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2025.08.21
相談員ブログ

蜂窩織炎について

「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」とは、皮下組織に細菌が入り込み、炎症を起こす病気です。発赤(赤み)、腫れ、熱感、痛みが出ることが多く、重症化すると発熱や全身の倦怠感を伴うことがあります。
「蜂窩」とは、ハチの巣のように細かく分かれた組織という意味で、皮下脂肪などの柔らかい組織が感染しやすいことからこの名が付いています。

【主な原因菌】
蜂窩織炎の多くは、皮膚に常在する細菌(普段から皮膚にいるが、健康なときは問題を起こさない菌)が原因です。主なものは以下の2つです。
・溶連菌(溶血性レンサ球菌)
・黄色ブドウ球菌
これらの菌が、皮膚の小さな傷、虫刺され、水虫、ひび割れなどから体内に入り込むことで感染が生じます。

【症状】
蜂窩織炎の主な症状は以下のとおりです。
[皮膚の症状]
赤み・腫れ・熱感・痛み・ときに水ぶくれ
[全身症状]
発熱・悪寒・倦怠感
[その他]
・症状は急速に広がる傾向があるため、早期の受診が重要です。
・リンパ管炎やリンパ節腫瘍を伴うことがあります。
・放置すると重症化し、敗血症(細菌が血液中に入り全身に炎症を起こす状態)や臓器障害を引き起こす可能性もあるため、早期の治療が必要です。

【高齢者と蜂窩織炎】
蜂窩織炎は高齢者に多い病気です。理由としては以下のような点が挙げられます。

・皮膚のバリア機能の低下
加齢により皮膚が乾燥しやすくなり、細かいひび割れや傷ができやすくなります。これにより、細菌が体内に入りやすくなります。

・足の病気やむくみ
高齢者では下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう:足の血管が浮き出て蛇行する病気)やリンパ浮腫(りんぱふしゅ:リンパの流れが悪くなり足がむくむ病気)などがあることが多く、これが蜂窩織炎の原因や再発のリスクとなります。

・免疫力の低下
加齢や持病(糖尿病、がん、心疾患など)により免疫機能が低下すると、細菌に対する防御力が弱くなります。

・水虫や巻き爪などの皮膚トラブル
足の水虫や爪の変形などがあると皮膚が傷つきやすく、そこから細菌が侵入します。

このように、高齢者は蜂窩織炎にかかりやすく、また一度かかると再発しやすい傾向があります。

【診断と治療】
蜂窩織炎は、医師が患部の見た目や症状をもとに診断します。必要に応じて血液検査や超音波検査を行うこともあります。
治療の基本は抗菌薬(抗生物質)です。症状が軽い場合は飲み薬での治療が可能ですが、発熱や全身症状がある場合は点滴による治療や入院が必要になることもあります。
また、患部を心臓より高く保ち、安静にすることや、医師の指示により冷やすことが回復を早めるために重要です。

【再発予防には】
蜂窩織炎は再発しやすい病気です。特に高齢者では、何度も繰り返すことがあります。予防のポイントは以下の通りです。
・皮膚の清潔と保湿:皮膚の乾燥やひび割れを防ぐため、保湿剤を使用する
・水虫や爪の治療:小さな皮膚トラブルを放置しない
・バランスの良い食事と十分な睡眠:免疫力を保つ
繰り返す場合には、長期的に抗菌薬を予防的に服用するケースもあります。特に慢性的なリンパ浮腫や静脈疾患がある場合は、専門医との連携が重要です。かかりつけ医と相談しながら対策をとることが大切です。
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