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2025.07.16
相談員ブログ

加齢臭と高齢臭について

【加齢臭と高齢臭の違い】
年齢を重ねるにつれて、「なんとなく体のにおいが気になる」と感じる方は少なくありません。特に中年以降、「加齢臭」や「高齢臭(老人臭)」といった言葉を耳にすることが増えてきます。どちらも年齢に伴って現れるにおいであるため混同されやすいのですが、実際にはにおいの原因や発生の仕組み、対策方法などに違いがあります。
ここでは、加齢臭と高齢臭それぞれの特徴と違い、そしてにおいに対する理解とケアについて解説します。

【加齢臭とは‐中年期以降に現れる皮脂の酸化によるにおい】
加齢臭とは、主に40代以降の中高年に見られる、皮脂の変化によって生じる独特な体臭のことを指します。加齢とともに皮脂の成分が変化し、特に脂肪酸が酸化・分解されることで「2-ノネナール」という特有のにおい成分が発生します。この2-ノネナールは若い年代ではほとんど検出されず、中年期以降特有の物質とされています。
2-ノネナールは皮脂腺の多い場所、耳の後ろ、首の後ろ、背中、胸元などで発生しやすく、「古い油のようなにおい」「青臭い」「枯れ草のよう」といった表現で語られることがあります。
このにおいの発生には、ホルモンバランスの変化、活性酸素の増加、ストレスや食生活の乱れといった要因も関係しています。特に不規則な生活や脂質の多い食事、喫煙などの生活習慣は2-ノネナールの生成を促進しやすいと考えられています。
加齢臭はあくまで自然な生理的変化の一つであり、必ずしも「不潔」ということではありませんが、においを抑えたい場合は生活習慣を見直すことである程度軽減することができます。

【高齢臭とは‐高齢者に特有な複合的なにおい】
「高齢臭」または、「老人臭」と呼ばれるにおいは、一般的に70代以降の高齢者に見られるもので、加齢臭とは性質が異なる複合的なにおいです。体の外側と内側の変化に加え、生活環境や介護の状況など、さまざまな要素が関係しています。
高齢臭にはいくつかの主な要因があります。まず、皮膚の角質やふけが皮膚表面にたまり、それが分解されることでにおいが発生します。また、尿や便の付着によるアンモニア臭、口臭、入れ歯のにおいなども加わることで、においが複雑化します。
さらに、寝具や衣類に染み込んだ生活臭が室内にこもることや、持病や薬の影響によって体内の代謝物がにおいに変化を与えることもあります。
高齢者の皮膚は加齢とともに乾燥しやすく、バリア機能も低下しているため、雑菌が繁殖しやすい状態になっています。自律神経の衰えにより汗をかきにくくなることで皮膚の代謝が滞り、においがこもりやすくなることも一因です。
また、加齢により入浴や口腔ケアが難しくなることもあり、清潔を保てなくなることがあります。介助が必要な方では、これらがにおいの強まりにつながることもあります。
このように高齢臭は、加齢臭と異なり、身体機能の衰えや生活・介護環境の変化が複合的に影響して生じるにおいであるといえるのです。

【加齢臭と高齢臭の予防と対策】
加齢臭に対しては、皮脂の酸化を防ぎ、皮膚を清潔に保つことが基本の対策になります。毎日の入浴で、耳の後ろや首筋、胸元、背中など皮脂の多い部分を重点的に洗いましょう。殺菌や消臭作用のある石鹸やボディソープを使用するのも一つの方法です。
さらに、抗酸化作用のある食品(ビタミンCやE、ポリフェノールなど)を意識して摂取し、脂っこい食事や喫煙・飲酒を控えることも重要です。ストレスの軽減や十分な睡眠、適度な運動も、体の酸化を抑え、においの軽減に効果があります。
高齢臭の場合は、身体の清潔保持と生活環境の改善を両立することが重要です。入浴や洗髪、口腔ケアを習慣化することに加え、衣類や寝具をこまめに選択し、部屋をよく換気することに心がけましょう。排泄後の適切な処理や、介護者によるサポートもにおいの軽減に効果があります。
また、体調管理や持病の治療・薬の調整がにおいに影響を与えることもあるため、定期的な健康チェックも忘れずに行いましょう。
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