2025.03.24
相談員ブログ
エンディングノートについて
【エンディングノートと遺言書の違い】エンディングノートは、もしもの時に備えて、自分の情報や財産状況、家族への想い、残りの人生でやりたいことなどを書き留めておくノートです。
エンディングノートの記載事項に関して特に規定はありませんが、その目的は遺された家族に自分の情報を伝えることで、家族の負担を軽減することにあります。
エンディングノートと遺言書の最も大きな違いは、法的効力があるかないかです。
法的効力がある遺言書に記載できるのは「死後」に関することであり、遺産相続など範囲が限られています。
一方、エンディングノートには法的効力はなく「生前」に関することも自由に記載することができます。
そのため、エンディングノートと遺言書の両方を用意しておくことで、より現実的な終活の準備が可能となります。
【エンディングノートを書く意義】
エンディングノートを書き残す意義は以下のようなことがあげられます。
・家族への想いを整理できる
エンディングノートへ具体的に記入することで、家族も知らなかったことや思い出を共有できて、家族への愛情を示すこともできます。
・備忘録として利用できる
エンディングノートには、パスワード、銀行口座の情報、友人の連絡先なども記載できます。
加齢に伴い忘れがちな内容を整理できるため、備忘録として利用価値があります。
※第三者に情報が渡らないように厳重な管理が必要です。
・家族の負担を軽減できる
介護状態になった時のことや延命措置に関すること、葬儀の費用の捻出方法が記載されていれば、本人の意思表示ができなくなった場合でも、家族がスムーズに判断することができます。
・自分の経済状況を把握できる
自分の資産を正確に記載することで、現在の経済状況が把握できるため、人生の終末期をどのように過ごすのかを準備するのに便利です。
また資産を明確にすることは相続にも関わる大切なことです。
・今までの人生を振り返り、これからの人生と向き合える
これまでの人生でやり残したことや、これから挑戦してみたいことを改めて考え、残りの人生を有意義なものにすることができます。
【エンディングノートに記載すること】
・基本情報
氏名や生年月日、本籍地、家族関係、血液型、緊急連絡先などまとめて記載します。
もしものことが起こった場合に、誰に連絡するのかを一覧にしておきましょう。
・健康状態や医療について
既往歴や現病歴などをなるべく細かく記入しましょう。
かかりつけ医、服用している薬、アレルギーなどの健康情報を記載しておけば、緊急時に役に立ちます。
また延命治療について考えを示しておくことで、家族の精神的負担を軽減できます。
・財産・資産・保険の情報
財産についての情報を整理しましょう。
預貯金、株、不動産などの所有している資産を確認し、自分の財産状況を把握することで、今後の生活設計が可能になります。
また、資産だけではなく、ローンや借金、保証人の有無なども記載しておくと、相続時のトラブル防止に役立ちます。
年金証書、保険証書、介護保険証、健康保険証、通帳、印鑑、貴重品の保管場所なども明記しておきましょう。
・葬儀やお墓について
葬儀の形式や規模、呼んで欲しい人の連絡先などを記載しておきましょう。
また、葬儀社の会員制度や互助会などを利用している場合は、その情報も明記しましょう。
お墓の場所や希望するお墓の種類、納骨方法についても記載しておくと安心です。
・解約手続きについて
死後に解約が必要な契約をまとめておきましょう。
公共料金、通信料、クレジットカード自動引き落としのサービスなどは特に注意が必要です。
口座が凍結されると引き落としができなくなるため、未払いが発生しないように対応策を記載しておきましょう。。
また、サブリクションサービスは自動更新のため、解約しない限り料金が引き落とされ続けることに注意が必要です。
・ペットについて
特に一人暮らしの場合、残されたペットを世話を誰に頼むのかを決めておくことが重要です。
ペットの性格や病歴、好みの食べ物や生活習慣なども記入しておきましょう。
・家族や親族、友人へのメッセージ
事故や病気の悪化で、想いを伝える機会が失われることもあります。
家族や親族、友人へのメッセージや感謝の言葉を書き残しておくことも大切です。
・形見分け
特定の人に引き継いでほしい品があれば、その理由とともに記載しておきましょう。