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2026.06.08
相談員ブログ

ユニバーサルデザインフードとは?高齢者だけではない「食べやすい食品」の役割

【ユニバーサルデザインフードとは何か】
「ユニバーサルデザインフード」という言葉、聞いたことはあるでしょうか。少し耳慣れない言葉かもしれませんが、実はすでに普段の買い物で見かけている方も多いはずです。
たとえば、スーパーやドラッグストアの棚に並んでいる、やわらかく煮込まれたおかずや、歯茎ですっとつぶせるハンバーグ、なめらかなデザートなど、こうした商品の一部がそれにあたります。
ユニバーサルデザインフード(UDF)とは、日本介護食品協議会が定めた規格に基づいて作られた、「食べやすさ」に配慮した市販食品のこと。年齢や障害の有無にかかわらず、誰もが無理なく食事を楽しめるよう工夫されています。
年齢を重ねると、「かたいものが噛みにくい」「飲む込みにくい」と感じることが増えてきます。ただ、こうした悩みは高齢期に限ったことではありません。歯の治療中や、病気・手術の後などに「うまく食べられない…」ともどかしい思いをしたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時に心強い味方になってくれるのが、ユニバーサルデザインフードです。レトルトや冷凍食品、おやつ、とろみ調整食品まで種類は実にさまざま。基準を満たした商品には「UDFマーク」が付いているので、お店で選ぶときの分かりやすい目安になります。

【パッケージに表示された4つの区分】
ユニバーサルデザインフードには、利用する方の「噛む力」や「飲み込む力」に合わせて、4つの区分(段階)が用意されています。
・区分1:容易に噛める
少しかたいものは食べづらくなってきたけれど、まだ普通の食事に近いものが食べられる方向けです。
・区分2:歯茎でつぶせる
歯が少なくなったり、入れ歯が合わなかったりする方でも食べやすいよう、さらにやわらかく作られています。
・区分3:舌でつぶせる
お箸で簡単に崩れるくらい、舌でつぶせるやわらかさです。噛む力が弱くなってきた方に重宝されています。
・区分4:噛まなくてもよい
固形物は小さくしても食べづらい方向けの、ペーストやゼリー状の食品です。
このように段階が分かれているおかげで、その時々の状態に合わせて無理なく選べるのが大きな特徴です。

医療や介護の現場で使われる嚥下食の分類とは少し基準が異なります。特に飲み込みに大きな不安がある場合は、自己判断せず、事前に医師や管理栄養士などの専門職に相談すると安心です。

【「介護食」とは何が違うのか】
日常的によく使われる「介護食」という言葉ですが、実はこれには明確な統一ルールがあるわけではありません。
その点、ユニバーサルデザインフードには明確な共通基準があり、食品の「かたさ」や「粘り気(まとまりやすさ)」などに応じて厳格に分類されています。そのため、「今の自分(家族)にはどのくらい噛む力が必要か」がイメージしやすく、失敗しない食品選びのガイド役になってくれます。
今では、介護施設や病院だけでなく、ご自宅での毎日の食卓にも広く取り入れられています。

【飲み物の「むせ」を防ぐ、とろみ調整食品】
ユニバーサルデザインフードの仲間には、実はおかずだけでなく「とろみ調整食品」も含まれています。
「最近、お茶やお味噌汁を飲んだ時に、よくむせるようになった」ということはないでしょうか?
サラサラした水分は、口の中から喉へ落ちるスピードが早いため、飲み込む準備が間に合わず、誤って気道に入りそうになってしまう(=むせる)ことがあるのです。
そこで活躍するのが「とろみ調整食品」です。飲み物に加えると適度なとろみがつき、水分が喉へとゆっくり流れるようになるため、格段に飲み込みやすくなります。
ただし、むせる原因や適切なとろみの強さは人それぞれ異なります。嚥下に不安を感じるときは、医師や言語聴覚士などに相談してみるのが確実です。

【食べる楽しみをいつまでも】
年齢を重ねるにつれて、身体機能は少しずつ変化していきます。それでも、「おいしく食べる時間」が一日の大きな楽しみであることに変わりはありません。
ユニバーサルデザインフードは単に「やわらかくて安全な食べ物」というだけでなく、体の変化に寄り添いながら、これまで通り食事の楽しみを支えてくれる存在です。
もしお店で見かけたときは、「特別な人のためのもの」と思わず、「誰にとっても優しい、お助け食材」として、気軽に手に取ってみてはいかがでしょうか。
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