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2019年03月29日

介護付有料老人ホーム「夕佳ゆめみがさき」 (株式会社エヌアールイーサービス)《後編》

1階「地域交流室」でさまざまなイベントを開催。地域交流の一大拠点に!

 お探し介護ライターが実際に施設へ足を運んで、見て、聞いて、体験して、感じたままを報告する施設訪問レポート。介護付有料老人ホーム「夕佳ゆめみがさき」の後編です。



 JR東日本が社宅跡地を再開発してつくった新しい街・「コトニアガーデン新川崎」。その中の1棟に「NRE新川崎 弥生テラス」という名称の高齢者サービス施設があります。
「NRE」が、「夕佳ゆめみがさき」の運営会社である「(株)エヌアールイー」を指すのか、それとも、その親会社である「(株)日本レストランエンタプライズ」の略称なのか、そこまでは聞いてないので分かりませんが、まあ、どっちでも同じなので、気にせず先に進みましょう。

 「NRE新川崎 弥生テラス」は、居宅介護支援事業所「ケアプランセンター きびたき」と、看護小規模多機能型居宅介護事業所「和音(かずね)」、そして今回取材させていただく介護付有料老人ホーム「夕佳ゆめみがさき」の3つが併設の複合施設。1階にはフリースペースやアイランドキッチンも設置された「地域交流室」もあります。

 この「地域交流室」が、まさに「コトニアガーデン新川崎」のコンセプトを体現するスペースとして大活躍! たくさんの人に利用され、活況なんだそうです。

 たとえば、1組500円で使えるキッチンを利用した料理イベントや、参加費1人300円で開催される「Mottainai(もったいない)パーティ」、落語家を招いての「テラス寄席」、地元のフォークシンガーによるコンサート、そして高齢者向け食事会「お結びテラス」などなど。幼児用チェアもあって小さなお子様への配慮も万全。実際、取材時も赤ちゃんを抱えた若いお母さんたちが思い思いに寛がれていました。

 室内だけではありません。全面ガラス張りの仕切りの外にはオープンカフェのような「やよいテラス」。天気の良い昼下がり、新緑薫る春風に吹かれながら、お茶を嗜む優雅なひと時、といったシチュエーションが思い浮かびます。

 こうした「地域交流」のためのスペースを設けている施設は、これまで取材した中にもいくつかありましたが、スペース的にも、設備的にも、収容人数などの規模的にも、恐らく過去最大級でしょう。皆さんも一度来てご覧いただければ、「ああ、うちの近くにもこういうスペースがあったらいいなあ」と、思いますよ、絶対。

 「夕佳ゆめみがさき」を訪ねて来られて、正面玄関を入れば、すぐ右手にこうした「地域交流室」が広がっていて、イベント開催時はもちろんのこと、何もない日でもお近くにお住まいだと思われる方々が普通に利用されているのですから、老人ホームに来た感はほとんどしないですね。どこかの市や町にある公営の、誰でも入れる公共施設に来たかのような感覚になります。

 とはいえ、それは1階を「地域交流室」が占めているから、というわけでありません。正面玄関入ってすぐのラウンジやメインエントランスなど、「地域交流室」以外のスペースも驚くほど広く、中央のホールにはグランドピアノなんかも置いてあって、いやはや、贅沢なスペースの使い方ですこと。

屋上庭園。園芸や家庭菜園も楽しめる
スタンダードタイプ(22㎡)の居室。冷蔵庫つき
居室の洗面台とは別に備え付けのシンク(ティーカウンター)

東北新幹線でいえば、まさに“グランクラス”の居室や設備

 1階には玄関入ってすぐ左手、受付兼事務室の奥に看護小規模多機能型居宅介護事業所「和音(かずね)」も併設されており、ホールの先には会議室や多目的室、応接室・理美容室、そして「チェアインバス」や「シートバス」といった最先端の機械浴室もあります。

 キッチンも備えた広大な「地域交流室」の他にもこうしたさまざまな設備が1階にありながら、それでもなおかつ、ラウンジやエントランス、ホールはこんなに広々ゆったり、余裕のスペース。気持ちまで明るくなるような開放感をもたらしているのですから、よっぽど敷地や床の面積が広いんでしょうね。

 そう思って、いただいた資料を見てみると、敷地面積は2573.21㎡。延床面積は4764.24㎡。とありました。まあ、数字を出されてもピンとは来ないでしょうが(笑)、感覚的には、恐らく数字以上の広さを感じられるんじゃないでしょうか、多分。

