2025.08.01
相談員ブログ
夜間熱中症について
【夜間熱中症とは】夜間熱中症とは、主に夜間や睡眠中に発症する熱中症のことです。日中の熱中症に比べてあまり知られていませんが、夏の熱中症のうち約4割が夜間に起こるという報告もあります。
夜間熱中症は、本人や周囲が気づきにくいため、重症化しやすいのが特徴です。
朝起きた時に強いだるさ、頭痛、吐き気などを感じた場合、それは夜間熱中症のサインかもしれません。
【夜間熱中症の危険性】
夜間熱中症の特に危険な点は、「気づきにくさ」と「重症化しやすさ」にあります。日中であれば、めまいやだるさ、立ちくらみなどの初期症状に気づくことができますが、睡眠中はこれらの症状を自覚できません。そのため、気づかないうちに症状が進行し、目覚めたときにはすでに重症化しているケースが多いのです。
実際に、熱中症で亡くなる方の中には夜間に亡くなっているケースも一定数あり、命に関わる危険な状態に陥ることもあります。
また、軽症であっても時間が経つにつれて重症化するおそれがあるため、夜間に吐き気や強い倦怠感が出た場合には、早急な対応が重要です。
夜間熱中症は、気づいた時にはすでに意識障害やけいれんといった重篤な症状に進行していることもあり、決して軽視できません。
【なぜ夜間に熱中症が起こるのか】
夜間熱中症が起こる主な原因は、日中に建物が蓄えた熱が、夜になっても放出され続けることです。外気温が下がっても、部屋の中は高温多湿のままになることが少なくありません。
さらに、夜は湿度が上がりやすく、汗をかいても体の熱が外に逃げにくくなります。寝ている間は水分補給もできず、気がつかないうちに脱水状態に陥ってしまうのです。
また、防犯や虫対策のために窓を閉め切って寝ることで、風通しが悪くなり熱がこもりやすくなります。これも夜間熱中症のリスクを高める要因です。
【高齢者が特に注意すべき理由】
高齢者は夜間熱中症のリスクが特に高いとされています。加齢によって暑さや喉の渇きを感じにくくなる上、体温を調整する機能も低下するためです。夜間のトイレを気にして水分を控える方も多いですが、これはかえって脱水状態を招き、危険です。
また、慢性疾患や服薬の影響で脱水になりやすい場合もあります。さらに、高齢者はエアコンの使用を「もったいない」「寒い」と敬遠しがちです。
そのため、室温や湿度が高くなりやすく、気づかないうちに熱中症を発症してしまうことがあります。高齢者自身が体調の変化に気付きにくいだけでなく、家族も気づきにくいため、重症化しやすいのが特徴です。
【夜間熱中症の主な症状】
夜間熱中症の症状は多様ですが、代表的なものには以下のものがあります。
・朝起きたときの強いだるさや頭痛、吐き気
・パジャマやシーツが汗で濡れている
・体温が高い
・筋肉のけいれんや手足のしびれ
重症の場合は意識障害やけいれんを伴うこともあります。特に高齢者の場合、症状が表れにくいこともあるため、少しでも体調に異変を感じたら注意が必要です。
【夜間熱中症の予防策】
夜間熱中症を防ぐためには、いくつかのポイントがあります。
・エアコンを適切に使う。
夜間もエアコンを使いましょう。設定温度は27~28℃が目安ですが、無理のない範囲で調整してください。
また、ドライ機能や除湿器を活用して湿度を60%以下に保つと、より快適に眠れます。
・こまめな水分補給
寝る前や夜中に目が覚めたときは、コップ一杯の水を飲む習慣をつけましょう。枕元に常温の水を置いておくと、すぐに飲めて安心です。
・寝具やパジャマの工夫
通気性の良い寝具やパジャマを選び、熱がこもらないように工夫しましょう。
・高齢者の場合は特に注意
日中からこまめな水分補給を心がけ、家族や周囲が体調の変化にきづくようにすることも重要です。
エアコンの利用を嫌がる場合は、布団や衣服で調整しながら、室温や湿度が高くなり過ぎないように配慮しましょう。