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2016年08月22日

介護付き有料老人ホーム「ライフケアガーデン湘南」施設訪問取材!

神奈川県県藤沢市にある「ライフケアガーデン湘南(株式会社ヘルスケアシステムズ)」を見学

 お探し介護ライターが実際に施設へ足を運んで、見て、聞いて、感じて、体験したことをありのままに報告する施設訪問レポート。今回は「ライフケアガーデン湘南」を訪ねました。

■10の医療施設と11の介護施設を抱える「健育会」グループの1施設
 
 「ライフケアガーデン湘南」を運営しているのは、ヘルスケアシステムズという会社。と、言われても知らない人のほうが多いですよね。私お探し介護ライターも寡聞にして知りませんでした。そこで念のため同社のホームページを拝見したところ、病院経営支援と介護事業の2本柱で事業展開しており、介護付有料老人ホームとしては「ライフケアガーデン湘南」ともう一つ、「ライフケアガーデン熱川」も直営しているようです。

 つまり老人ホームの運営だけでなく、病院の経営支援も行っている会社ということで、それはそれで医療との強い連携が期待できていいんですが、老人ホームの経営を専門にしていて幾つもの施設を展開しているような会社と比べると、どうかな? なんて余計な心配をされる方もいらっしゃるかもしれません。病院の経営と老人ホームの経営はまったく別ものでしょうからね。

 でも、安心してください。ヘルスケアシステムズは、「医療法人社団 健育会」という大きなグループの一員なのです。
「健育会」といえば、よくご存知の方も、よくは知らないけど名前ぐらいは聞いたことある、という方も、多いことでしょう。温泉を利用した医療で注目され、しばしばマスコミにも取り上げられている「熱川温泉病院」をはじめ、「竹川病院」「西伊豆健育会病院」「石巻健育会病院」「石川島記念病院」「いわき湯本病院」「花川病院」といった7つの病院と、「土肥クリニック」「茅ヶ崎セントラルクリニック」「ふれあいクリニック」という3つのクリニック、そして「ライフケアガーデン湘南」「ライフケアガーデン熱川」の2つの介護付有料老人ホームに加え、介護老人保健施設、介護老人福祉施設、グループホーム、サービス付き高齢者住宅や多数の在宅支援事業などを、関東、東海、東北、北海道で展開している「健育会」。さらに2017年秋には、慶應義塾大学・湘南藤沢キャンパスの隣に、「(仮称)湘南藤沢記念病院」という230床もの大きな病院のニューオープンを予定しています。只今成長中のグループといっていいでしょう。
そうした「健育会」グループが経営母体となっている「ライフケアガーデン湘南」ですから、施設をご検討の際、経営会社の規模や健全性を気にされる方でも、安心していいと思われます。

■「藤沢本町」駅より徒歩15分。だけど「善行駅」からタクシーがおすすめ。

 前置きはこれぐらいにして、いざ、「ライフケアガーデン湘南」へ突撃です。事前に調べたところ、「藤沢本町駅」から徒歩15分、もしくは、「藤沢駅」北口からバスで12分(8番乗り場から『荏原工業団地行』乗車、『関東航空前』下車、徒歩2分)。タクシー以外だとこの2つの行き方がメインのようですが、バスは時間が読みづらいので、「藤沢本町駅」から歩くことにしました。徒歩15分なら大丈夫だろう、と思って。
 しかし当日、時間に余裕を持って家を出たつもりでしたが、案の定、迷いました(笑)。
そこで「ライフケアガーデン湘南」へ電話して道順を聞き、無事到着できました。

 徒歩15分はきついという方もいらっしゃるでしょうし、途中、坂道もありますので、足に自信のない方や急ぐ方は「善行駅」西口からタクシーをおすすめします。「藤沢本町駅」からだと多分、タクシーは掴まらないので、「善行駅」で乗りましょう。パンフレットによるとタクシー約5分、徒歩20分。「藤沢駅」北口や「辻堂駅」北口からもタクシー10分とあります。タクシーを使えば、または慣れてしまえば、都心からのアクセスは良好といっていいでしょう。

■藤沢市の大規模都市開発プロジェクト「ココタウン」の一角

 約束の時間を少し遅れて到着した「ライフケアガーデン湘南」の第一印象は、まあ、ビックリ驚きの別世界でしたね。目印として教えられたファミリーマートや、その斜め向かいにもセブンイレブンがあるあたり、そこに至るまでの通りは何の変哲もないただの車道。しかし、そこから左折した途端、目の前に日本ではない、海外のリゾートのような風景が広がっています。

