1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. お知らせ
  3. 高齢者への虐待、昨年度過去最多に 介護施設は2割増の621件
2019.12.25
介護ニュース

高齢者への虐待、昨年度過去最多に 介護施設は2割増の621件

 当介護ニュースでは、通常はあまりネガティブな話題は載せないようにしているのですが、これをお読み下さっている皆さんの中には介護施設を検討中の方も多いでしょうから、そうした方々の施設選びの際に注意を喚起する狙いもありまして、あえて取り上げてみます。

 厚生労働省が昨日公表した、高齢者に対する虐待について把握する最新の結果によると、昨年度1年間に自治体が虐待と判断したケースは、介護施設・事業所の職員によるものが621件で21.8増、親族などの「養護者」によるものが1万7249件で1.0%増で、ともに過去最多を更新しました。

 このうち、介護施設を検討中の皆さんにとっては最も関心が高いであろう施設・事業所の職員による虐待をみると、相談・通報の件数はこれまでで最も多い2187件で15.2%増。その施設・事業所の他に職員、もしくは家族などが相談・通報するケースが目立つそうです。

 加害者の54.1%は男性で、介護職員全体に占める男性の比率は20.6%、約2割しかいないことを勘案すれば、男性が虐待を起こす割合はかなり高いといえます。

 虐待の要因は、複数回答で「教育・知識・介護技術などの関する問題」が58.0%で最多。以下、「職員のストレスや感情のコントロールの問題」が24.6%、「倫理観や理念の欠如」が10.7%、「人員不足や人員配置の問題、および関連する多忙さ」が10.7%と続いています。

 また養護者による虐待も、相談・通報の件数が3万2231件、7.3%増で過去最多。相談・通報を最も行っていたのはケアマネージャーで28.4%、警察の24.7%で、この2つが他藩を占めていました。

 そして、養護者による虐待でもやはり息子(39.9%)や夫(21.6%)など、男性が加害者となるケースが多く、虐待の要因は複数回答で多い順に「介護疲れ・介護ストレス」が25.4%、「加害者の障害・疾病」が18.2%、「被害者と加害者の人間関係」が12.6%、「加害者の性格・人格」が9.5%となっています。

 介護施設を検討中の皆さんにとって問題は、こうした虐待が行われている、または行われる可能性のある施設を見抜くことができるかどうか、ですが、こればっかりは難しいといわざるを得ません。虐待というものは隠れて行われるものですから。

 なので現状では、なるべく多くの情報を集めること、できればその情報は内部事情にまで通じた生の声であること、そして実際に足を運んで雰囲気を感じること、というぐらいしかありませんが、情報収集でしたら当お探し介護の相談員にお声がけいただければ一生懸命集めますし、生の声も豊富な経験やメットワークから可能な限り集めますので、ぜひ施設選びの際はご相談ください。


  1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. お知らせ
  3. 高齢者への虐待、昨年度過去最多に 介護施設は2割増の621件
お気軽に相談員にお尋ねください