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2019.12.26
介護ニュース

特別養護老人ホームへの入居希望の待機者、依然30万人超

 介護施設を検討中の皆さんの中には、特別養護老人ホーム、略して特養を第一候補にしている方は多いことでしょう。一般の有料老人ホームよりは費用が比較的安いですからね。しかし、どこも一杯でなかなか入れない、という方も少なくないようですが、それもそのはず、厚生労働省が昨25日に公表した、特養への入居を希望している待機者の動向を把握する最新結果によると、今年4月1日時点で要介護3以上の待機者は全国で29.2万人。3年前に行われた前回調査からは3000人弱減少したものの、依然、およそ30万人の重度の高齢者が特養に入りたくても入れないという現状が改めて浮き彫りとなりました。

 この調査は都道府県からの報告を国が積み上げてまとめるもので、厚労省は協力を求めるにあたり、入所申し込み者の重複などをできるだけ排除し、実数に近づけるよう要請したといいます。

 もっと詳しくみてみると、29.2万人の待機者のうち、要介護3は11万5990人、要介護4は10万5359人、要介護5は7万1138人。要介護3のうち在宅は5万4821人、在宅以外は6万1169人、要介護4のうち在宅は3万8319人、在宅以外は6万7040人、要介護5のうち在宅が2万2925人、在宅以外は4万8213人。

 待機者の人数を都道府県別にみると、やはり人口が密集している都市部で非常に多いですが、地方でも増加しているところや、都市部でも減少しているところもあり、厚労省は各地の状況を精査していく、としています。

 特養をめぐっては、2015年4月、入居者を原則として要介護3以上に限定する、とルールを変更。これはより状態の重い高齢者を支える機能に特化させる狙い。要介護1、2でも在宅生活が難しいとされれば、「特例入所」という扱いで入れますが、今回の調査結果では、今年4月1日時点の「特例入所」の待機者は3.4万人だったと報告されており、これを足すと待機者の合計は32.6万人となります。

 このように、特養にはなかなか入りたくても入れない状況はしばらく続くと思われる一方、高齢者の介護度はどんどん進みますから、現在、特養の待機中という方は、一般の介護付き有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅(最近は重度の要介護者を受け入れるサ高住も増えていますから)にも目を向けてみてはいかがでしょうか。


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