2025.08.25
相談員ブログ
糖尿病とその対応について
【糖尿病とは】糖尿病とは、血糖中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる病気です。血糖値が高い状態が続くと、全身の細い血管や太い血管にダメージが蓄積され、さまざまな体の不調や病気(合併症)を引き起こす可能性があります。
糖尿病にはいくつかのタイプがありますが、主に「1型糖尿病」と「2型糖尿病」に分けられます。
・1型糖尿病
自己免疫などの影響で、インスリンをつくる膵臓の細胞が破壊され、インスリンがほとんど、または全く分泌されなくなる病気です。若い世代で発症することが多いですが、大人になってから発症することもあります。治療にはインスリン注射が欠かせません。
・2型糖尿病
生活習慣(食べすぎ・運動不足・肥満など)や加齢、遺伝的体質が複雑に関係し、インスリンの働きが弱くなったり分泌が減ることで起こります。
どちらのタイプでも、血糖コントロールと合併症予防がとても大切です。
【糖尿病の合併症について】
糖尿病の怖さは、血糖が高いことそのものではなく、長期間の高血糖によって起こる合併症にあります。これらは自覚症状がないまま進行することも多いため、早めの対応が大切です。
覚え方としてよく使われるのが「し・め・じ」「え・の・き」という言葉です。
「し・め・じ」=三大細小血管障害(細い血管の障害)
・し(神経)=糖尿病性神経障害
手足のしびれ、痛み、感覚が鈍くなるなどの症状が出ます。足にケガをしても気づきにくく、潰瘍や壊疽に悪化することもあります。
・め(眼)=糖尿病性網膜症
目の奥にある網膜の血管が痛んで出血などを起こし、視力が低下したり、失明することもあります。
・じ(腎臓)=糖尿病性腎症
腎臓の働きが徐々に低下し、重症になると人工透析が必要になることもあります。
「え・の・き」=三大大血管障害(太い血管の障害)
・え(壊疽)
厳格には合併症そのものではなく、動脈硬化による血流障害と神経障害によって足にできた傷が悪化し、組織が死んでしまう状態を指します。
・の(脳卒中)
脳の血管の動脈硬化が原因で、血管が詰まったり破れたりして、脳梗塞や脳出血を引き起こします。
・き(虚血性心疾患)
心臓の血管の動脈硬化が原因で、血管が詰まって起こる病気です。狭心症や心筋梗塞などがあり、命に関わることもあります。
これらの合併症を防ぐには、日々の血糖管理がとても大切です。
【治療の進め方】
糖尿病の治療は、まず食事療法と運動療法が基本です。これで改善が難しい場合は、薬物療法が行われます。
[経口血糖降下薬(飲み薬)]
血糖を下げる薬を飲む治療法です。種類が多く、患者さんの状態に合わせて組み合わせて使います。
[インスリン注射]
体外からインスリンを注射で補う方法で、以下のような場合に使われます。
・経口薬では血糖が十分に下がらないとき
・感染症、手術、入院などで血糖が大きく乱れるとき
・妊娠中、授乳中、または腎機能障害などで経口薬が使いにくいとき
・1型糖尿病などで、インスリンが体内でほとんど生成されないとき
【スライディングスケールとは】
血糖が変動しやすい場面で使われるのが「スライディングスケール法」という方法です。
これは、その時の血糖値に応じて、あらかじめ設定された量のインスリンを注射する方式です。
あらかじめ医師が血糖値の範囲(スケール)と、それぞれの範囲で投与するインスリンの量を設定します。
血糖値を測定し(BSチェック)、その結果に応じて、その都度決められた量のインスリンを注射します。
【BSチェックとは】
「BSチェック(Blood Sugart check)」は、血糖値の測定を意味します。「血糖自己測定(SMBG)」とも呼ばれます。
専用の機械を使って、指先から少量の血を取り、リアルタイムで血糖値を確認できます。
測定のタイミングの一例:
・起床時や食前
・食後2時間後
・就寝前
・必要に応じて夜間
BSチェックは、血液の今の血糖値を知る大切な手段です。