 ついでに、建物の構造は鉄筋コンクリート造4階建。居室は80室/80名で、22㎡×50室、24㎡×9室、25㎡×21室。スタンダードの部屋が22㎡というのは、他施設と比べると結構広いですよ。普通はだいたい18~20㎡ぐらいですから。広さを重要視される方には断然おすすめです。

 といった話の流れ上、居室を先に見せてもらいましょう。うん、さすが、スタンダートタイプでも22㎡もあるので、広々してますねえ。白い壁と明るい色のフローリングで清潔感も満点です。最大の特長は、洗面とは別に、ティーカウンターとも称するシンクを備えていること。これは贅沢ですよ。

 天井も高めで、高さ2.2mの大きな採光窓から燦々と陽光が差し込みます。冷暖房、介護用電動ベッド及び寝具類、温水洗浄機能付トイレ、カーテンやレースカーテン等はもちろんのこと、冷蔵庫まで各居室に設置されているのはうれしいですね。

 加えて、使い慣れた家具や小物を置けるスペースもあり、玄関は床の色や天井高を変えた設計で特色を打ち出しています。さらに、リモコンで色調を変えられる間接照明や、カギつきの収納ボックスなど、細部に至るまで心憎い設備、気配りが満載。居室設備も“グランクラス”です、JR東日本だけに。

 そんな居室から1歩外に出れば、廊下までもが広々ゆったり。というか、廊下らしい廊下はちょっとしかないんです。というのも、居室がある2~4階はほぼ同じレイアウトなんですが、「食堂 兼 リビング」やパントリーキッチン、談話コーナーなどを中央に配し、その周囲をぐるっと囲むように居室が並んでいる、という造り。

「食堂 兼 リビング」は、ルーフバルコニーに面しているので明るく開放的なんですが、そこ以外の壁側に居室がずらっと並んでいるので、居室の扉を開ければ、目の前が「食堂 兼 リビング」だったり、パントリーと呼ぶには立派すぎるキッチンや談話コーナーだったり、エレベータや階段があったり、いずれにしても余裕たっぷりの共有スペースが広がっているという。

 1階もそうですが、2~4階の居室が並ぶフロアでも、これでもか、というぐらい余裕たっぷりのスペースを確保できるのは、やはりJR東日本というブランド力の賜物でしょうね。

東北新幹線でいえば、まさに“グランクラス”の居室や設備
2階チェアインバス式の「ヒノキ風呂」。浴槽とは別に檜の貯水槽も
東北新幹線でいえば、まさに“グランクラス”の居室や設備
2階チェアインバスの「ヒノキ風呂」の檜のチェア。これがそのまま浴槽へイン!
東北新幹線でいえば、まさに“グランクラス”の居室や設備
1階「シートバス」。横向きのまま入れて楽々。隣に「チェアインバス」もある。

JR東日本グループ「日本レストランエンタプライズ」が提供する安心の食事

 そのあまりに広くて、老人ホームというよりは学校や役所の食堂のような雰囲気さえ漂う「食堂 兼 リビング」で、お待ちかねの試食です。この日のメニューは、メインを「豚肉の醤油麹焼ネギ塩レモンだれ」、または「鶏だしうどん」のどちらかを選べ、それに「南瓜の胡麻和え」「かぶの煮物」「味噌汁」「フルーツ」がつく献立。うどんにも惹かれるけど、うどんじゃ他との違いがわかりにくいので、「豚肉の醤油麹焼ネギ塩レモンだれ」をチョイス。そのお味はというと――。

 おお、一口含めば、脳裏に蘇るは、若かりし頃に乗った、あの憧れの「食堂車」の記憶。車窓を流れる風景に旅情溢れ、ガッタンゴットン揺れる昔の鉄道の振動さえ心地良く、走る列車の中で食事を摂るという非日常感に心ときめかせたあの日、あのとき乗った列車の名はなんだったっけ……。

 というのはウソです、ごめんなさい。いくら「夕佳ゆめみがさき」の食事を提供している「日本レストランエンタプライズ(NRE)」が、もともとは「日本食堂」という、列車の「食堂車」を運営していた会社だとはいえ、この食事からかつての「食堂車」の味の名残を感じる、というのは、話の盛り過ぎですね。もしかしたら、世の中にはそこまで感じ取れる神の舌の持ち主もいるかもわかりませんが、私の味覚は凡人以下ですし、だいいち、そもそも私、「食堂車」には乗ったことがないんですから。失礼仕りました。

