2025.07.15
相談員ブログ
間質性肺炎について
【間質性肺炎とは】間質性肺炎とは、肺の“間質”と呼ばれる部分に炎症や傷が起こる病気です。
間質とは、肺の中で空気を取り込む小さな袋(肺胞)を支える組織のことです。空気と血液の間で酸素や二酸化炭素のやりとりを行う重要な場所です。
この部分に炎症が起こると、組織が厚く固くなり、肺全体がうまく広がらなくなって、呼吸がしにくくなります。進行すると、肺が「線維化」と呼ばれる状態になり、元の柔らかさを取り戻すことが難しくなります。
【主な症状】
間質性肺炎の症状は少しずつ進行しますが、以下のような特徴があります。
・乾いた咳(空咳)が続く
痰のないコンコンという咳が、長期間にわたって続きます。
・息切れしやすい
最初は運動時だけだった息切れが、次第に安静時にも感じるようになります。
・疲れやすい、体がだるい
呼吸がうまくできないことで、全身が慢性的な酸素不足に陥ります。
初期には軽い風邪のように思えることもあり、見逃されがちです。
【その原因】
間質性肺炎には、はっきりした原因が分かるものと、分からないものがあります。
[原因が分かるもの]
・膠原病などの自己免疫疾患
・特定の薬(抗がん剤や一部の抗生物質など)
・職業性の粉塵(アスベスト、カビ、動物の毛など)
・放射線治療後
[原因が分からないもの]
中でも「突発性肺線維症(IPF)」と呼ばれる病気は、高齢の男性に多く、進行が速いことで知られています。
【診断の方法】
間質性肺炎の診断には、いくつかの検査が必要です。
・胸部X線・CT検査
肺にすりガラスのような影や線状の影が見られることがあります。
・呼吸機能検査
肺活量や酸素の取り込みの能力を測定します。
・血液検査
炎症の程度や自己免疫の異常があるかを確認します。
・気管支鏡検査・肺生検
必要に応じて肺の組織を採取し、詳しく調べることもあります。
【治療法と生活の工夫】
間質性肺炎の治療は、原因や進行の度合いによって異なります。
[薬物療法]
・原因が明確な場合は、その原因を除去または治療します。
・ステロイドや免疫抑制薬を使って炎症を抑えることがあります。
・突発性肺線維症に対しては、進行を抑えるための抗線維化薬が使われます。
[在宅酸素療法]
・酸素が足りないときには、酸素を吸入することで呼吸を補います。
[生活上の注意点]
・風邪や肺炎の予防のため、インフルエンザや肺炎球菌ワクチンの接種が推奨されます。
・息切れを悪化させるような過労やストレスを避けることも大切です。
・禁煙は必須です。
【放置するとどうなるか】
間質性肺炎は放置すると、肺の機能がどんどん低下して、最終的には「呼吸不全」という危険な状態になることがあります。特に短期間で急激に症状が悪化する「急性増悪(ぞうあく)」という状態が起きると、数日で命に関わることもあります。
そのため、「最近、咳が長く続いている」「息切れがひどくなってきた」などの症状がある場合は、早めに呼吸器内科などの症状がある場合は、早めに呼吸器内科などの専門医を受診することが重要です。
間質性肺炎は、誰にでも起こりうる呼吸器の病気です。特に中高年以降は、風邪や咳を「年のせい」と軽く見ず、異変を感じたら早めに医療機関で相談してみてください。
早期に見つけ、適切な治療を受けることで、進行を抑え、生活の質を保つことができます。