 そうです、藤沢市民ならご存知でしょう。ここは藤沢市が実施した大規模都市開発プロジェクトによって誕生した街。その名も「ココタウン」なのです。
 藤沢市の姉妹都市である、フロリダ州マイアミ・ビーチ市に流れる陽気なリゾート&リラックススタイル、独創的な「トロピカル・デコ」と呼ばれる建築様式と、湘南文化を融合した街並。ヤシの木が揺れる街路、眺望と採光を重視した住戸や共用施設のほか、老人ホームまで、快適な生活をもたらすさまざまな利便施設を備えています。また、街の出入口となるメインゲートを設けることでセキュリティにも配慮し、あらゆる世代に、安心・安全な暮らしを提供する街。それが「ココタウン」です。

 と、いうような「ココタウン」についての説明が「ライフケアガーデン湘南」のホームページにありましたので、抜粋してみました。なるほど、藤沢市って、マイアミ・ビーチ市と姉妹都市だったんですね。だから、タウン内のメインストリート沿いには高~いパームツリーが立ち並んで、敷地内の建物はすべて「トロピカル・デコ」(っていうんですね、初めて知りました)で統一されて、いや~素敵です。こんな街に住んでみたい、と思う人も多いことでしょう。そんな「ココタウン」の一角に位置することが、「ライフケアガーデン湘南」の最大の特色といえます。

それにしても、今回はこの「トロピカル・デコ」という言葉で、「ココタウン」という街の雰囲気や、「ライフケアガーデン湘南」の建物外観のイメージを簡潔に一言で表現できてよかった。うれしいのでもう一度言います。藤沢市の大規模都市開発プロジェクト「ココタウン」の一角に位置する、「トロピカル・デコ」風の建物の瀟洒な老人ホーム、それが「ライフケアガーデン湘南」です。素晴らしいです。パチパチ。
と、いつまでも「ココタウン」の話ばかりではちっとも先に進みませんので、「ココタウン」に興味を持たれた方は後はご自分で調べていただくとして、お待たせ致しました、いよいよ「ライフケアガーデン湘南」の中に入りましょう。

藤沢市の姉妹都市である、フロリダ州マイアミ・ビーチ市に流れる陽気なリゾート&リラックススタイル、独創的な「トロピカル・デコ」と呼ばれる建築様式の外観です。
海外のリゾートのような風景が広がります。
「健育会」グループが経営母体となっている「ライフケアガーデン湘南」ロビーです。

食事は委託業者ではなく、自社で提供。カロリーや塩分制限食も美味しく、「やわらか食」も

 フルフラットの幅広い入口のドア(もちろん自動ドアです)を開けると、かなり奥行のあるゆったりとしたエントランスホール。応接セットが2つと、中央に「プライベート水族館」と書かれた円柱状の水槽が立っていて、南国らしく熱帯魚が泳いでいます。壁際ではなく、ホールの真ん中に水槽を置くことで、四方八方から熱帯魚を眺めることができていいですよね。癒されます。床は大理石風。高級感溢れる石壁には絵画が飾られ、落ち着いた上質な空間が広がっています。贅沢なスペースの使い方をしているようです。
 入って右側にある事務室で案内を乞うと、出迎えてくれたのは、到着前にも電話で道順を教えてくれた田村絵里さん。頂いた名刺には「入居相談員(ヘルパー2級)」とあり、広報担当というわけではなさそうですが、忙しい業務の合間を縫って取材に対応していただいてありがとうございます。また、約束の時間に少し遅れたうえに、汗まみれのみっともない姿で現れたデブの中年男(私のことです)に対し、嫌な顔ひとつ見せず、快く迎え入れて下さったことに感謝申し上げます。

 では、お話を伺う前に、館内をざっと案内していただきましょう。まずはエントランスホールからレストラン(食堂)へ。ちなみにエントランスの左側にはデイサービスセンターと、訪問看護ステーション、居宅介護支援センターも入っているようですが、今回の取材では対象外なのでスルーします。食堂へ向かう途中に「ヘアサロン」があったので、そこも覗かせてもらうと、なんと、あれ、なんていうんですかね、美容院や理髪店によくある、髪を洗うための洗髪台(?)の壁から引き出して使うやつ。あれも備えた、本格的なヘアサロンです。理髪室がある老人ホームは珍しくはないのですが、ここまで本格的な設備を備えているところは、少なくとも今まで取材した中ではなかったと思います。

