテルの先が風船のように膨らみ、抜けなくなる仕組みになっています。
尿はカテーテルを通じて、畜尿袋(ウロバッグ)に溜まります。
失禁によるオムツ交換が少なくなり、導尿することが無いため、本人も介護者も負担が軽減されます。
また、尿失禁による皮膚トラブルの減少も期待できます。
一方で、カテーテルが継続的に挿入されていることや、蓄尿袋を装着していることから、生活に制限が生じることがあります。
気をつけなければならないのは、認知症の方による自己抜去です。
男性の場合は尿道が長いこともあり、無理やり抜去すると尿道が損傷し、大量出血のリスクがあるため注意が必要です。
【DIBキャップについて】
近年、排尿障害がある人の中で装着するケースが増えはじめているのがDIB(ディブ)キャップです。
カテーテルの先端にDIBキャップを取り付けることで、片手で簡単にキャップを開けて尿を排出することができます。
キャップの開閉は磁力によって行われ、確実に閉まるため尿が漏れる心配がありません。
DIBキャップを使用すると、外出時に畜尿袋をつけなくてもよいため、外観からもわかりません。
DIBキャップの適応対象となる人は、自分自身で操作が可能で、自己管理ができることが前提となります。
条件としては、ある程度の尿意があり、膀胱に尿が溜まったことを自覚して排尿できることや、入眠時に畜尿袋への交換が可能であることが求められます。