2015.06.24
介護ニュース
「現在の高齢者は昔と比べて5~6歳若返っている」と日本老年学会が発表

しかし、いくら若くなった、といっても、それはあくまで個人の感覚ですよね。その判断の基準はあいまいですし、個人差も大きいですから、高齢者が昔と比べて若くなっていることを、科学的に証明することは不可能だろう、と思っていたらなんと、やろうと思えばできるものなんですね――。ちょっと感心したのでご紹介してみましょう。
それは今月12日、日本老年学会が発表した、65歳以上の高齢者の身体、知的機能や健康状態についての分析です。その結果、最新の科学データを統合すると、「現在の高齢者は10~20年前に比べて、5~10歳は若返っていると想定される」と評価しています。また、高齢者の健康状態については、個人差が大きいが、「高齢者が就労やボランティア活動などに参加できる社会を創ることが今後の超高齢社会を活力あるものにするために大切だ」との声明も出しました。
このうち、知的機能については、国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)が大府市の40歳以上の住民約2300人に実施してきた知能検査のデータを分析。認知症がなく、健康状態の良い高齢者の集団では、ほとんどの検査項目で60~70歳代の成績が向上し、2010年の70歳代は、10年前の10歳ほど若い人たちと同等の成績だったそうです。
病気にかかる割合については、全国の65~79歳の高齢者が、1996~2011年の間、医療機関で治療を受けた割合を分析。その結果、脳卒中、心筋梗塞、骨粗しょう症で治療を受けた割合が大きく減っていた他、アルツハイマー病を除くほぼすべての病気で減少傾向にあるそうです。これに伴い、要介護認定率もほぼすべての年代で低下。65~79歳の高齢者の健康状態は、5~10歳程度、改善している可能性がある、としています。
身体機能については、秋田県で1992年と2002年に実施された高齢者の調査データを比較。歩く速さや握力、片足立ちの時間などが各年代で向上していたと報告されています。
日本老年学会では、これらのデータをもとに、「高齢者の定義」を変更する必要があるかどうかも、今後検討していくそうです。ということは、現在は65歳以上が高齢者とされていますが、もしかしたら、65歳を高齢者と呼んではいけない、という時代が来るかもしれません。これは歓迎すべきことで、早くそうなればいいと私は思いますが、皆さんはどう思いますか?