 その「ヘアサロン」をすぎると、明るく開放的な空間が広がっています。レストラン(食堂)です。ぐるりと曲線を描く全面ガラス張りに囲まれているので、室内にいながらにしてオープンテラスのような雰囲気も漂います。そこから見える中庭もいいですね。この中庭の手入れはスタッフが自ら行っているそうですよ。

 右手の厨房は、取材時は閉まっていて中は覗けませんでしたが、結構広いようです。ここでつくられる食事は、すべて自社による提供です。委託業者ではありません。これも「ライフケアガーデン湘南」の特色の1つといえます。自社提供なので、たとえば糖尿病などでカロリー制限や塩分制限のある方には、通常は提供量を減らすのが一般的なのですが、ここでは「減量することなく、かつ美味しい食事」を目標に、食材の差替えたり、天然だしを使うなど、調理方法を工夫して提供。また、噛む力が低下し、咀嚼が困難になった方へは「やわらか食」という食事形態を確立しています。これは、見た目も味も常食と変わらないのに、口に含むと舌で崩せる固さの形態のこと。それまでは細かく刻んだ食事しか食べられなかった方から、「これなら何を食べているかわかるから、美味しい」と大好評だそうです。やっぱり食事は目でも楽しむものですからね。さらに、「低カロリーおやつ」というものもあって、カロリーオーバーでおやつをあきらめているような方も、皆と一緒のおやつの時間を楽しめます。
 
■居室はA(18.3/18.5㎡)、B(24.4㎡)、C(36.6㎡)の3タイプ

 続いて居室へ。一番多いAタイプは18.3㎡と18.5㎡の2種類、といってもこれはレイアウトの違いだけでほぼ同じとみていいでしょう。加えて24.4㎡のBタイプと、36.6㎡の2人用Cタイプの3タイプがあり、全部で79室。全室洗面所、トイレ、床暖房完備。ショートステイ用も何部屋かあるようです。
 ここの居室の特色といえば、やはり眺めの良さでしょう。「ココタウン」自体が高台にあるようで、上層階の部屋からは海が望めます。快晴の日には富士山が見える部屋もあるそうです。片や、眼下に「ココタウン」の「トロピカル・デコ」風の街並みを眺められる部屋もあり、窓外の景色で部屋を選ぶのもよさそうです。あと、2人用のCタイプの部屋も見せてもらいましたが、ここも素晴らしいです。御夫婦で使われるには十分な広々とした部屋ですが、なんでもこのCタイプをお一人で使っていらっしゃる方もおられるそうで、羨ましい限りです。

 居室がある2~5階の各フロアの中央には、それぞれデイルームと呼ぶ空間が設けられていて、全体的にゆったりした造り。フロアごとにカーペットや談話コーナーに置いてあるチェアなどの色調を変えていたり、カーペットのデザインで階数を示しているところなど、細かな工夫も色々ありますので、ご視察の際にぜひご自身の目で確認ください。
 お風呂も各フロアごとにあって、一般浴槽から機械浴、そして檜風呂まであってバラエティに富んでいます。お風呂好きの方もこれなら大満足でしょう。

 一通り館内を案内していただいた後、1階レストランに戻ってくると、ちょうど「音楽クラブ」が開催されていました。これは毎週1回、音楽療養士を招いて行われるプログラム(有料)で、一緒に歌ったり、ときには回想法や手遊びなども交えるなど、音楽の力を生かしたさまざまな手法により、生き生きとした時間を過ごしていただこうというもの。当日も車椅子に乗った結構介護度も高い方も集まっていて、皆さん元気に歌っておられました。

食事は委託業者ではなく、自社で提供。カロリーや塩分制限食も美味しく、「やわらか食」も
中央に「プライベート水族館」と書かれた円柱状の水槽があり熱帯魚が泳いでいます。
食事は委託業者ではなく、自社で提供。カロリーや塩分制限食も美味しく、「やわらか食」も
本格的なヘアサロンです。
食事は委託業者ではなく、自社で提供。カロリーや塩分制限食も美味しく、「やわらか食」も
明るく開放的なレストラン(食堂)です。

看護師が24時間常駐。協力医療機関とも24時間「緊急通報システム」完備

 では、エントランスの応接ソファに腰を落ち着けて、じっくりお話を伺いましょう。
まずは「ライフケアガーデン湘南」のコンセプトから。なんですが、これについては、「温暖な湘南の地で、ご入居者が心豊かな人生を送る生活環境の提供」というぐらいで、あまり多くを語ってはいないようです。まあ、多くを語らずとも、「ココタウン」の中にある、ということですべてがわかるというか、そのこと自体がコンセプトと言っても過言ではないでしょう。「ライフケアガーデン湘南」の目指す暮らしは、「ナーシングリゾートホテル」。気楽にポジティブに、「滞在」するという気持ちを持っていただきたい、ともパンフレットには書かれていますが、それはここへ来れば一目瞭然。いや、むしろパンフレットから感じる以上にリゾート感に溢れていて、その全体の雰囲気とコンセプトがこれほど一致している例も珍しいのではないでしょうか。

