1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. お知らせ
  3. 「認知症基本法案」って、何?(その1)
2019.06.10
介護ニュース

「認知症基本法案」って、何?(その1)

 議員立法の「認知症基本法案」が今国会へ提出されることになり、早ければ年内にも成立する見込みとなりました。基本法案を制定する動きが加速した背景には、認知症がいまや新たな“国民病”となっている現状があります。

 2025年には700万人を突破、65歳以上の5人に1人が認知症になるとされている認知症。政府はその認知症に対し、国としての基本的な考え方や関係者の責務、力を入れるべき取り組みなどをここで改めて明確にすることで、支援策の充実に結び付けていく狙いがある、といいます。

 そこで、昨4日の自民党の厚生労働部会ではじめて明らかにされた、「認知症基本法案」の内容を紹介する記事を見つけたので、紹介します。

 まずは基本法案に書かれている目的として、
「認知症の人が尊厳を保持しつつ社会の一員として尊重される社会の実現」
という一文があり、続いて、施策の基本理念が6項目、掲げられています。以下、全文を引用します。

【施策の基本理念】
1. 常に認知症の人の立場に立ち、認知症の人とその家族の意向の尊重に配慮して行われること

2. 認知症に関する国民の理解が深められ、認知症の人とその家族が居住する地域にかかわらず日常生活・社会生活を円滑に営むことができるとともに、認知症の人が地域において尊厳を保持しつつ他の人々と共生することを妨げられないことを旨とすること

3. 認知症の人の意思決定の支援が適切に行われるとともに、その意向を十分に尊重し、その尊厳を保持しつつ、切れ目なく保健医療サービス、福祉サービス、その他のサービスが提供されること

4. 認知症の人に対する支援のみならず、その家族、その他認知症の人と日常生活において密接な関係を有する者に対する必要な支援が行われること

5. 認知症に関する専門的、学際的、総合的な研究を推進するとともに、認知症と軽度認知障害に係る予防、診断、治療、リハビリテーション、介護方法、その他の事項に関する研究開発などの成果を普及し、活用し、発展させること

6. 教育、地域づくり、雇用、保健、医療、福祉などの関連分野における総合的な取り組みとして行われること

 ここでのポイントは、当事者との「共生」を大事にしていること。そして、本人だけでなく、家族への支援も重視していること、です。

 次に出てくるのが、関係者の責務。国と自治体は、上記の基本理念に則って施策を推進しなければなりません。政府に対しては、施策を実施するために必要な法制上、財政上の措置を講じるよう指示。自治体には、地域の実情に応じた施策の展開を要請しています。

 また、事業者あるいは国民の責務にも言及しており、医療・介護サービスを提供する場合、「国や自治体の施策に協力すること」「良質かつ適切なサービスの提供に努めること」が求められる、としています。

 さらに、公共交通機関や金融機関、小売業などにも「事業の遂行に支障のない範囲で、認知症の人に対し必要な配慮をするよう努めなければならない」といった責務があります。これは日常生活・社会生活の基盤となるサービスを担う事業者が広く対象となります。

 国民の責務としては、「認知症に関する正しい知識を持ち、認知症の予防に必要な注意を払うよう努める」「認知症の人に対し必要な配慮をするよう努める」の2点を記載。毎年9月を「認知症月間」と位置付け、世界アルツハイマーデーの9月21日を「認知症の日」とすることも盛り込まれています。

 以上、長文となりましたが、もう少し続きがありますので、以下は(その2)で。

  1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. お知らせ
  3. 「認知症基本法案」って、何?(その1)
お気軽に相談員にお尋ねください