2025.10.21
相談員ブログ
介護保険料の支払いについて
公的介護保険制度を支える介護保険料は、40歳から65歳に達するまでおよび65歳以降も生涯にわたって納付義務があります。被保険者は年齢によって「第2号被保険者」と「第1号被保険者」に区分され、保険料の支払い方法や徴収の仕組みが異なります。【介護保険料の支払い期間】
[第2号被保険者(40歳以上65歳未満)]
介護保険料の徴収は、40歳の誕生日の前日がある月から始まります。この期間の保険料は、加入している医療保険(健康保険や国民健康保険など)の保険料に上乗せされ、医療保健者(保険組合や市区町村)を通じて一体的に徴収されます。
・会社員(健康保険加入者)の場合は、健康保険料と合わせて給与や賞与から天引きされます(労使折半)。
・自営業者(国民健康保険加入者)の場合は、国民健康保険料(税)に介護分が加算され、世帯主が納めます。
[第1号被保険者(65歳以上)
65歳になった月(満65歳の誕生日がある月)から第1号被保険者となり、保険料は居住地の市区町村が個別に決定し、徴収します。支払い方法は、原則として年金受給状況によって自動的に決定されます。
【第1号被保険者(65歳以上)の支払い方法】
65歳以上の第1号被保険者の納付方法は、年金受給額などにより、特別徴収と普通徴収のいずれかに区分され、原則として自分で選ぶことはできません。
[特別徴収(年金からの天引き)]
・対象者は、老齢年金、障害年金、遺族年金などの公的年金を年間18万円以上受給している方です。
・納付方法は、年金が支給される際、支給額から介護保険料が自動的に差し引かれます。
・納付頻度は、年金の支給月である年6回(偶数月:4月、6月、8月、10月、12月、2月)です。
・ただし、65歳になった直後や他の市区町村から転入した直後は、天引きが始まるまでに半年から1年程度の準備期間があり、その間は一時的に普通徴収となります。
[普通徴収(納付書払い・口座振替)]
・対象者は、年金受給額が年間18万円未満の方、65歳になったばかりの方、転入直後の方、または公的年金を受給していない方など、特別徴収の対象とならない方です。
・納付方法は、市区町村から送付される納付通知書を使用し、金融機関やコンビニエンスストアでの窓口払い、または口座振替で納めます。
・納付頻度は、年間保険料を原則として10回に分けて納めます(自治体により異なります)。
・特に、65歳以上で年金を受給せず働き続けている方などは、給与から自動的に控除されないため、納付通知書に基づき自ら納付する義務があり、納め忘れに注意が必要です。
【保険料の決定】
第1号被保険者の介護保険料は、前年の所得や世帯の課税状況に基づき、居住地の市区町村が個別に決定します。所得水準に応じて保険料の段階(1~15段階程度)が設定されており、所得が高いほど保険料の負担が増す仕組みです。
【徴収の仕組み】
年間保険料は、納付回数に分けて徴収されます。特別徴収では、年度の前半(4月、6月、8月)は暫定額を納める仮徴収、年間保険料確定後の後半(10月、12月、2月)は調整額を納める本徴収という仕組みが用いられます。
【滞納した場合の対応とペナルティ】
介護保険料を滞納すると、市区町村から督促を受けます。滞納が1年以上になると、介護サービスを利用した際に費用をいったん全額自己負担する「償還払い」方式に変更されるなど、サービス利用に制限が生じます。
さらに、2年を超える滞納は未納扱いとなり、原則として追納(さかのぼって収めること)ができなくなるほか、将来的に利用者負担割合が引き上げられるなど、重大なペナルティが課されます。支払いが困難な場合は、滞納する前に市区町村の窓口に速やかに相談し、分割納付や減免制度の適用を検討することが非常に重要です。
【減免や免除】
所得が著しく低い場合や、災害、病気、失業など特別な事情がある場合には、申請により介護保険料の減額または、免除が受けられる制度があります。減免には全額免除や一部免除があり、申請手続きは居住地の自治体によって異なります。
【支払いに関する注意点】
・年金未受給者の注意点:65歳以上で公的年金を受給していない方は、支払い方法が普通徴収となるため、納付通知書や納付期限を必ず確認し、払い忘れが無いよう計画的な納付を心掛ける必要があります。
・特別徴収の選択不可:特別徴収(年金天引き)の対象者は、法令により定められているため、自分で普通徴収を選ぶことはできません。
このように、介護保険料は加入者の年齢や年金受給状況によって支払い方法が大きく異なります。特に普通徴収で納める方は、支払い義務を自己責任で管理することが求められます。