1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. お知らせ
  3. 医療費が支払えない時のための制度について
2025.06.03
相談員ブログ

医療費が支払えない時のための制度について

【入院費の支払いに困った時について】
けがや病気は予期せぬタイミングで、誰にでも起こりえるものです。
生命保険文化センター「令和4年度 生活保障に関する調査」によると、入院時の自己負担費用(治療費や食事代などを含む)は、1回あたり平均約19万8,000円となっています。
突然まとまった金額の支払いが必要になると、支払いが困難になることもあるでしょう。
そのような時には、公的な制度を利用することで、自己負担額を軽減することが可能です。

【高額療養費制度】
高額療養費制度とは、1か月あたりの医療費が一定額を超えた場合に、その超過分が後から払い戻される制度です。
健康保険組合、国民健康保険、共済組合などの公的な医療保険に加入している方が対象です。
自己負担の上限額は、所得や年齢に応じて異なります。

[69歳以下の方の自己負担上限額(月額・世帯単位)]
・年収約1,160万円以上: 252,600円+(医療費‐842,000)×1%
・年収約770~1,160万円: 167,400円+(医療費‐558,000)×1%
・年収約370~770万円: 80,100円+(医療費‐267,000)×1%
・年収~約370万円: 57,600円
・住民税非課税者: 35,400円

[70歳以上の方の自己負担上限額(月額・世帯単位)]
・年収約1,160万円以上: 252,600円+(医療費‐842,000)×1%
・年収約770~1,160万円: 167,400円+(医療費‐558,000)×1%
・年収約370~770万円: 80,100円+(医療費‐267,000)×1%
・年収156~約370万円: 57,600円
・住民税非課税世帯(Ⅱ): 24,600円
・住民税非課税世帯(Ⅰ・年金収入80万円以下など): 15,000円 


【高額療養費貸付制度】
高額療養費の払い戻しは通常、申請から2~3か月程度かかります。
その間、医療費の支払いが困難な場合、「高額療養費制度」により、払い戻し予定額の8割相当を無利息で一時的に借りることができます。
これは貸与制度ですが、実際には高額療養費が支給された時点で自動的に相殺されるため、利用者が別途返済を行う必要は基本的にありません。
残りの2割については、高額療養費として後日支給されます。

【高額療養費の受託委任払い制度】
高額医療費貸付制度を利用しても支払いが難しい場合は、「高額療養費の受領委任支払い制度」が利用できる場合があります。
この制度では、患者に代わって医療機関が高額療養費を受け取り、患者は自己負担限度額のみを医療機関に支払えばよい仕組みです。
ただし、すべての医療機関が対応しているわけではないため、事前に医療機関へ確認することが必要です。

【付加給付制度】
付加給付制度とは、健康保険組合が独自に設けている追加給付制度です。
1か月あたりに1つの医療機関でかかった医療費が、高額療養費制度の自己負担限度額に達していなくても、組合が定める独自の上限額を超えた場合、その超過分が給付されることがあります。
この制度の名称は「一部負担金払戻金」や「療養賦課金」など、健康保険組合によって異なります。
主に企業の健康保険組合に加入している方が対象で、国民健康保険では通常実施されていません。

【医療費控除】
医療費控除とは、1年間(1月~12月)に支払った医療費が10万円、または所得の5%を超えた場合に、確定申告を行うことで所得税・住民税の控除が受けられる制度です。
対象となるのは、治療費、入院費、薬代のほか、通院にかかった公共交通機関の交通費などです。
自動的に控除されるものではないため、忘れずに確定申告を行うことが必要です。

【傷病手当金制度】
会社員や公務員など、健康保険に加入している方が、病気やけがで連続して3日以上仕事を休み、4日目以降も就労できない場合に支給される制度です。
本人や家族の生活保障を目的としており、以下のように計算されます。
支給開始日前12か月の標準報酬月額の平均÷30日×2/3
支給期間は最長で1年6か月分です。

【一部負担金免除制度】
自然災害、失業、長期入院など、特別な事情により医療費の支払いが困難な場合、「一部負担金免除制度」の申請が可能です。
申請後、自治体の審査を経て、病院窓口での自己負担分が免除・減額・猶予されることがあります。
この制度は主に国民健康保険において実施されており、申請先はお住まいの市区町村の窓口です。制度の内容や適用条件は自治体によって異なるため、事前に確認が必要です。

以上のように、医療費の支払いが困難な状況においては、さまざまな公的制度を活用することで、経済的な負担を軽減することが可能です。
これらの制度をあらかじめ知っておくことは、万が一の際の安心につながります。


  1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. お知らせ
  3. 医療費が支払えない時のための制度について
お気軽に相談員にお尋ねください