2018.11.28
介護ニュース
特養が運営する「子ども食堂」、その効果に注目!
「子ども食堂」って、最近よく聞きますよね。主に貧困家庭の子どもに無料または低料金で食事を提供するという大変素晴らしい活動で、2012年に東京都大田区の「気まぐれ八百屋だんだん」ではじめたのが最初らしいのですが、そこからどんどん広がって、いまや全国に150か所以上もあるそうですよ。そんな「子ども食堂」を運営しているのは民間だったり自治体だったり、さまざまなケースがある中、全国でも珍しいと思われるのがこちら。なんと特養、つまり“特別養護老人ホームが運営する子ども食堂”があるというので取り上げてみました。
それは東京都町田市の「清風園」(社会福祉法人賛育会)が月2回(第1、第3木曜)、施設内で開いている子ども食堂、名付けて「にこにこ清風食堂」です。「清風園」は都内で2番目に古い特養で、54年にわたり高齢者ケアを行ってきましたが、「地域で困っているのは高齢者ばかりではない。問題を抱えている家庭の子どもたちにも目を向けて」という民生委員からの言葉をきっかけに、2016年6月からはじめました。
食事代は100円で、食材や運営資金は協賛企業・団体からの寄付で賄います。調理や片付け、見守りなどは定年退職した男性や主婦などによる地域のボランティアが中心。施設職員が統括役として加わるほか、近隣の玉川教育大学の学生もボランティアで参加し、食事の前後に一緒に遊んだり、学習支援もするそうです。
注目すべきは、子どもが特養の利用者や職員にも良い影響を与えていること。同園の吉田美香施設長によると、同園の入居者が子どもの声が聞こえてくると嬉しそうな表情を浮かべたり、施設の行事に参加する子どもに世話を焼こうするなど、心の活性化につながっている、といいます。
考えてみれば、高齢者と子どもって、相性がいいんですよね。だから地域の保育園や幼稚園と連携して、入居者と子どもとが交流できる場をつくっている施設は珍しくありません。これまで取材した施設もほとんどがそうでした。しかし、「子ども食堂」という手があったとは!目からウロコでした。貧困家庭の子どもを救うことで地域に貢献できて、なおかつ利用者や入居者のためにもあるという一石二鳥。いや、子どもたちが介護施設に興味を持って、将来は介護の担い手になってくれたりすれば、三鳥にも四鳥にもなる妙手ではないでしょうか。
介護施設で「子ども食堂」。いいっすね。