2018.10.15
介護ニュース
全国初!山形県天童市で“ショッピングリハビリ”スタート!
リハビリテーション、略して「リハビリ」といえば、病院や施設のトレーニングルーム(機能訓練室)で、器具やマシンを相手に黙々と行うもの。なんてイメージをお持ちの方がほとんどですよね。ところが、そんなリハビリの辛いイメージを覆すような取り組みがはじまった、というニュースを見つけたので紹介します。その取り組みとは、高齢者を商業施設へ送迎し、施設内を歩いて買い物をしてもらうことで健康維持を図る、というもの。名付けて「ショッピングリハビリ」です。はじめたのは、山形県天童市。冬場は雪に閉ざされる同市では、外出を控えがちになる高齢者が多いため、社会参加の促進や閉じこもり防止を狙って「ショッピングリハビリ」に目をつけたそうです。
事業がスタートした10日には、介護保険で要支援と認定された市内の70~80代の高齢者5人が、介護事業所のクルマで自宅まで迎えに来てもらい、市内のスーパー「ヨークベニマル天童老野森店」へ来店。足腰が悪くて買い物が1人でできない方にはスタッフが付き添い、店内を回って買い物を楽しまれました。
たしかに、ショッピングすると普段よりも歩きますし、お買い物は大変良い気晴らしになりますから、高齢者の健康維持に効果的なのは間違いないでしょう。とはいえ、老人ホームなどの施設では、そんなのはすでにやってますよ、というところも多いでしょう。施設のスタッフが入居者を商業施設まで送迎したり、買い物に付き添ったりするサービスはさほど珍しいものではなく、中には「買い物レク」などと称して積極的に行っている施設もあります。ただ、「ショッピングリハビリ」という言葉を使わないだけで、やっていることは同じですよね。
では、なぜ今回、あえて山形県天童市ではじまった「ショッピングリハビリ」を取り上げたのかといえば、それが施設ではなく、“自治体”としての取り組みであり、こうした取り組みを自治体が行うのは、全国でも例がない、というからです。
同市では今年度、約700万円の予算を計上、市内のスーパーやショッピングモール4店の協力の下、市内9介護事業所のスタッフが商業施設への送迎や買い物の付き添いを担当し、対象の約900人のうち50人程度を週1回のペースで実施。効果を検証したうえで、参加者や協力事業者を拡大していく方針だといいます。
「ショッピングリハビリ」の普及に努めている島根県雲南市の福祉関連会社「光プロジェクト」によると、個別の介護事業所や商業施設単位で「ショッピングリハビリ」を実施している例はあるそうですが、自治体が主体となって取り組むのは、天童市が全国初、ということで、注目に値するニュースだと思います。自治体が取り組むことで、介護予防だけでなく、高齢者の運転免許返納による“買い物難民”対策としても期待できるでしょう。
「地域を挙げて取り組むことで、街の活性化にもつなげたい」とは、市保健給付課の弁。他の市町村でも、自治体が主体となって「ショッピングリハビリ」がどんどん広がっていくといいですね。