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2015.06.16
介護ニュース

日本創成会議、「東京圏高齢化危機回避戦略」を提言

何度かテレビのニュース番組で取り上げられましたので、ご存知の方も多いことと存じますが、有識者でつくる「日本創成会議」という民間組織が先日、「東京圏高齢化危機回避戦略」なるものを発表しました。

 どういうことか、簡単に説明しますと、東京圏(1都3県)では、高齢者の急増により、2025年には介護施設が約13万床も不足するそうです。これを受けて、東京圏に住む高齢者の地方移住を進め、国や地方自治体は移住費用の助成や支援策を強化するよう、呼びかけたものです。ご丁寧に、移住するならお勧めだという移住候補地も、北海道函館市や大分県別府市など、介護サービスが整っているとされる41地域が公表されています。
 つまり、東京圏は介護施設が不足するから、高齢者は地方へ移住しろ、ということですね。この発表に対し、賛否両論の議論が沸騰。とくに反対派が多いようで、「これは現代のうば捨てだ!」と怒りを露にする人もいます。舛添東京都知事は、「東京圏に住む高齢者で地方へ移住したいという人は1人もいませんよ」と、額に青筋を立てながら言っていました。

 果たして、そうでしょうか? という疑問もあって、今回はこの問題を取り上げたいと思います。

 断っておきますが、この戦略が正しいか、間違っているか、ではありません。こういう問題は、結果を見ないと何ともいえませんし、たとえ結果が出た後でも、人によっては、正解だったという人もいれば、間違っていた、という人も両方いる場合が多く、誰が見ても明らかな白黒はつけられないものです。したがってここでは、賛成派と反対派のどちらが優勢なのか、それを推測するまでです。もちろんあくまで私個人の見解であることはご了承ください。

 ということで、まずは東京圏と、それ以外の地方とを分けて考えてみましょう。
 先に地方についてですが、これはどう考えても、賛成派のほうが多いでしょう。たとえ高齢者であっても、人口が増えるということは、税収アップや雇用の拡大など、何かしらの活性化につながりますから、地方にとっては歓迎すべき戦略だと思われます。たしかに外部からの移住者受け入れによるデメリットもないことはないでしょうが、外国人に比べたら比較的スムーズな受け入れが可能です。受け入れることで生じるさまざまなメリットを上回るデメリットは、今のところ私には思い浮かびません。
 ということで、地方では賛成派のほうが、圧倒的とまでは言いませんが、ほぼ優勢であることは間違いない、というのが私の見方です。反対派の方のご意見をお待ちしています。

 問題は東京圏ですね。東京圏に住む高齢者の方々はどう思っていらっしゃるのでしょうか。人による、と言ってしまえばそれまでですが、私にはどうしても、世間で騒がれているほど、反対派が多いとは思えないのです。なぜなら、東京圏の住人は、高齢者であるほど、地方出身者が多いからです。地方から上京してきて、いまは生活の基盤は東京圏にあるものの、何かのきっかけがあれば、自分の故郷なり、あるいは別の暮らしやすい地方へ移住したい、という思いを抱いている人は少なくないはずです。それは近年の田舎暮らしブームにも現れています。

 東京圏で生まれ育った人が、「地方への移住は嫌だ」というのはわかります。しかし、地方出身者なら、地方移住に対しての抵抗感は、東京出身者よりも小さいと考えるのが普通ではないでしょうか。そして実際問題、東京圏に住む高齢者は、地方出身者のほうが多い(数字は調べていませんが)のですから、舛添都知事が言うように、「地方へ移住したい人は1人もいない」なんてことは絶対にない、と私は思います。

 なのになぜ、世間では反対派のほうが多勢を占めているかのように感じるのか。それは、ただ単に、反対派の声のほうが大きいから、でしょうね。舛添都知事やどこかのニュースキャスターのように、反対派の中に情報発信力がある人が多い。マスコミも反対派の声ばかり取り上げる。だから、世間的には反対派が優勢であるように映る。それだけのことだと思います。きちんと高齢者1人1人の声を反映すれば、半々とまではいかないまでも、かなりの数の人が、「条件さえ整えば、地方へ移住してもいい」と考えているのではないでしょうか。つまり、必要なのはむしろ、賛成か反対かの議論ではなく、いかにして東京圏在住の高齢者が「移住してもいい」という環境を整えるか、だとも言えます。

 ここまででざっくりですが、まとめてみますと、地方では賛成派が優勢、東京圏では一見反対派が優勢のようにみえるが、ただ反対の声が大きいだけで、実際のところはわからない、ということで、合わせるとどうやら賛成派のほうが上回るのではないか、と私は考えます。繰り返しますが、あくまで私個人の見解です。皆さんはどうお考えですか?

 ご意見をお寄せいただけたら幸いです。
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