 もちろん雰囲気だけではなく、サービスもしっかり充実。その中でも最大の特長は、やはり「看護師が24時間常駐」していること。常勤看護師が在籍し、日中は2~3名、夜間は1名が常駐しており、医師との医療連携をはじめ、日々の健康診断やちょっとした体調変化の不安などにも対応。気軽に相談できる心強い存在です。

 また協力医療機関とも24時間「緊急通報システム」で常時つながっており、緊急時の対応も万全。加えて定期的な外来受診、年2回の健康診断などで、入居者の健康を守ります。外来受診をされる際にも、看護師やスタッフが付き添いをしますので安心です(ただし遠方の場合は要相談)。人工透析の方は、同じ「医療法人 健育会グループ」の「茅ヶ崎セントラルクリニック」(透析専門クリニック)との医療連携があり、無料送迎サービスも可能。このように、「健育会グループ」の一員であることによる医療連携も「ライフケアガーデン湘南」の大きな特長の1つですが、そればかりに頼ることなく、立地的に便利な地域の病院との連携も強化しているのは評価できます。

 医療器具装着の方でいえば、受け入れ可能なのは、人工透析に加えて気管カニューレ、尿道カテーテル、人工肛門、胃ろう、鼻腔栄養、インシュリン注射、在宅酸素など。IVH、人工呼吸が必要な方はご相談ください。お看取りの方も多数おられ、終末期をここ「ライフケアガーデン湘南」で過ごしたい、と望まれる方は多いといいます。それも納得の設備やサービスですね。

■個人がやりたいことをやりたい方法で行うレクリエーション

 もう一つ、「ライフケアガーデン湘南」の特長というか、熱心に行っている取り組みとしては、先ほど開催されていた「音楽クラブ」や、毎月開催される「お楽しみコンサート」といった音楽療法、そして、書道、水彩画などの各種クラブ、フラダンスをはじめ各種のダンスや園芸、獅子舞といった「お楽しみレクリエーション」、スタッフと一緒にお出かけする「外食会」や「外出レク」など、多種多様の「レクリエーション・クラブ」が挙げられます。

 でも、田村さんはこれらのレクリエーションについては、「まあ、こういうのはどこでもやっていることですから」といって、いちいち説明はせずにさらっと流してしまいます。他の施設ではたいてい、うちはこれもあれも、あんなことやこんなこともやってます、と一生懸命アピールするものですが。さては、レクリエーションに熱心だ、というのは形だけで、実際はそれほどでもないのかな、と思いきや、よくよく話を聞いてみれば、その逆でした。つまりこういうことです。○○教室や○○クラブというように、きちっと時間や参加者などを決めてやっていると、どうしても、それに合わない人が出てきます。そういう人にもちゃんとコミュニケーションをとって、希望を聞いて、かたちにとらわれず、できるだけ本人がやりたいことをやりたいようにやっていただく、という方針のようです。

うん、それは良いことですね。一見、レクリエーションが盛んなようでも、じつのところ参加者は内心しょうがないから付き合いでやっている、という施設は意外に多いと思います。しかしここでは、入居者のめいめいが本当に好きなことを好きなやり方でやっています。

 たとえば館内を見て回っているとき、車椅子の男性が1人で絵を描いていらっしゃいました。かなり本格的な絵画のようです。この方、脳疾患の障害があり、かろうじて右手が少しと首が少し動き、筆談でコミュニケーションをとる方ですが、スタッフがその筆談の中から、絵が好きだということを聞き出し、描くことをおすすめして以来、こうして週に3日以上、熱心に絵筆をとられていらっしゃるという、とても良い話だと思います。

ちなみにエントランスの壁にも、どこの大家が描いたのか、と思うような立派な絵が掲げられていましたが、これもなんと入居者の作品だそうで。いや、そのレベルの高さに驚きました。○○教室や○○クラブといったわかりやすいレクリエーションももちろん他の施設同様、大いに熱心にやってはいるのですが、それ以外の個人個人で行っているレクリエーションにもぜひご注目ください。そして、そうした活動ができるのも、スタッフと入居者一人ひとりとのコミュニケーションが、きちんととれている証拠である、とみていいでしょう。

