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2021.12.21
相談員ブログ

高齢者のおしゃれ

「老いほど女性に鏡を見ることを憎ませるものはない」と言ったのはフランス人の劇作家。
「老いは顔よりも心にもっと皺を作る」と言ったのはフランス人哲学者。
フランス人は年齢相応の見た目を大事にし、老いを楽しむ心を大事にすると耳にしたことがあります。
自分に似合う、自分に似合う服を選び、「人生は美しい」と口にします。

ではわが国、日本ではどうでしょう。
年齢が進むと「年甲斐もなく」と口にし、似たり寄ったりの色の服を選び、保守的になってしまう傾向にあるようです。本来は人にとって、おしゃれが生きる喜びと生きる士気を高めるものなのに。

そんななか、老人ホームで心を奪われたエピソードです。
お召しの黄色のセーターに、焦げ茶色のパンツルックが良くお似合いな女性。ショートカットのグレイヘアをなびかせて廊下をゆっくり歩かれていました。
「こんにちは!お邪魔しています」とお声掛けすると、「よくいらっしゃったわね」と微笑み返してくださいました。
後にスタッフの方がお教えくださいました。
先ほどの入居者様は認知症がかなり進んでらっしゃるんですが、いつもご自身でその日に着る服をチョイスします。いつもおしゃれで身なりをきちんとされているんです。お若い頃は服飾のお仕事をされていたそうですよ。

認知症を患われても、ご自身がお似合いのお召し物を選び着用される。
「人生は美しい」と感じる瞬間でした。
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