2025.05.27
相談員ブログ
帯状疱疹について
【帯状疱疹とは】帯状疱疹は「水ぼうそう」の原因となるウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が再び活動を始めることで起こる病気です。
このウイルスは、水ぼうそうにかかったあとも体の中に残り、神経の根元にある「神経節」という場所に潜んでいます。何年も症状がないまま潜んでいて、加齢や疲れ、ストレスなどで免疫力が弱くなると、ウイルスが再活性化して発症します。
水ぼうそうにかかったことがある人なら誰でも帯状疱疹を発症する可能性があります。実際には80歳までに3人に1人がかかると言われています。
症状としては、体の左右どちらか一方に沿って、痛みを伴う赤い斑点や水膨れが帯のように現れます。特に胸や背中などの上半身にできやすいですが、顔や目のまわりに出ることもあります。
帯状疱疹は、50歳を過ぎると発症しやすくなり、患者の約7割が50歳以上です。その他にも、発症のリスクを高める要因として、強いストレス、糖尿病、がんの治療中、自己免疫の病気などがあります。
【帯状疱疹の症状】
帯状疱疹の症状には、大きく分けて「皮膚の症状」と「神経の症状」があります。
[皮膚の症状]
帯状疱疹は、体の神経に沿って赤い発疹や小さな水膨れが帯のようにあらわれるのが特徴です。
これらの水膨れは破れて傷になることがあり、やがてかさぶたになって通常は2~3週間ほどで治ります。
ただし、炎症が強い場合は、治った後も皮膚に色が残る「色素沈着」がみられることもあります。
[神経の症状]
発疹が出る数日前から、皮膚の下の神経に沿って、しびれ・かゆみ・チクチクするような痛みを感じることがあります。
痛みは発疹が出てから7~10日ごろに最も強くなり、その後、皮膚の状態が落ち着くにつれて軽くなっていきます。
ただし、痛みやしびれが治った後も長く続くことがあり、人によっては数か月~数年にわたって残る場合もあります。
【帯状疱疹の合併症や後遺症】
帯状疱疹は皮膚や神経の症状だけでなく、まれに目・耳・顔面の筋肉などに合併症を引き起こすこともあります。
とくに注意が必要なのが「帯状疱疹後神経痛」という後遺症です。
これは、皮膚が治った後も神経の痛みだけが長く残る状態で、50歳以上で発症した人のおよそ20%が、3か月以上痛みが続くと言われています。
痛みの感じ方は、「焼けるような」「締め付けられるような」「ズキズキとする」などさまざまで、日常生活に支障をきたすこともあります。
また、ウイルスが目や脳、耳、顔の神経などに影響を与えると、視力や聴力の障害、顔面麻痺、排尿障害などの神経障害が起きることもあります。
高齢者は特に免疫力が落ちているため、症状が重くなったり後遺症が残りやすくなります。
【帯状疱疹の治療法】
[軽傷の場合]
治療の基本は抗ウイルス薬を使ってウイルスの増殖を抑えることです。
軽い症状の場合は、抗ウイルス薬の飲み薬や塗り薬が使われます。
ウイルスは発症してから短時間で増えるため、できるだけ早く治療を始めることが大切です。
早期に治療を始めることで、症状の悪化や神経痛などの後遺症を予防しやすくなります。
[重症の場合]
症状が重い場合や、免疫力が大きく低下している人には、抗ウイルス薬の点滴治療が行われます。
また、水膨れが破れて細菌に感染している場合には、抗菌薬(抗生物質)を使うこともあります。
痛みが強いときには、痛みを和らげるために、痛み止め、抗うつ薬、抗けいれん薬、ビタミンB12 などが処方されることもあります。
症状によっては、入院治療が必要になるケースもあります。
【帯状疱疹の予防法】
[免疫力を保つ]
帯状疱疹は、免疫力が落ちると発症しやすくなります。
そのため、普段から以下のような生活習慣を心がけて、体の抵抗力を保つことが大切です。
・栄養バランスの取れた食事
・質の良い睡眠
・適度な運動
・ストレスをためない工夫
[ワクチンによる予防]
現在、帯状疱疹の予防には2種類のワクチンがあります。
・生ワクチン(皮下注射:1回接種)
発症を防ぐ効果はおよそ50~60%程度で、免疫効果は約5年続きます。
ただし、免疫力が低い人には使用できないことがあります。
・不活化ワクチン(筋肉注射:2回接種)
発症予防効果は90%以上と高く、効果も約10年間続くとされています。
免疫力が低い人でも接種が可能です。
50歳以上の方はワクチン接種について、かかりつけ医に相談すると良いでしょう。