■PNF研究所の理学療法士によるリハビリがマンツーマンで受けられる

 おっと、リハビリテーションについても触れなければ。「ライフケアガーデン湘南」では、月曜から金曜まで(祝日除く)、御茶ノ水にある「PNF研究所」の理学療法士が常駐。国家資格の理学療法士免許を持ち、国際PNF協会認定コースのトレーニングを受けたエキスパートによるリハビリをマンツーマンで受けることができます。PNF研究所については、ホームページ(http://www.pnf-tc.jp)をご参照ください。

 PNFとは、固有受容体性神経筋促通法という、1940年代のアメリカで神経生理学的原理をもとにつくられたリハビリテーション治療方法の一つで、セラピストの手で患者さんに適切な刺激や抵抗などを加えて動作を行うことで、痛みや動作の障害を改善する運動療法です。当施設では、「起き上がれない」「歩くことがつらい」「車椅子がうまく使えない」など、入居者が日常生活で困っていることに対し、その原因を考え、個々に合った週1~2回のリハビリを継続して行っています。今までの生活スタイルや、仕事、趣味なども含めたその人らしさを考慮し、マンツーマンの担当制でリハビリを指導していきます。

 というようなことをいかにもわかったふうに書けるのは、田村さんがちゃんと資料を用意して下さったからで、ありがとうございます。
 
■居室担当者制と個別カンファレンスで個人の尊厳を大切に

 以上のお話を伺ったうえで、最後に、当施設のスタッフが、日々どんな想いを持って働いているか、あるいは、一番に心がけているのはどんなことか、といったことをお聞きし、現場レベルの取り組みをいくつが挙げていただきました。その中で一番注目すべきだと思われるのが、「居室担当者制と個別カンファレンス」です。これについてもきちんと資料にまとめてあるので、そのまま引用します。そのほうが私のいい加減な聞き取りより確かですから。

 「私たちの行う看護・介護はチームで行われますが、入居者様おひとりおひとりの個性や、これまでの歩んでこられた人生は、それぞれ違います。個人の尊厳を大切にするためには、個別ケアがとても重要であると考えます。
 そこで、ご家族の次に、身近な存在となる為に、その方を誰よりもよく知る存在となる為に、私たちは、『居室担当者制』をとり、担当者の顔がいつでも見られるように、お部屋の前に担当者の写真を掲示しています。認知症の方にとって、ご自分を理解し、思いを汲み取ってくれる存在はなによりも心強いのではないでしょうか。

 そんな存在の担当介護士が中心となり、看護師、ケアマネージャー、栄養科、生活相談員が定期的に個別カンファレンスを行い、よりよい生活をサポートしています」
 実際、各部屋を回っているとき、スタッフの写真が各部屋の入口に貼ってあって、何だろう?と思っていたら、こういうことだったんですね。フロアごとに担当者がいる施設は多いですが、部屋ごとの担当者がいるというのは初めてです。
 また、先ほど専門医の訪問診療もあると言いましたが、その専門医が内科だけでなく、精神科や神経科の先生も訪問診療していることにもご注目。これは認知症への取り組みの1つで、地域の医師と当施設の看護師・介護士が連携をとることで、認知症の周辺症状の軽減がみられるようになったケースも少なくないといいます。近年重要かつ深刻な問題となっている認知症への対策も「ライフケアガーデン湘南」は熱心に取り組んでいます。

 最後に、「細かいことなんですが……」と前置きしつつ、田村さんが現場レベルで気をつけていることとして挙げてくれたのが、入居者に対し、“人生の先輩”として、敬いの気持ちを忘れないこと。そのために、言葉遣いにも気をつけていて、必ず敬語や丁寧語を使うそうです。たしかに細かいことですが、そんな細かいところから常に気をつけているスタッフがいる「ライフケアガーデン湘南」。「ココタウン」の中にあることで、その建物や雰囲気ばかりに目が行きがちですが、見えに見えないスタッフのサービスや心配りもきちっとしていて、安心して大切な人を任せられそうです。

看護師が24時間常駐。協力医療機関とも24時間「緊急通報システム」完備
上層階の部屋からは海が望めます。
看護師が24時間常駐。協力医療機関とも24時間「緊急通報システム」完備
毎月開催される「お楽しみコンサート」の音楽療法
看護師が24時間常駐。協力医療機関とも24時間「緊急通報システム」完備
マンツーマンの担当制でリハビリを指導していきます。

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老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。
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