2019.02.18
介護ニュース
都内初! 中野区と葛飾区が「認知症事故の損害賠償保険」を導入へ
認知症が原因で起こった事故の賠償責任を補償する制度。2007年に愛知県大府氏で徘徊中に電車にはねられて亡くなった91歳の男性の家族に対し、JR東海が多額の損害賠償を求めて波紋を呼んだ経緯などからその必要性が議論され、すでに神奈川県大和市や兵庫県神戸市で導入されていることは当介護ニュースで既報していますが、今度は東京都内で初!というニュースです。東京都中野区と葛飾区では都内で初めて、認知症による事故の損害賠償責任を補償する制度を来年度から導入します。区の財源で民間の損害保険に加入し、悪意のない本人や家族が多額の賠償金等を負担しなくても済むようにすることで、在宅生活を続けていくうえでの不安を取り除く狙い。どちらも来年度予算案に費用を盛り込みました。
中野区の制度は、認知症と診断された40歳以上の区民を対象。支払額の上限は鉄道事故などの補償で3億円。本人が亡くなったり怪我をしたりした場合も50万円まで支払います。今年10月から申し込みを受け付け、来年1月から始動予定。年間の保険料などを含む経費として、来年度予算案に69万3000円を計上しました。
葛飾区の制度の対象者は、徘徊に備えて持ち物に登録番号などが書かれたシールを貼る「おでかけあんしん事業」の登録者。昨年12月時点では244人ですが、来年度末には540人まで増えると見込まれています。補償最大額は鉄道事故などで5億円。本人が亡くなったり怪我をした場合は最大50万円。来年度予算案には「おでかけあんしん事業」も含めて270蔓延の費用を計上しました。
中野区では、昨年12月時点で約1万2000人の認知症高齢者がお住まいで、2025年までにMCI(軽度認知障害)も含めて2万人を越す見込み。葛飾区でも約1万6000人(先月1日時点)の認知症高齢者が暮らしており、今後さらに増加するとみられています。
もっとも、認知症高齢者がどんどん増え続けているのは中野区や葛飾区に限らず、どこの区でも、どこの市町村でも同じでしょうから、こうした「認知症事故の損害賠償保障制度」はこれからも全国各地の自治体で広がっていくべきでしょう。皆さんもお住まいの自治体にかけあってみてはいかがでしょうか。