 ただし、「食堂車」までは無理にしても、「あ、これはNREの味だ」と気づく方なら、いらっしゃるかもしれません。なので、「NRE」をご存知の方や、「NRE」が運営する飲食店に行かれたことがある方はぜひ、「夕佳ゆめみがさき」の食事を試してみて、「NRE」と同じかどうか、確かめていただきたい、と思います。

 ちなみに凡人の私の評価は、もちろん美味しかったですが、同時に、「なんか、安心できる味だなあ」と感じました。どういうことかというと、メニュー名には醤油麹とか、ネギ塩レモンだれとか、やる気を感じる言葉が踊っているのに、いざ、食べてみれば、なんとなく、ですが、懐かしの味。わかります?

 初めてのはずなのに、なぜか、食べ慣れた感があるのは、語弊を恐れずにいえば、どんな料理でも、万人が親しめる味(良い意味で、ですよ)に仕立てる技量があるからだ、と、素人ながら思うんですが、どうでしょう?
 
 というわけで、文字数も一杯だし、このへんでレポートも終了!と、思いきや、大事な見どころを一つ、忘れてました。それは「お風呂」です。

 1階に「チェアインバス」と「シートバス」という最先端の機械浴がある、とは前述しましたが、お風呂はそれだけではなく、2~4階の各階にもあって、それがなんと、香り高い“檜(ヒノキ)”風呂なんです。

 いやいや、檜風呂がある施設は他にもあるよ、と思った方、違うんですよー、ここの檜風呂は。私も初めて見ましたが、ただ浴槽を檜でつくっただけでなく、浴槽に座ったまま入れる椅子まで檜でつくっちゃって、なんと“檜のチェアインバス”、なんですねえ。こりゃ珍しいし、贅沢だ。さらに、檜の浴槽とは別に、檜の香りをお湯につけるために檜の貯水槽まであって、こんな檜風呂は他にはないんじゃないでしょうか。

 こんな風呂なら、私も入らせてもらいたかったなあ、と思いましたが、そりゃもちろん当日言っても無理なので、今度、ぜひ機会があれば、檜風呂の体験取材をお願いします! あ、皆さんには「家族宿泊室」(1泊1620円/人・要予約)がありますので、そちらで体験宿泊もできますし、ショートステイという手もありますので、詳しくはお問い合わせください。

 では、最後に、いつもなら施設長なりホーム長なり、スタッフを代表する立場の方から、“締めのお言葉”をいただきたいところ。いくら設備が良くても、施設は人、ですからね。スタッフが常日頃何を思い、どんな心がけで働いているか、といったことはぜひとも聞いておきたかったのですが、残念ながら施設長は不在。代わりに、たまたま帰りがけにエレベータで一緒になった若い女性スタッフの言葉で締めたいと思います。

「私たちはいつも、入居者様の立場に立って考えるようにしています。入居者様がどんな気持ちでいるのか、そのとき何をしてほしいのか、を素早く察知して、それに応えるのが私たちの仕事だと思っています」

 おお、咄嗟の無茶ぶりの問いに対して、こんなにも立派な返答をいただけるとは。感心を通り越して感動さえしてしまいました。お名前を聞けなかったのが残念ですが、わりと背が高めでメガネをかけてて、入浴介助中とのことでサンダルを履いてらしたおねえさん、ありがとうございました。こういう方がいらっしゃるのですから、「夕佳ゆめみがさき」は、スタッフのサービスも“グランクラス”だと思ってよさそうです。

 いかがでしょうか。皆さんもぜひ、JR東日本グループの「夕佳ゆめみがさき」で、“グランクラス”の夕日を夢見る暮らしを体験されてみることを強くお勧めいたします。(了)

JR東日本グループ「日本レストランエンタプライズ」が提供する安心の食事
2階「家族宿泊室」。1泊1620円/人。要予約。
JR東日本グループ「日本レストランエンタプライズ」が提供する安心の食事
1階「多目的室」。機能訓練の他、大スクリーンもあり研修や上映会なども
JR東日本グループ「日本レストランエンタプライズ」が提供する安心の食事
数多の飲食店を運営中の「日本レストランエンタプライズ」が提供する安心の食事

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