2019.05.13
介護ニュース
厚労省、認知症でも仕事ができる仕組みを全国的に推進、地域支援事業の一環として
認知症の人でも仕事をして、報酬を得ることができる!という活動を推進している施設等については過去、当コーナーでも何度か取り上げてきました。認知症になったからといって社会から隔絶されるのではなく、できる範囲で仕事をすることで、社会に参加しているという生きがいが生まれ、経済的にもプラスになり、うまくいけば重度化の予防や地域づくりにもつながるという、まさに一石二鳥どころか三鳥も四鳥も期待できる取り組みである、と思っていて個人的には大賛成。ですが、その反面、経済活動となる以上、信用や責任問題が生じますから、周囲の理解と協力なしには成り立たたない、といった難しさがあります。これについては民間だけでなく、行政による全面的な支援が必要だ、と思っていたところへ、こんなニュースが飛び込んできました。
厚生労働省は今年度より、市町村が運営する地域支援事業の実施要項を改正し、そのメニューの中で初めて、希望する認知症の人が可能な範囲で何かしらの仕事を担えるようにする取り組みを全国的に推進していくよう位置づけ、1市町村あたり3カ所を標準として実施するよう要請しました。詳細は介護保険最新情報Vol.727で広く周知していますのでご参照ください。
その実務を担うのは、今やすべての市町村に配置されている「認知症地域支援推進員」。通常はネットワークづくりや相談支援、困難事例の検討、認知症カフェの開設などを行っている地域の調整役にもう1つ、新たな業務が増えたことになります。改正された実施要項により、従来より多くの予算をここに投入できるようになりました。つまり、国による地域支援事業の一環として推進してゆく、ということで、たとえば、商品の製造・販売や農業、食堂、マルシェ(市場)などを想定。企業とのマッチングやコーディネート、必要なサポートなどを、地域支援事業のスキームで新たに展開できるようにした、といいますから、期待したいですね。