2015.09.09
介護ニュース
精神障害を持つ人達との共存を目指して――

そして、入院期間が40年、50年に及ぶ人もいます。人生の大半ともいえる期間を狭い病院の中で暮らさなければならない、その理由は、今の日本社会に精神病患者を受け入れる体制がないことにあります。
約70年前、精神病患者を自宅の一部で、まるで牛や馬かのように監禁する「私宅監置」が一般的でした。
その当時、精神病をしっかりと治療しようとする意識はほとんどありませんでした。1950年、精神衛生法が制定され、私宅監置が禁止され、病院で治療することが基本とされました。
しかし、制定から4年が過ぎても、全体の98%の患者が自宅でいまだに監禁されていることが判明しました。これを受けた政府は、より病院に行きやすくなるように、精神科の医師や看護師は通常よりも少なくて済むという特例を設けました。
これをきっかけとして、日本では1960年代以降、精神科病院のベッド数が急激に増加していき、今に至ります。
今、いくつかの病院で、精神病患者が地域で暮らせるようにする活動を行っています。このため、徐々に病院を離れる患者が増えてきています。