2019.02.12
介護ニュース
「ツクイスタッフ」、給与前払いサービス「キュリカ」を導入
突然ですが、“給料の前借り”って、したことあります? 年配のサラリーマンであれば、「昔はよくやったなあ」という方もおられるでしょうが、若い方には聞き慣れない言葉だと思います。今はほとんどの会社がそんなこと認めてないですからね。じゃあ、今の若いサラリーマンが、給料前に金欠で困ったとき、どうするかといえば、消費者金融に駆け込んだり、クレジットカードでキャッシングしたりするわけです。でも、そういうのはどう言い繕っても、要するに“借金”ですよね。“借金”には金利がかかりますから、なるべくなら、いや、絶対に、しないに越したことはありません。そう考えると、昔の“給料の前借り”は、古き良き風習だった、と言えなくもない、という話はさておき、給料の前借り、ならぬ、給料の前払い、というシステムを介護業界で初めて導入した、というちょっと面白い情報を見つけたので紹介します。
そのシステムとは、給与前払いサービス「キュリカ」といい、導入したのは「ツクイスタッフ」。「ツクイ」といえば、当お探し介護の取材レポートでも取り上げた介護付有料老人ホーム「ツクイ・サンシャイン」シリーズを運営している会社ですから、ご存知の方も多いでしょう。「ツクイスタッフ」はそのグループの一員で、医療・介護分野に特化した人材派遣などを展開している会社です。
給与前払いサービス「キュリカ」を導入した会社に入社すれば、最短で就業当日に、自分で稼いだ額の一部をコンビニや銀行などのATMから、発行無料の専用カードを使って24時間365日、いつでも現金で引き出せます。会社にその都度申請したり、特定の口座をつくったりする必要はありません。ただし、受け取れるのは、あくまで仕事で得た分だけ。借り入れではないため、金利はかかりませんが、ATMの手数料として400円+税がかかります。
「キュリカ」がスタートしたのは2016年。金欠のときでも、給料を前払いで貰えれば、借金をしないで切り抜けられる、という利点が好評で非正規雇用者や若者の間で広がり、各業界で急速に関心が高まっているそうです。「キュリカ」によると、専用カードの保有者は昨年10月時点で11万人を超えている、といいます。
そこで今回、「ツクイスタッフ」が介護業界大手では初めて、介護の現場などに派遣する人材が「キュリカ」を使えるようにした、というわけですが、前払いを認めるのは6時間以上働いた日の給与。1日の勤務につき最大5000円まで、1度の引き出しで最大3万円まで、という制度を設けています。職種や地域、施設形態は問いません。
前借り、ではなくて、前払い、だから金利がかからない、というのが大きなポイントですね。給料前の財布のピンチ!のときでも、給料日まで待つことなく、前払いで貰えれば、借金をしないで切り抜けられる――というのは、日々のやりくりに苦労している人には大変ありがたいシステムだと思います。また、日本で銀行口座を開設するのに苦労する外国人労働者にもメリットが大きい、とは「キュリカ」の担当者。今後、人材の確保・定着が課題の介護業界でも、先行している飲食や小売り、警備などの業界と同様、給与前払い制が浸透していく可能性は大いにあるのではないでしょうか。