2019.10.29
介護ニュース
セブン＆アイとDeNA、買い物弱者対策の実証実験、ヨーカドーの客にタクシー割引
「買い物弱者」という言葉、聞いたことありますよね？ 高齢化や１人暮らし世帯の増加、交通網の弱体化などを背景に、買い物が不自由になった人たちのことを指しますが、これは過疎地だけの問題ではありません。都市部でも顕著化しています。たとえば夫婦の共働きが一般化していく中で、子育て世帯も買い物の移動に困難を感じる人が増えているのです。こうした課題を解消していくことは、小売業にとって顧客を確保するのとほぼ同義、ということで、以前からこの領域に力を入れているのがセブン＆アイ。これまで構築してきた高度な物流システムや店舗網をベースに行う移動販売などもその１つです。
そのセブン＆アイは、DeＮＡと共同し、高齢者を中心に増加する「買い物弱者」をサポートするサービスの実証実験を昨１７日から開始しました。
１１月中旬までの期間中、東京・神奈川のイトーヨーカドー５店舗において、一定額以上の買い物をした利用者に対し、DeＮＡのタクシー配車アプリ「ＭＯＶ」で使えるクーポンを配布、利用者の年齢層や店舗までの移動距離、活用頻度などを検証していく計画です。
「小売と交通サービスの連携により、買い物を阻む移動の不便という社会問題を解決していく」と両者。はたして、どれほどの効果があるのか、そして、この実験の結果がどこにどんなかたちで実を結ぶのか、注目していきましょう。